愛がなんだを観ました

ライブレポートぶりの投稿になってしまいました。


そんなに毎日発見があるわけでも無いし、本読んだり映画を見たりしても、レポートをあえて書こうと思ったりはしないもので。

今回、久々にレポート書きたいなと思った映画を観たので。
何を観たのかは、タイトル通りですが、一応。
ちょっと前に流行った「愛がなんだ」を観ました

内容や展開(あらすじとか)


まず愛がなんだがどんなお話なのかというところからはじめると、映画の出典には

28歳のOLテルコはマモルに一目惚れして以来、生活の全てをマモルに捧げている。

しかし、マモルはテルコを都合のいい女としか思っていなかった。

念願叶ってマモルの家で一晩過ごしたテルコは、遂に恋人になれたかと思ったら、急に連絡が途絶えてしまう。


映画ナタリー 愛がなんだ

とありました。

元々原作があるものみたいですね。

気になる方はぜひ。
わたしも原作は未読なので読んでみようかな。

映画を観ながら何を考えたか

映画のストーリを追いながら思ったことをつらつらと


ちょっと前に話題になっていた時に、20代の女性が共感できる…ってことで流れてきたのですが、とにかく、マモちゃんが最低で最悪なクズ男じゃないの?と序盤は思ってました。

いや、間違いなく最低で最悪なクズ男ではあるんだけど。

映画のはじめは、テルコが具合の悪くなったマモちゃんに電話で
「なにか買ってきてほしい」
と頼まれごとをされてからはじまりました。

テルコは、買い物をしてマモちゃんの家へ向かい、ご飯を作ってあげました。
作ってあげたのは味噌煮込みうどん
風邪をひいて具合の悪い人間に味噌煮込みうどんをつくるのはどうなのかというところもありますが、具合の悪い好きな人に尽くしてあげたいと思うのは「愛」ですよね。
たぶん。

そして、見終わってから思うのですが、この呼出も久しぶりの呼出だったんじゃないかなと。
そりゃ好きだと思っていて、もう会ってもらえないかもしれない。と思っていた人から、久しぶりに連絡が来て、その相手は弱っていて自分を頼ってくれるってなれば、駆けつけちゃうのかもしれないよなぁ。
だって、テルコのなかでマモちゃんは全然昇華できて無いのだから。

テルコはご飯作りと一緒にマモちゃんの家の風呂場の床を掃除します。ところが、掃除の途中でマモちゃんに「もういいから帰ってほしい」と言われ、家をおいだされてしまいます。

夜更けに女の子ひとり追い出してなんなんだよ!
と思っていたら、テルコには終電もなく、お財布にはタクシーに乗るお金もはいっていない。

仕方がなく、歩いて帰るも、途中で力つき、友人である葉子ちゃんに連絡を取り、助けてもらうことに。

葉子ちゃんと一緒に、葉子ちゃんとテルコの共通の友人である中原くんが一緒にいたものの、テルコが来るということで、中原くんは帰ります。
もちろん交通手段はないので中原くんも歩きではありました。

葉子ちゃんにあったテルコが葉子ちゃんに尋ねます。
「中原くん、帰っちゃったけどいいの?」
葉子ちゃんは一言、
「中原はいいんだよ」
中原くんの扱い、雑だよな…マモちゃんに追い出されたテルコと重なって、切なくなったなあ。

「なんだか悪いことしちゃったな…」とテルコは思っていました。
テルコは人の気持ちにたてる、優しい子なんですよね。

葉子ちゃんはテルコを心配していて、そんな男とは別れてほしいと伝えるものの、テルコ自身には響かず。

葉子ちゃんがテルコを心配するのは、自分の父親が母にしていたことと同じように感じて、それを友人であるテルコが受けているのが嫌だったから。
そういった理由がありました。

葉子ちゃんは葉子ちゃんで自身の近い場所で雑に扱われている女性(母)の事を見ていたから、テルコを母に置き換えて見てしまった。だからもやもやしたんですよね。
だからもともと男の人に対しての若干の嫌悪があるのかもですね。

