ノイノイノイズ

右記作家及び哲学者の影響大→笠井潔(矢吹駆シリーズ)、麻耶雄嵩、山口雅也(生ける屍の死…

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右記作家及び哲学者の影響大→笠井潔(矢吹駆シリーズ)、麻耶雄嵩、山口雅也(生ける屍の死&キッドピストルズ)、殊能将之(合掌……)、ジョイス、ボルヘス(要するに柳瀬尚紀先生ね)、プラトン(中~後期)、スピノザ、ライプニッツ、ニーチェ(そこ! 厨二とか言わない!)

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  • 中編ミステリ『脳髄の檻に眠るのは誰』全10話

    創作大賞2023ミステリー小説部門にエントリーした拙作『脳髄の檻に眠るのは誰』全10話のリンク集です。 4万字強の中編です。 山口雅也先生の「解決ドミノ倒し」(『ミステリーズ』所収)に着想を得ています。 【あらすじ】  女子高生五人の仲良しグループ〈五人組〉。その一人、摩耶(まや)が殺害された。舞台は被害者の家。折しも残りの四人、引っ込み思案な詩歩(しほ)、ボーイッシュな衿来(えりく)、マスコット的存在の朔楽(さくら)、少々キツめな性格の橘華(きっか)が泊まりに来ていた夜の出来事だった。  翌朝、報せを受けた逆神(さかがみ)警部補は捜査を開始。被疑者はたったの四名。事件はあっさり解決したかに見えたが、五人組の一人、詩歩に異変が生じて……。  探偵曰く、「どうぞお見知り置きを」  犯人曰く、「俺が殺したのさ」  探偵の正体も、犯人の真意も、被害者の真相も、凡てはここに眠っている。

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    制作した楽曲のうち、YouTubeにアップロードした分をまとめてます。 BGMに最適! かもしれない。

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1年半振りにフルアルバムをBandcampにアップロードしましたわ

↑なんかプレイヤー表示がデカすぎるんですけど!! 以前の仕様に戻せないのこれ? 全16曲。 フル尺視聴可能でございます。 気を取り直して以下にライナーノーツっぽい文章を。 レコーディング期間:2021/05/05~2022/09/05 前作から1年半も経ってしまった。 前作のライナーに〈前作から1年以上空いてしまったので、次はもうちょい早いペースで出したいところ。既に7曲くらいストックはあるので〉なんて書いておきながら、なんという為体。 AKAI APC40はほぼ使

    • 涼川りん『アウトサイダーパラダイス』2巻

      ぺんぺんとつーちゃんの出逢い、ぺんぺんとシャネルの出逢いから始まる第2巻。 放課後の更に後、夜の校舎ならではの雰囲気が伝わってくるホラー映画回、猪突猛進な法堂先輩が一番まともに見えてくる不思議。 ガールズトークここに極まれりな9話に続いて、見覚えのあるベリーショートはやっぱりピクシー先生。 微妙に雰囲気違うのは髪色のせいか前髪がちょっと長めに見えるからか。 ピクシー先生が出てきたことで謎の不法投棄の後ろ姿がますますマッドに見えてくるが、割と早めにご本人登場で早くも狂気の

      • 荒木飛呂彦『ザ・ジョジョランズ』3巻

        何はともあれチャーミング・マンである。 真っ先に思い浮かんだのがザ・スミスのセカンドシングル「This Charming Man」だが、まだ元ネタかどうか判らない。 で、読み進めると過去エピソードで自転車が出てきてほぼ確定。 「Punctured Bicycle」で始まる歌詞に見事に呼応している。 マンチェスター勢はジョジョとは無縁なのかと勝手に思い込んでいたので(5部のオアシスは最早マンチェスターという括りでは語れないので除外)今後は「ラブ・ウィル・テア・アス・アパ

        • スタンリイ・G・ワインバウム「変な衛星 衛星シリーズその2(イオ)」

          青空文庫。 原題は「The Mad Moon」。 相変わらず書き出しがいい。 〈グラント・カルソープがわめいた。「まぬけ、たわけ、ばか、あほう」〉。 強心草が栽培できる以外何も良いところがない、狂気の衛星イオ。 ペットのバカ猫オリバーはまだ可愛げがあるが、イオの固有種らしきべらぼうと学名『ムス・サピエンス』のスリネズミは両方とも厄介者。 白熱病の幻覚に悩まされるグラントの下に現れたのは、現実らしき女性リー・ニーラン。 向こうもグラントを幻覚と思い込んでる辺りが読

