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おしゃべりな部屋

おしゃべりな部屋 / 川村元気

図書館で一目惚れしたかのように手に取った本。
でも実は、本屋さんで見て、読んでみたかった本。というのは、あとから気がついた。出会う運命にあった本だったみたい。

物たちと会話をしながら片付けをしていく。
古着好きな友達が口々に言う言葉を思い出した。「この服には知らない誰かの人生が詰まってて、それを僕が着ている」という言葉の意味が物の全てに詰まっていた。
そう感じるお話だった。

しまわれていた物たちや色違いの服の姉妹喧嘩。ころころと表情を変え、人間と同じように心地よい居場所を探している。

大事な写真がピンボケって。
「それが人生みたいで好きなのよ。ボケてたり、傾いてたり、明るすぎたり、暗かったり。デジタル写真みたいに、消したり加工したりもできない。だけど、宝物みたいな瞬間がある」

おしゃべりな部屋 本文より

あぁ、これが私が写真を撮る理由なのかもな。
友達がふざけてるだけの写真とか、時間も空間も感情も写っていないことも全部合わせて。

片付けの本で写真の良さに改めて気づいてしまうなんて、、、お片付けできるかしら?

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