ここからが多分回想。
マモちゃんとテルコの出会いから振り返るかんじ。

2人が出会ったのは友人の結婚式。
とは言えテルコの友人の結婚式というよりはテルコの友達の友達の結婚式。
まずあんま仲良く無い人を結婚式に呼ばないでください…気まずいでしょ………

マモちゃんもマモちゃんで馴染めない様子で、溢れ者の2人はそこで知り合う。
テルコは、ふと手が綺麗だなおと思う。
これが一目惚れだったりして。
ここに関しては本当によくわかって。
一目惚れって、ただ単純に容姿が好みとかでは片づけられないんですよね。
パーツが好きとか、所作が好きとか。
そんな簡単に、ぱっと自分が好きだなと感じた時にはもう落ちてるから。

そこからのテルコはマモちゃんに一直線。
金曜はだいたい連絡がくるから、携帯に齧り付くし、仕事も手につかない。

家で、夕飯にカップ麺は食べたし、お風呂にも入ったのに、連絡がきたら飛んでいっちゃうような自分より優先。何よりも優先。

重いと言えば重いのかも。
でも、そんなに人を好きになることって一生のうちにあるのかな。みんなどこかで、自分を優先にする時があると思うんだけど。
ある意味そんなに好きになったひとがいるのはすごいよね。

きっとマモちゃんも今後一生こんなに好かれること、無いと思う。
まあフィクションの話なのでなんとも言えませんが。

でも現実でもあると思うんですよね。
「彼氏が重たくて〜」「彼女が重たくて〜」
よく聞く台詞だし、彼氏彼女にこう言われた!って悩んでる人も見かけるので。

そこまで好きになる、好かれるってやっぱりすごいよ。
みんな、すごいことなんだよって自信を持って良いと思うのに。
それを良しとしない世の中もあるんですよね。
難しいな愛とか恋とか。

脱線してしまったので話を戻しますが、飛んでった先の居酒屋で終電を無くして、マモちゃんちに行って一線を超える2人。
それからマモちゃんとテルコは毎日連絡を取り合うようになるし、半同棲のような日々を過ごすんだけど。
案の定テルコはマモちゃんを優先しすぎて仕事をクビになるし。

優先しすぎて、尽くしすぎてマモちゃんも嫌になる時が来て、ある日ガラガラとマモちゃんも崩れたんだろうね。
ほんとに何がマモちゃんの気に触ったのか、二回観ても分かんないんだけど、これが男性女性の感性の違いなのかな。
マモちゃんが急に冷たくなって、もっとテルコは尽くしちゃうし、またそれがダメだったりで。

ここまでで2人は付き合っていないわけだから、マモちゃんからの連絡は途絶えるし。
そうなれば全然会わなくなるわけだし。
まあ理屈で言えば悪いことはしてないのかもだけど。いや悪い事だよ。

結局はテルコはマモちゃんにとっての都合のいい女で。

しばらく連絡がないまま過ごしているんだけど、
テルコの就職が決まりそうな時にまたマモちゃんからの連絡が来るんだよね。
本当になんか、タイミングが悪いというかなんというか。

本当に害悪だな?なんなんだ?

結局就職先の面接をバックれるテルコ。
なのに向かった先には、マモちゃんと知らない女性、すみれさんが居るし。

自分の好きな人が、自分の知らない女性といて、しかも自分の前の好きな人とその人の前の好きな人が全然違って。
また、自分自身とその人も似ても似つかなくて。
切ないなあ。

なんでよばれたんだろう?
と思いながらも、自分の前とは違う好きな人に幻滅するでもなく、想い続けられるテルコのマモちゃんへの愛って、本物だよなと思ったり。
はたまた、愛とか恋とかこえて一周回って執着のようなものであったり。

目の前に映る、全く別人のようなマモちゃんは、マモちゃんと二人でいるテルちゃんその物であったり。
他人のことを客観的に見ると、明らかにおかしいものであるのに、自分がその立場になると物事を俯瞰で捉えられなくなってしまうんだよな。