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        1年半振りにフルアルバムをBandcampにアップロードしましたわ

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        • 中編ミステリ『脳髄の檻に眠るのは誰』全10話
          10本
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          16本

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          町田康『きれぎれ』

          町蔵が芥川賞受賞! ってんで選評読みたさにまず手に取ることのない『文藝春秋』を、あれ『文學界』だっけ? まあどっちでもいいや、立ち読みしてみたら、石原慎太郎が文体を褒めちぎる一方で村上龍はこんなの文学として認めないなんて息巻いてて、本文読んでもいないけどこりゃ喧嘩両成敗かな、とそっ閉じして書棚に戻して以来ニアミスすらなかった肝腎の受賞作をこうして電子書籍で読むことになろうとは。 その後も続く快進撃により軍配が上がったのは瞬き過多と判るが、純文学に汚泥を注ぐが如き言葉の濁流に

          町田康『きれぎれ』

          町田康『くっすん大黒』

          町蔵から康へ。 文壇に殴り込みなどという大層なものではないけれど、町田町蔵の来歴を知る者にとって文壇デビュー当時の様子はまさにカチコミ、痛快事だった。 ただ、ミステリ原理主義者の自分に噂に聞く文体は遠い世界で、実際の文章には触れることなく幾星霜。 遅蒔きながら町田康初読みである。 評判も相俟って身構えつつ読めば、思ったほど尖鋭でもなく、登場人物が多少奇矯な弥次喜多珍道中。 また会話文の「」は通常改行するものだが、心地好いくらいガン無視である。 確かにしゃべくり漫才

          町田康『くっすん大黒』

          涼川りん『アウトサイダーパラダイス』1巻

          あそあそのスピンオフというか後期は新聞部美術部がメイン張ってたので実質続編に当たる。 高1だから前日譚か。 ぺんぺんは未だ眼鏡をかけておらず、シャネルの狂気も片鱗が窺える程度。 唯一といっていい常識人つーちゃんに比較的まともだが美的センスに大いに難ありのエルメス、中の人などいない状態の大変人ミュウミュウは既に完成の域だが。 ぺんぺんシャネルの微妙な空気感がゾワゾワしてホント心地好い。 早くも失楽園(パラダイス・ロスト)の譬えにタイトル回収の意図が見えるがこれは穿ち過

          涼川りん『アウトサイダーパラダイス』1巻

          大沼隆揮×ツルシマ『シキュウジ -高校球児に明日はない- 第3巻』

          異常激情野球大河、ここに閉幕である。 深夜ラジオにて伊集院光が「このテンションでどこまで続くのか心配」みたいなことを言っていたが、ダラダラ続けるタイプの話ではないし幕切れも宜なるかなである。 ただ巻末の原作者コメントには、またいつか第2部で、とあるので続編の構想はありそうだ。 ラストまでカタカナ書きのままだった〈シキュウジ〉とは一体何なのか。様々な見解が述べられるが明確な解答は提示されず、〈シグルイ〉が〈死狂ひ〉なのだから恐らく〈死球児〉だろうと予想はすれど、今はここに

          大沼隆揮×ツルシマ『シキュウジ -高校球児に明日はない- 第3巻』

          森秀樹『ビジャの女王5巻』

          オッドの出番が少ないのが残念だが、常勝ムードの墨家ブブがまさかの大苦戦に追い込まれ、またジファルの過去も明らかになったりと各キャラの掘り下げが興味深い巻。 手負いのブブが裏切り者かもしれない (事実その通りの)宰相ジファルに自身の手術を頼むシーンは、かの名作ドラマ「振り返れば奴がいる」を彷彿させる。 結局予後不良で石黒賢死んじゃって、最後織田裕二も田口トモロヲに刺されて。 あれ三谷幸喜なんだよなあ。 再放送観たいなあ。 閑話休題。 遥か昔に交錯していたラジン、ブブ

          森秀樹『ビジャの女王5巻』

          遠崎史朗x中島徳博『アストロ球団完全復刻版全5巻』

          再読だが以前読んだのはセレクション版全12巻のため、著名人による各巻末の解説や番外編「激突!!日米超人野球の巻」は初読。 壮絶な野球マンガとして伝説級の扱いをされる本作。 特に後半の対ビクトリー球団戦は常軌を逸した数多のエピソードで野球の枠をはみ出しまくっているが、個人的によくできていると思うのが、あまり言及されない終盤のきな臭い利権絡みからのラストの締め方。 激昂する球四郎を制しておいての球九郎の一撃はシンプルにスカッとするし、同胞のために涙する球四郎の姿は、かの激闘

