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【ウェビナーレポート】大手企業が実施する採用マーケティングの実施背景と具体取り組み内容

日本の人事部主催で行われた日本最大のHRイベント「HRカンファレンス2022-春-」に、代表の秋山が、登壇いたしました。当日お話した内容をレポートでご紹介します。

秋山の司会のもと、採用マーケティングに精力的に取り組まれているパナソニック オペレーショナルエクセレンスの河野安里沙氏、三井住友カードの福本玲氏に採用市場の変化から、採用マーケティングに対する意識や、自社で実際に実施した施策について伺いました。

本レポートでは、2社の採用マーケティング実施の背景や、具体的な取り組み内容について抜粋してご紹介します。

この記事は10分で読めます。

登壇者

・パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社 リクルート&キャリアクリエイトセンター 河野 安里沙氏
・三井住友カード株式会社 人事部 部長代理 福本玲氏
・株式会社No Company 代表取締役 秋山 真

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採用マーケティングを実施した背景と内容

パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社

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ーー採用マーケティングに取り組みはじめたきっかけについて、お聞かせください。

パナソニックでは、採用チームとは別に採用ブランディングやマーケティングに取り組む専門チームが2017年に新設されました。当時は創業100周年を控えていたタイミングで、経営企画のテーマの1つであった若年層に向けたコーポレートブランディング戦略とうまくリンクさせながら活動をスタートしました。
設立当初は、採用ブランディングと採用プロセスチームの時間軸やKPIが異なることもあり、採用プロセスとうまく連携しきれなかった部分もありましたが、ここ1年ぐらいでやっと上手くお互いに補完しながら活動ができるようになってきました。

ーー実際にどのような施策に取り組んでいるのか、ご紹介ください。

そもそもパナソニックの採用課題はどこにあるのか、その認識をそろえるところからスタートしました。すると、学生に認知されているものの、なんとなくエントリーされるにとどまっていて、真剣に応募される企業になっていないという実態が判明しました。

そこでGoogleが提唱したマーケティング理論を参考に、当社へのイメージ想起に取りかかりました。簡単にお話ししますと、「パナソニックって、こういう会社だからエントリーしたい」と頭の中に浮かびやすくなるような採用設計です。

企業ブランドは経年で強化されていくものですし、人事やリクルーターだけではなく、さまざまな情報源からイメージがつくられていきます。そこで、デジタルを含めたあらゆる接点をどう設計し、マネジメントしていくか、という意識を念頭に置きました。

具体的には、求職者の理解から始めました。当社に来る学生だけではなく、接点の少ないそれ以外の学生についても把握するため、デジタル上からトレンドを収集。その中には、パナソニックはどういう会社と認知されているのかというデータもあります。その上で、パナソニックをどういう会社だと学生に捉えて欲しいのかという思いをテキストやデザインに落とし込んで、一貫したコミュニケーションが展開できるような土台づくりを行いました。

それに基づいた発信やアウトプットが、学生にメッセージとしてしっかり届いているか、どう受け止められているかといった反応も観察し、調整していきます。以前は「パナソニック 働き方 風土」などのキーワード検索をしてもほとんどヒットしなかったのですが、No Companyの協力を得ながら取り組んだ結果、エンゲージメント率が約70倍に上昇。エントリー数や採用の成果にもつながっています。

三井住友カード株式会社

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ーー採用マーケティングに取り組みはじめたきっかけについて、お聞かせください。

金融業界ではQRコード決済やフィンテックが台頭したこともあり、三井住友カードとしてもコロナ禍に入る前から事業のあり方を大きく転換させるフェーズに直面していました。それに伴い、採用活動でもターゲットを設定し直すにあたって、インターンシップや選考よりも手前のフェーズから目を向けるべきではないかと考えたのが、採用マーケティングを始めたきっかけです。

ーー実際にどのような施策に取り組んでいるのか、ご紹介ください。

三井住友カードでは、適性検査や活躍社員のサーベイを活用して、採用ターゲットの人物像の定義づけからスタートしました。当時の内定者に人物像に合致する割合が少ないことがわかり、事前にその認識を経営部門や人事部門と共有し、ベクトルをそろえておくことができました。また、河野さんと同様に、私たちも自身を知ることを意識しています。例えば、挑戦的で新しいことをやっていると社内では思っていても学生はそう感じていない、というズレが往々にしてあるものです。自社のポジション、客観的把握は肝に銘じています。

採用プロセスについて、「認知興味」「選択検討」「意思決定」という三つのマーケティングファネルで捉えたとき、初期接点にあたる認知興味にデジタルの力を大きく使っています。金融業界に抱かれがちな「重厚長大」「スピード感に欠ける」という先入観を拭い去りたいと考え、金融業界に興味の低い学生が視認しているようなメディアやSNS上から積極的に発信。その際、ネガティブに受け取られている部分を否定するのではなく、「こういうところがあるよ」「こういう要素があるよ」という柔軟な伝え方による認知形成に力を入れています。

認知興味から選択検討に移るアクションの部分にも気をつけています。例えば、学生がエントリーしたタイミングで電子パンフレットをメールで送付するなどして、イベントへの参加率を上げる試みを行っています。インターンシップにおいても、データ分析に興味を持った学生にはデータサイエンスを活用したインターンシップ参加を呼びかけるなど、バリエーションを分けて案内。専用のオウンドメディアのコンテンツに招待して、リアルな社員とのコミュニケーションの場も設けています。

※全文はこちらからご確認ください。
https://jinjibu.jp/hr-conference/report/r202205/

まとめ

✔人事部視点でも、マーケティング・メディア視点でも採用を取り巻く環境は激変している
✔働く人の価値観や、働き方の変化を捉えた採用マーケティングが必要
✔モーメントを重要視しながら、求職者のことを理解する
✔まだ出会えていないターゲット層の分析も重要
✔SNSや採用・働き方系のWEBメディアを活用することでオンラインでの出会いを増やす

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