あのころのこれから

生きていたんだ
だけどぼくらは
生きるってより
いきを堪えてた

まあいいじゃないか
苦しむ自由を得ても
泳ぎ回って溺れては
鼻に水が入るように

 あの頃に戻ったとしても
 のけものは変わらないんです
 この時感情というのを覚えたてで
 ろくにその使い方を知らなかったのだ

 のっぺらぼうみたいな、笑ったぼくの表情

 こころがどこにあるか見つけたときに
 れっきとした居場所を探し当てて
 かべを作り上げては閉じこもる
 らくになってもいいですか

ぼくは今になってまでも
きみのことを想っている
みんなに慕われたきみを
誰にも知られぬ底地から


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