          遠崎史朗x中島徳博『アストロ球団完全復刻版全5巻』

          矢内原忠雄『イエス伝 マルコ伝による』

          青空文庫。 寡聞にして存じ上げない著者名ではあったが、高木彬光『わが一高時代の犯罪』に、自由主義者のゆえをもって東大を追われた矢内原忠雄教授との一文があり、のちに天下の東大総長による講義録と知って腑に落ちた次第。 理知的かつ激越な序文からの、本文における博覧強記と信仰熱の融合には圧倒されるばかりだ。 福音書中最も古いマルコ伝(山上の垂訓の記載もなし)を基点に、他の福音書も随時参照しつつイエスの言行を伝える。 併読していた『罪と罰』の退屈な中盤に引き換え、こちらは実に面

          矢内原忠雄『イエス伝 マルコ伝による』

          ドストエフスキー「正直な泥棒 ――無名氏の手記より――」米川正夫訳

          青空文庫。 1848年発表。 かの文豪も初期はこんなトルストイ的短編を書いていたのか。 というか以前読んだ『地下室の手記』も『賭博者』も中編だし、よく考えたら初の短編じゃないか。 主人公の家にやって来た間借り人アスターフィが、主人公の外套の盗難現場を目撃したことで、過去に出会った居候エメーリャとの顛末を語る。 自分のズボンを盗んだのはこの居候なのか? 疑いを抱きつつの共同生活は唐突に終わり、居候の告白と死で短い物語は幕を閉じる。

          ドストエフスキー「正直な泥棒 ――無名氏の手記より――」米川正夫訳

          永井豪『凄ノ王 超完全完結版』全6巻

          まずタイトルが凄い。 完結版に完全を付けて超まで冠して。 未完に終わったオリジナル『凄ノ王』をベースに大量の描き下ろしを加えて完結させたもので、最終6巻途中までは既読。 意外に長く続く学園テイストが微笑ましくもあり末恐ろしくもあり。 元々〈八岐大蛇の登場を最後に未完のまま終わる〉前提で描かれたそうで、追加部分が単なる蛇足(オロチだけにね)にならねばいいがと危惧しつつ読み進めた。 宇宙空間を舞台にした戦艦アクションに関しては、別物と割り切れば「まあマジンガーの人だし、

          永井豪『凄ノ王 超完全完結版』全6巻

          スタンリイ・G・ワインバウム「タイタン横断 衛星シリーズその1」

          青空文庫。 短編。 ちょっと今までの作品ほど面白さを維持できてない感じがしたので、途中からサクッと読んだ。 ダラダラ読んでいた『罪と罰』が急に面白くなって読書ペースが上がったのとは真逆の理由だ。 男女のコンビがメインを張る従来の路線だが、行程がハードモードすぎて一本調子なのが残念。 次のイオは取り敢えず読むけど、その先はどうしようかしら。

          スタンリイ・G・ワインバウム「タイタン横断 衛星シリーズその1」

          林田球『大ダーク7巻』

          ピカス様ーッ! 憎めない敵キャラだったのに、シワシワになっちゃって消滅。 ヒノウミヴァーもみんなのモージャ号にベシャッとぶつけられ呆気ない最期。 サンコの骨は結局光力塊の手に。 にしても、サンコは数千年前から存在する? サンコは一人ではない? やはり謎を解く鍵はゾーラーにありそう。 サナギから孵ったもっちりホロボスに、11年前店谷との邂逅を挟んで、光力塊から新キャラ二人追加。 語尾がダニって猫田? 生き物のいない不穏な星にて、離脱を画策する思春期おじさんダメ

          林田球『大ダーク7巻』

          永井豪『デビルマン』全5巻

          激マン!デビルマンの章を読んで以来、いつか再読せねばと思いつつなかなか手をつけられずにいたが、能登半島地震における永井豪氏のコメントを目にして今こそ読まねばと発起。 何度読んでも終盤の展開に心を抉られる。 救いがない。 一筋の光明すらない。 地獄である。 そんな地獄の様相を描いたマンガ界のレジェンドが、先の被災に関し、頑張って乗り越えていきましょう! とポジティブに呼びかける意義は決して浅くない。 人間の暴虐を誰よりも鮮明に描き出した凄まじい頭脳が、今度は復興を思

          永井豪『デビルマン』全5巻