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グラムの“g”は“眼鏡のg”

アルファベットの小文字「g」には↑のように2つのカタチ(字形)があることはご存知だと思います。
正しくオープンテール型(左)とループテール型(右)というそうです。
自分はデザインを生業としていますが右のカタチを“メガネのg(ジー)”と言われ教わりました。

“メガネのg(ジー)”

“赤い彗星のシャア” “鷹の目のミホーク”みたいな通り名、ちょっとカコイイですよねー。
確かに円になった部分が2つあってメガネに見えます。
「1kg」など、主に重さのグラムを表記する場合によくこの“メガネのg”を使ったりしまして、
「ここ、眼鏡gに修正しといてください」
なんて指示が出たりします。印刷物ならいいのですが、Webだと少し面倒で、一文字だけフォント指定を変えたりしないといけなかったりします。

“屋根付きのa(エー)”

「a」にも2つのカタチがあります。こちらはgほど有名ではないようですが、同じように通り名がありまして、右のほうを“屋根付きのa(エー)”と言うそうです。
こちらはgのグラムほど明確な使い所がないせいか「g」ほど気にされないですが、ロゴタイポグラフィやキャッチコピーなど、少ない文字数でのカタチのバランスを工夫するときは重要になってきたりしますね。視認性の点でも“屋根付きのa(エー)”の方が小さい文字であればわかりやすいですよね。

右側の字形、“二階建てのa”という通り名があり、英語でも
double-storey a|double-story a
といったりするんですね・・・通り名は一つとは限らないのです。
【参照】
http://d.hatena.ne.jp/satoschi/20100914/1284430369


ここからは自分が勝手に文字の通り名を考えてみたものです。(あわよくば一般的な通り名になってくれることを狙っています!)

“杖つきG(ジー)”

大文字の「G」もよく見ると2パターンありまして、その違いは右下に線が一本あるかないかです。
アルファベットC(シー)の右、縁の切れ目の下側に横線がついたらG(ジー)の形になりますが、さらに縦までついた字形。この字形を杖をついた状態に形容してみました。「杖をついた爺さん(Gさん)」ですね。

“的を射たQ(キュー)”
“尻尾のQ(キュー)”
“二重のQ(キュー)”

大文字の「Q」にはアルファベット「O」に対して下側に線がどうやって入っているかによって、大きく3パターンあると考え、それぞれ命名しました。
左、線が真ん中に入り込んでいるもの、真ん中は線が縁の内側には入らず下に垂れているもの、右は(一番大文字のQっぽい?)線が丸くなって二重ループ構造になっているものです(真ん中パターンには一度線が左に切れ込んで右に流れるパターンもありますね)。
個人的には右の“丸Q(キュー)”が一番特徴があって、見た人にQとして認識されやすいと思うので、「Q&A」などのタイトルを装飾する場合にはこの字形のフォントを一番に考えます。

番外編

上の左側は数字の「0(零、ゼロ)」を示す場合、アルファベットの「O(オー)」と識別するため、右側はアルファベットの「Z(ゼット)」を数字の「2」と識別するため字形のバリエーションというよりは付け足したものと捉えた方がいいようです。「D(ディー)」も左横腹に横線を入れたりしますね。
この一派を『自意識高いシリーズ』と捉え、「自意識高いゼロ」「自意識高いZ」と命名します。

まとめ

細かな字形の違いもこうやって通り名をつけてやることで、それぞれの特徴やら個性が見えてきて、デザインするときにいっそう楽しく文字選びができるような気がします。
気に入っていただけたら、ぜひ通り名を意識して文字に接してください!

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