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かたおか徹治『ウルトラ兄弟物語1巻』

酒場で飲んだくれる新マンの衝撃。

これに尽きる。

戦いに加わりたくてゾフィーにつきまとうタロウに「ウロチョロされると目ざわりだな……」と暴言を吐くウルトラ戦士(多分旧マン)が読めるのもこれだけだろうし、宇宙警備隊大隊長に就任したウルトラの父に嫉妬して勝手に"新宇宙警備隊"を結成、悪星人狩りと称して好き放題やらかすウルトラの父の兄(ウルトラの伯父?)とウルトラの父の壮大な兄弟喧嘩が読めるのもこれだけだろう。

スペースサタンキングとの戦いを描く「大脱出作戦編」がハイライトなのだが、冒頭二編でもうお腹いっぱい。


あと、ジャックという名前によほど思い入れがあるのか、ウルトラの父の兄もそうだし、大脱出作戦編に出てくる全宇宙格闘技チャンピオンの名前も「ファイティングジャック」。

話変わるとすかさずジャックぶっ込んでくる。

公式には新マンの名前がジャックなのだが、逆にここでは一切言及なし。

ていうか初登場シーンで壁にヒビ入った宇宙酒場で安酒呷ってるからね、彼。

ウィ〜ッとか言って。

「ほっといてくれ! 一人にしてくれ!」って。

「どうせおれはだめなウルトラ族さ!」っつって。

人間味溢れすぎでしょ。

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