この物語の終着点って、自分と他人を分けて見てるかってところだと思うの。おんなじ人間なのにね。不思議だよね。

この飲み会の後に、マモちゃんがテルコに
「山田さんの先を5周くらい読んで気を使うのが嫌い。」(だったか苦手だったか忘れちゃったけど)

自分もどちらかというとテルちゃんみたいな人間なので人にとっては不快にさせてるかもなぁと思いつつも雑に扱われて、嫌な思いしてるわけじゃないのにこいつはなんて傲慢な人間なんだろうなと少しだけ感じてしまったり。

「すみれさん見習いなよ。あの…雑女でしょ」
ってマモちゃんが言うのもなんかとってもキツかったな個人的には。
すみれさんにとってあなたがどうでも良い人間だから雑に扱われてるんだよ〜って他所からみたら分かるし。なによりそれで自分を変えたとして、好かれたとしてもきっとその後はキツい事しか待ってないからさ…

その後、日が空いて、中目黒のクラブにすみれさんから誘われたテルコが行き、そこにマモちゃんを呼ぶんだけれど、最初テルコはすみれさんに
「マモちゃんは?」
って尋ねるんだよね。
それに対するすみれさんの答えが
「あー田中くん?誘ってないよ」
であるのが、すみれさんにとってマモちゃんはどうでもいい存在であることの表現であるように感じて、その後テルコによばれたマモちゃんが必死にすみれさんのために尽くしてもすみれさんはマモちゃんを雑に扱うんですよね。

それがまた、マモちゃんがテルコにしていたことや葉子ちゃんが中原くんにしていたこと。はたまたどうかは分からないけれど、葉子ちゃんの口からよく出てくる「編集部の人」も葉子ちゃんに対してこういう態度をとっているのかもしれないなと思ったり。

恋は盲目であるし、愛おしい人とそれ以外のどうでも良い人への態度って差が出てしまうもので、わかるっちゃわかるんだけど。
でももし、そんなことされたら絶対にムカつくし私だったらいくら好きでも雑な態度で扱われたらその人のこと一気にどうでも良くなっちゃうかもなとかおもって。

またそれは、この物語の人物たちみたいなそれ以外はどうでも良くなるくらいの恋愛をしたことがないからなのか。自分の性格がさっぱりとしすぎている冷徹人間なのか分からないけれど。

だからといって、そこまでされて好きでい続けて尽くし続けられる意志の強さというか。
他人に依存してしまうところは、人間として弱いところにあたるのかも知れないけれどもそれでもどこが強いかが人それぞれ違うだけなんだよね。根本的に。
他人への依存感が強いのは、自分を大切に多分出来ていないからなんですよね。きっと。

中目黒のクラブで決めた旅行には結局クラブに一緒にいた他の人たちは来なくて、すみれさんとマモちゃん、テルコ、そして葉子さんに強引に押し込まれた中原くんの4人で行くんだけどここも切なかったな〜すみれさんを見てるマモちゃんを見てるテルコ………
好きな人の視線の先に別の人がいるんだもん。
それでも泣いたりしないの多分テルコはめちゃくちゃ強い女性です。

すみれさんもすみれさんで、やな奴では無いのがテルコにとっての救いだろうし、そこがまた自身にとって嫌悪を感じる要因なのかもですが。
線香花火の火はマモちゃんのだけ秒速で落ちろと思った。
中原くんとテルコは絶対に幸せになるべき。

旅行の後もたびたびテルコにはすみれさんやマモちゃんから連絡があって、すみれさんに呼ばれた時はマモちゃんを呼んであげて、マモちゃんから呼ばれる時にはすみれさんがいて。
たぶんすみれさんはテルコのことが人間的に好きだったんだろうなって
圧倒的にマモちゃんより、テルコを大事にしてるもん。

それに気がつかないか、気がつかないふりをしてるマモちゃんはとっても滑稽ですよね。

そんな中である日テルコは中原くんにラーメンに誘われてその理由が葉子ちゃんと離れるからテルコさんとも会えなくなるので最後にラーメン食べておきたいなと思って…とのことで。
葉子ちゃんいなくても2人で近況報告しあったりすれば良いじゃんと思ったけどそうじゃないんだろうね。根本で葉子ちゃんが居なかったら繋がりをもたない2人であるし、テルコと繋がってたら葉子ちゃんからほんとの意味で離れたわけじゃないんだもんね。その強い意志がすごいし、自分のためじゃなくて、葉子ちゃんをこれ以上ダメにしない為に離れるあたりが本当行きすぎた愛だよ。

