今を褪せないままに
愛知県瀬戸市の『ひとしずく』さんで手に取った本。
実は購入したのは2回目に手に取った時だった。
1回目は、イベント出店されている時に手に取ったけど自分自身の時間がなくて、
2回目は、店舗でやっぱり目が合ったので買うことにした。
本を買う時はテンション上がってるけど、積読になるか、読まれるか自分の中では難しい。
買う時に思ったのは、これは持っておきたい本だなってこと。
頁をめくるとぼやぼやと思い出されるような記憶。
触っていたい紙の材質。
私の記憶に触れるように写真に触れる。
夕暮れの空ってこんな質感だと思う。
読んでいくと、私と同じぐらいの年齢の方が著者らしい。
ちょっと笑っちゃうような共感のエッセイ。
何度もぱらぱらとめくってしまう。
知ってて、知らないまち。山。川。
めくる度に青の画用紙がちらっとする。
きっと、今、鮮やかに著者に写っているであろういま。
変わっても変わらないもの、残すこと、紙媒体としての役割なんだと思う。
鮮やかなつるつるの表紙カバーをふとめくると
白黒の表情が現れた。
『今を褪せないままに』反射すれば読める文字。
褪せたようで急に思い出したりするんだと伝えられているようでどきりとした。
あとちょっと生きた自分も、
小さな月が見つけられる人でいたい。
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