反省 / 結果を出すために変えた行動と、これからの話。
こんにちは。平塚です。
最後にnoteを書いたのは1年半近く前、Twitterの投稿頻度も以前に比べると相当まちまちですが楽しく働いています。
note更新をサボっていた期間は革ジャンとデニムをヨシヨシして経年変化を楽しんでいました。ルイスレザーは神。
さて、2014年よりナイル株式会社にジョインし、SEOコンサルとマネージャーをひと通り経験した後、2020年から新規事業の「おトクにマイカー 定額カルモくん」のマーケティング担当として転籍。
それから3年弱が経過しました。
支援会社あるあるだと思うのですが、20代は有り余った体力に任せて振られた仕事をキッチリこなし続け、バットを振りつづけていたら数字と専門知識と信頼が積み上がり、自信満々の20代をすごせていました。
ただ、事業サイドに移った直後に鼻っ柱をへし折られまして、社会人にして初めてわかりやすく壁にぶつかりました。
とはいえ、昨年は80点くらいまで持ち直すことができたので、3年間の振り返りとともに反省と気づきをnoteに供養して、仕事で結果を出せずに壁にぶちあたっている方々に少しでも役に立てばと思います。
事業マーケにコンサル能力は不要
※語弊がありそうでしかないのですが、使う脳が違う。という表現が正しそうです。
コンサルから事業マーケへ転身。満足の行く成果が出ず、2年近く苦しみました。
コンサルとしては第一線で戦えていましたが、事業側のマーケに携わりはじめると、コンサル時代同様のバリューを出すことができず苦しみました。
おもに、
・テレビ(ラジオ)CM出稿ディレクション
・交通広告などのオフライン広告の効果検証
・定性、定量調査
・加盟店(リアル店舗)の立ち上げ
・オウンドメディアの運営
などなど、代表直下でとにかく沢山のプロジェクトに関わりました。
しかし、得意分野のSEOの領域を除くとホームランどころかヒットも出ず、給料分の働きができないことに強くフラストレーションを感じていました。
以下、反省点です。
反省:人の要望や意見を優先していた
私はこれをコンサル病とよんでいますが、『衝突を避け、クライアントの意向を取り入れて「いい感じ」に形にする』ということが習慣レベルで染み付いていました。
もちろん、デキるコンサルタントは、ベストを追求してクライアントの意識を変えるということが可能だと思います。
ただ、私は相手の立場や状況に合わせて『いま実現できるベターな案』に着地させるという成功体験がありすぎました。
このやり方だと基本的に折衷案しか出てきません。
マーケティングの現場は折衷案で成果が出るほど甘くはないのです。
結果、上司の意見や他部門の意見を取り入れすぎて、完遂に至らない中途半端な施策やアウトプットを量産していました。
反省:結果にこだわりきれていなかった
人の意見を取り入れているから、責任意識が薄い。これで勝負をすると納得できるまで考えきれていない。
つまり結果にこだわりきれていませんでした。
「上司から言われているから」「昔からそうだったので」と煮え切らない態度で渋々施策を進めている人も社内外でよく見かけます。
私はそういった方で目立った成果を残している方を見たことがありません。どうやら私もそうなってたようです。
今だから言えることですが、『誰かに言われたからやっている』では結果にこだわることはできないです。というか、責任が持てないので、心の底から本気で取り組む気になれないのではと思います。
反省:マルチタスクに逃げた
おそらく私は人より器用で、0点から65点までは最速で進められる自信があります。しかもそれを複数こなせる自称マルチタスカーでした。
マルチタスカーを自称してるくらいなので、様々なことに手を出しがちで、結果が出なかったら他のプロジェクトに目移りしていました。
一見マルチタスカーとして様々な場面でいい感じに躍動しているようにも見えるけれど、結論ただの便利屋でした。
「成果が出ない➝手を広げてみる➝更に成果が出ない➝更に手を広げる」の悪循環に陥っていたかと思います。
たぶん、的を絞る勇気がなかったんだと思います。
そもそも、多動を極めたスーパービジネスアスリートを除いて、結果を残せるマルチタスカーなんていないんだなと痛感しました。
”器用貧乏”ってただの”貧乏”なんですね。
実際に代表から貰った人事評価の一文
