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不安=ワクワク思考

溜まったチラシやパワポ資料を整理していたら去年、福岡に飛んだときのチケットが出てきた。
そういえば去年の今頃は移動の無理が祟ったのか、
そもそも移動し過ぎたせいなのかけっこうぐったりしたままクリスマスを迎えていた。
3月の大田区を皮切りに福岡に行ったり宮崎に行ったりと飛び回っていたのが嘘みたいに今年は移動の少ない1年だった…いやこれが平常運転なんだけど。
あいりきという活動で今までとは異なるリカバリーに繋がるかもしれないという想いで文字通り飛び回っていたけれど、頭の中にはいつも不安がいた。
なんせ無職なのだ。

コロナ禍で仕事を辞めて様子を見ながら過ごしているタイミングで本格的な活動が始まり御縁が生まれたことである種のモラトリアムが生まれていたけれど、
おそらく来年はもう騒ぐことはないだろうし良くも悪くも社会はもとに戻る。
そうなると雇用が戻ってくるので働き口が増える。
が…やりたい仕事にはなかなか就けない。
さて…どうしたものか。
お金のために割り切って働くことができない性分だし働くこととピアサポートの両立ができるかどうかも難しい。
というより20h/wの壁を考えると実質的にはフルタイムに近い状況になる。
さすがにキツい。家事全般を放棄するしかない。
かといって自分の都合でハマッチャを減らすのは避けたい。
というようなことを考え始めると不安に包まれてどんよりしていた。
現実というのはまともに向き合うとやはり手強い。
容赦がない。情けもない。
夏くらいまではそこまで考えずに済んだけれど年末となると研究プログラムとしてのあいりきは終わりが見えてきた。
言葉を選ばずに言えば働かずに研究に専念するという大義名分がなくなる。
うーん…不安だ…不安しかないぞ…
カミさんと親に甘え続けていたらダメ人間化していくぞ…うーん…
という感じでなかなか眠れなくなっていた。

追い打ちをかけるようにハマッチャの仲間が相次いで就職した。
めでたいことだけど、わしはさらに追い込まれていた。
敢えて自分で言うとピアサポーターとしては優秀だけど社会への適合性が低い。
それがわし。
器用貧乏とまで言われるレベルで重宝されているような、いないような…そんな人間なのです。
もちろん世の中の多くはこうしたモヤモヤを抱えつつも落とし所を見つけて生活しているので甘っちょろいと思われても文句は言えない。
けどそれができない。
やり始めるとメンタルがぶっ壊れて膨大な時間を無為に過ごすのが目に見えている。

カミさんはそういう因果な夫をよーく分かっているので気にしていないのが救いといえば救い。
けど「じゃ、お言葉に甘えてしばらくプータローします」と言えるほどおめでたい人間ではないので悩む。
答えが出ないけど悩む。
で、寝られなくなる。負のサイクルがぐーるぐる。
眠れなくなりすでに黄色信号なのは分かっている。
「今年は数年ぶりに冬季うつ出ちゃうかもな」
そんなセリフがぽろぽろとこぼれていた。
ついに寛解が終わるのかな…と。

が、しかし。
わしは最後に地活を辞めた時から「逆境を楽しめ!」「プレッシャーがテンションを保つ!」という矜持のようなものを持ち始めていた。

そうだ。
わしは無為にコロナ禍を過ごしていたわけじゃない。
オンライン会議、ウェブ呑みなんてことが当たり前になったことを好機と捉えてハマッチャを立ち上げてアウトリーチを兼ねたオンラインフリースペースを始めた。
あいりきの実施のために積極的に新しい人脈を作ったり増やしたりしてきた。
「お金」にだけ焦点を当てればシオシオのパーだけどささやかながら社会課題の解決に向けた取り組みは続けている。
ちゃんとへこたれずに攻めてるじゃん。
そこからハマッチャの活動を続けるためにひと頑張りしようと去年の今頃、今の職場が開催したミズベサロンという交流イベントに2回、足を運んだ。
NPO法人の立ち上げができるわけではないけど精神保健福祉以外の人に会えば何かのヒントが得られるような気がしていた。