「愛がなんだよ!」

「幸せになりたいっすね」
「うるせーばか」
たぶん、テルコもテルコで、マモちゃんのそばにいても幸せにはなれないこと、分かっての返しなんだろうな。
なのに、離れられないんだよなあなんだかなぁ…

「あきらめることくらい、自分で決めさせてくださいよ。」
この言葉にすべて詰まっていたに尽きるなと個人的には感じたりして。
好きになったのは自分の意志ではなくなぜか突然堕ちていたものだと考えると、理性や理屈ではないから自分で決めたわけではなくて。

好きになろうと思って人を好きになることはできないけれど、
諦めようと決めることはできるから。
確かに正しくて、正しいが故にただ悲しいんですよね。

また、その足で葉子ちゃん家に乗り込むテルコが葉子ちゃんに会った瞬間
「葉子ちゃん、髪切った?」
って尋ねてそれに対しての葉子ちゃんの返事が
「編集部の人がね、似合うんじゃないかって言ってたから」
なのが、テル子のスイッチだったんだろうな…

「葉子ちゃんは中原くんのこと雑に扱いすぎだよ
中原くんのことなんだと思ってるの?中原くん葉子ちゃんのこと好きだったんだよ!」

この言葉は自分に対しても当てはまるし他所からみたら当たり前のことを言ってるんだよなぁ。

葉子ちゃんは「自分を中原に投与しないでよ」
そんなんするよ当たり前じゃん。だってテルコと中原くんはそんなこと他の人にしたことないし、もっといえば自分に好意を持ってくれてる人にそんなことしたことないだろうし。

人にしたことって覚えてないけど、されたことってされた側は永遠に覚えてるものなんですよ。
人間だもの。

「葉子ちゃんがしてることって、葉子ちゃんのお父さんがお母さんにしてた事とおなじだよ」

これは私も思ったよ。同じだよ。

「あんな奴と一緒にしないでよ!」

それでも同じだよ。葉子ちゃんが嫌いって言ってた人とおんなじ事してるよ。それに気が付けてなくてそこがまた本当に悲しい。

「ねえ、葉子ちゃんもさ、寂しいって思うことある?」
「あるに決まってんじゃん!!」

この流れで多分、葉子ちゃんも雑な扱いを誰かに受けてるんだろうなぁ…と思うと同時にほんとにだったらなんで中原くんの気持ちがわからないんだろうな…とぎゅっとなってしまった。
難しいよね…人間の気持ちって…本当に。
興味がない人にも優しくするってことはできないのかな…でも多分そんなに余裕がないんだよね

旅行の後にマモちゃんも考えることがあったみたいで、テルコとはもう会うのをやめようって決めるんだけどテルコは諦めることを決めなくて。

まだ好きなのに、もう好きじゃないってマモちゃんに伝える場面は、馬鹿だなぁそんな相手に気を遣うなんで本当に馬鹿で愚かで救いようがないなぁと思いながら見てしまった。

いっぱい考えさせられる作品だなと思ったし、今後恋愛でこういうことがあったらこういうマインドで挑もうって意気込めそうだけど多分実際こういうことがあったらわたしは守ちゃんに対してのテルちゃんみたいに、葉子ちゃんに対する中原くんみたいに、すみれさんに対する守ちゃんみたいになるんだろうななんて思ったりね。

どうなんでしょう

この映画をみて、自分の大切な人に対しては絶対にこう言う事はしたくないなと感じたし、されたら絶対自分のことを肯定してあげようと思ったしもし自分の大切な友達が、辛い思いをしていたらその子のことを全力で肯定してあげようと思います。


そんなこんなで、4月から書きためておいた記事を今更ながら出すのですが、許してくださいなっと。

ばいのばい

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