マガジンのカバー画像

創作エッセイ

12
創作活動に関することや、制作を通じて感じたことをまとめています。 過去記事も時々加筆修正しています。
運営しているクリエイター

#ドローイング

(制作の中で)美術は救いではなかった

【タイトル絵 「オリーブを喰む鳥(部分)」】 美術(創作活動)のおかげで今の自分や生活があると思っています。 そのくせに、未だ「美術(ないし創作行為)とは何だろう?」という、感謝よりも懐疑を抱きながら過ごしています。元々がひねくれているせい、あるいは真剣に考え抜いていないからではないか(両方の可能性もある)とも思うのですが、以降の文はその辺りを一旦棚に上げ、もう1つの要因と思われる美術に「救われた」原体験が稀薄である事を掘り下げてみようと思います。 美術鑑賞とわたし 小

(制作の中で)かいほう

相変わらずがっつりとした制作は落ち着いている日々。相対的に来年の展示に向けた、さらさらっとしたスケッチを描く割合が増えています。 私の場合、がっつり描いて"解放"する時間がとれない日々が続くと、なんだかくしゃくしゃした気持ちになってしまいます。 がっつり描くのは、自分の中を潜って潜って...その末に、出口が見えてきて心がちょっぴり軽くなる感じ(出口の先にはまた、道が続いているので決して終点ではありません)。 一方さらさらっと描くのは、あっちへふらり、こっちへふらり。規則

(雑文)だらだらつづり宣言(とその訳)

 そこまでカチッとした文章が書けるかは怪しいものの、最低限のマナーでメールやりとりをしたり、制作活動の中でステートメント(作家としての志、私はこんな事大切にしていますよという声明文)やコンセプト(作品に込めた想い)を書かざるを得ない状況においこまれると、やっぱりそういう体裁で書こうとしますし、ある程度はそれっぽく書けはするわけです。形式をつかめばあとは慣れですし。  形式にどっぷりのっかって書くのは余計な事考えなくて楽ではあるものの、日常的に形式依存な文章と、もっと簡略化さ