で、不意に新年度から空きが出るということで声をかけてもらい今年の4月からそのままパート職員として働いている。
不安解消。
桜の花を美しいと思う心のままでいられた。
しかも今年の10月には、
自分で企画したミズベサロンを実施することができたのだから本当に何があるか分からない。
我ながらものすごい振れ幅だなと思う。
けどそれはハマッチャの活動を続けたいという気持ちのおかげだし、それは毎週来てくれる仲間がいるおかげ。
だからハマッチャ無くして今のわしは無い。
こうして「逆境を楽しめ!」のエビデンスが生まれた(笑)
効くぜ、これ。

実を言うとわしのメンタルは今とても怪しい。
「今年こそ冬季うつか…寛解が終わるのか…」とどこかで考えている。
いやいやいや、違う。違うぞ、わしよ。
これは喪失が続いたことによる哀しみが蓄積されているだけ。
精神障害があるからついつい結びつけてしまうけど、
誰だって滅入るような状況なんだ。
鮎川誠さん、櫻井敦司さん、HEATHさん、チバユウスケさんはRockの洗礼を受けたわしにとって非常に大きな存在だった。
その方々が急逝された。
立ち直る頃に亡くなっていくので心の整理が追いつかず、
何だかコーナーに追い詰められてデンプシーロールでボッコンボッコンにされてるような状態だった。
追い打ちをかけたのは薩摩剣八郎さんの逝去。
青春時代を平成ゴジラシリーズと共に過ごしてきたわしにとってゴジラ=薩摩剣八郎さんなのでガックリきた。
これも哀しみから来るもの。
そんな折、祖母が危篤に陥った。
97歳なので回復はかなり難しく時間の問題だと言われている。
どうでしょう。あっけらかんと過ごせます?
多少なりとも滅入ると思います。
そう、冬季うつなんかじゃなくて哀しみで心が塗りつぶされてるだけでした。
イレギュラーってやつですね。

そこに気づいたことで今年は今年で色々と頑張っている自分に目が向いた。
仕事との両立が課題だったピアサポートも充実していた。
リカバリーフォーラムの分科会が新聞記事になって親孝行できたし、リカバリーカレッジでも波紋を起こせたと思う。
ハマッチャの仲間が主催している
「障害と福祉のバー」に乗っかってみたらいつも盛況。
頑張った分の結果がちゃんと出ている。
落ち込む要素、ないですね、はい。

こうして何年も積み重ねてきていると不安を不安と感じなくなる。
前にも綴った通り「オラ、何だかワクワクすっぞ!」という感じになってくる。
「不安だな=どんなことが起こるかな?」
とワクワクするように思考が変わった。

だから自分にまつわることは不安じゃなくてワクワクする。
来年は何が起こるか、待っているのか想像を超えたことが起こるのは間違いない。
それを憂いてみてもあまり意味がない。
だって何が起こるかなんて分からないから。
名曲、男達のメロディーが歌うところの
「運が悪けりゃ死ぬだけさ〜」くらい楽観的になりつつある。

楽観主義のバカちんかもしれない。
超がつく能天気なのかもしれない。

けどきっと来年も何とかなってる。
分からんけど色々なことが待ってる。

つらいこともあるだろうし
苦しいことも待ち構えていると思う。
それでもワクワクすることがわしを助けてくれる気がしている。

だから今年の冬も楽しく過ごせそうだ。
つーかすでに年明けにいくつか決まっていることがワクワクさせてくれている。
だから元気でいられると思う。
願わくば…祖母が元気でいられたら最高なんだけどね。

ま…これも自分にどうにかできることじゃないから毎日、祈って拝んで奉っておきます。


これはわしが自分の状況で導き出した感覚なので
皆さんには何の参考にもならないかもしれない。
けれど視点を変えてみたら案外、道や突破口があるかもしれないってことは頭の片隅の端っこくらいに置いておくとしんどさが和らぐかもしれない。
どうか皆さんも視野を広げてみてくださいね。

では…いつもの…
アディオース!

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