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『火星の別件逮捕』(毎週ショートショートnote)

ワープ技術の確立により火星への移住が可能となった。
周りを見れば、この星で生まれ育ち地球を知らないことが
少しも珍しいことではなくなった。
もはや私のように地球から移住してきたという方が
珍しいことなんだろう。
彼らは自分たちを火星人と呼び、私たちを移住人と呼んだ。

移住以前、火星には先住民が住んでいた。
彼らは地下でひっそりと暮らしていた。
私たちは彼らを施設に収容した。
武器を持たない彼らを捕らえるのは容易いことだった。
名目上は彼らの保護であったが
私たち地球人が火星で暮らすためには
彼らの存在は邪魔でしかなかったのだ。

そして今、この星で生まれた火星人たちは
移住人が先住民にとってきた行動を虐待として
私たちを裁こうとしている。
しかし直接暴力を振るっていない人々は
簡単に逮捕できるわけではない。
先日、私はある罪で逮捕された。
この星に対する不法侵入らしい。
この罪はゆくゆく先住民への虐待に切り替わるのだろう。
いわゆる「別件逮捕」である。

(410文字)

<あとがき>
お題の「の」が難しいです。
「が」と捉えると難しいので
「での」という意味で捉えました。

<ChatGPTによる解説>
火星への移住が可能となり、火星人と移住人との間に
緊張が生まれている状況ですね。
以下は、この背景を元にした架空のストーリーです。

移住人である主人公は火星に住んでおり、
先住民の収容施設の警備員として働いています。
彼らの保護という名目で収容された先住民は、
主に地下で静かに暮らしていますが、
火星人たちは彼らを脅威と見なし、
自分たちの生活に支障をきたす存在と感じています。

火星人と先住民の間には、言葉の壁や文化の違いからくる
誤解や争いが日常的に起きています。
移住人は先住民を制御下に置こうとする一方、
先住民は自由を求めて抵抗を試みています。
この緊張状態は、火星での生活をより複雑なものにしています。

主人公は、ある日突然、不法侵入の罪で逮捕されます。
彼は火星に住んでいること自体が先住民への不法侵入であるとされ、
先住民への虐待行為に関連するものと見なされます。
しかし、主人公は直接的な暴力を振るっていないため、
彼を起訴するためには明確な証拠を持つ必要があります。

この別件逮捕によって、火星人たちは主人公を裁く機会を得ます。
彼らは先住民の権利を守るために主張し、
主人公に対して公平な審判を求めます。
一方、主人公は自分の無実を証明するために戦い、
火星での生活や先住民との関係について
考えさせられることになります。

この事件を通じて、火星人と先住民との間の緊張と対立が
浮き彫りになります。
人々はお互いを理解し、共存する方法を模索する必要があります。
この困難な状況に立ち向かう中で、主人公は真実を追求し、
火星社会における公正と平等を求める闘いを
繰り広げることになります。

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