なお、ナイルの高橋代表からは、転籍後早々に反省点に関連する人事評価をもらってました。
(結局、変わりたいと思っても思考習慣レベルで変わるのには年スパンで時間がかかるのだなと痛感です)
勝負の3年目。結果を出すために変えた行動
「3年目までに数字を出さなかったらクビ同然」と自分に言い聞かせていましたが、本当に3年目になってしまったので、勝負の年と覚悟していました。
しかも30歳の年だったので、そういう意味でも「ここで爪痕残さないとあかんな…」と感じてました。
そこで、自分の得意領域で最大限成果を出すと覚悟を決めて、やることを一つに絞ろうと決断し、五つくらいあった参画プロジェクトを一本化しました。
10年に1度の買い物と言われる車購買において、カーリースのオウンドメディア読者と長期的に接点を持つために、リードナーチャリングを行うという新規プロジェクトで、1年間本気で取り組んだ結果、自分でもビックリするほどの成果が出ました。
※この話については気が向いたらお話します。
社内の表彰なので特に対外的に自慢できるものでもないですが、年間優秀賞や、月間MVPを何度かいただきました。
2年間強く課題に感じてきた「目標達成にこだわる」「全てをやりきる」という姿勢を、ここにきて評価されたことが、とても嬉しかった記憶があります。
さて、何を変えたらホームランが打てたのでしょうか。
変えたこと:主導権を握る
KPIを自分で作ってみる
戦略を自分なりに考えてみる
施策も自分が主導して進めてみる
プロジェクトリーダーとして振る舞う
上からの命令も、納得行くまでコミュニケーションをとる
そうやって自分起点で仕事を進める意識を持つと、自分の行動や言葉に責任を持つことができますし、たとえ失敗したとしても、学びや気付きが大きいと感じました。
(もちろん、自分の立場によります。明らかに立場が上の人が主導権を握りきろうとすると、ただのワンマン&マイクロマネジメントになるのでNGだと思います。)
なお、プライベートでも集団行動の際は他人任せにするのではなく、自分が決めるということを習慣レベルで身につけようと頑張っていました。笑
ポジションを取ろう、自分の意見を持とう。という話に近いかもしれません。
変えたこと:結果が出るまでとことんやりきってみる
言い訳の余地が生まれないほどやりきってみると、様々な発見があります。
それは、結果が悪かったとしても、良かったときと同じくらい発見があると思っています。
とにかく中途半端にしないことが重要だなと。
私の尊敬するプロゲーマーの梅原大吾さんは「勝ち続ける意志力」という本で「勝ち負けは二の次。大事なのは結果を得る過程で成長したかどうか」とおっしゃっていました。
ついでに、話題のスラムダンクを題材にした本もオススメしておきます。
たとえ勝利を得られなかったとしても、敗北そのものを嘆くのではなく勝利するために必要な努力と変化をしたかどうかを振り返ろう。という内容で非常に勇気づけられます。
変えたこと:やることをできるだけ絞る
逃げ道を用意しない
成果が出ていないときこそ、やることをとことん絞ってみる
役立てそうなことがあっても、ぐっと我慢して目の前の仕事に集中する
つまり、いま目の前にある成すべき仕事から逃げない。というのが重要だと痛感しました。
成果が出てないときって、やることを絞ったら暇になって仕事なくなっちゃうんじゃ…??と不安になりますよね。
でも、そんなことは全くありませんでした。
今成すべき仕事に照準を絞るほど、推進力が上がるし、アイデアも沢山出てくる。これを実体験できたのは本当に良かったです。
まとめ:自己責任と割り切るとラク
失敗したら自分のせい、だから自分が責任を持って進める。
他人に決断を委ねない、命令には正直に従わない。従うなら従った自分の責任。
というストイックな姿勢でいると、コントロール出来ない事象を潔く諦められますし、仕事がものすごく気楽に感じます。
加えてサクサクと数字がついてくるようになりました。
それができず、やんわりと人のせいにして生きている人は、なんだかいつも辛そうです。
どこか自信がなさそうで目標に向けてまっすぐ進めていないように見えます。
人のせいにせず、自分がコントロールできるところで勝負する。つまり自己責任にするのは精神的にラクですよ。
という反省風の仕事論のお話でした。
ここで大事なお知らせ
さて、ご報告になりますが、こんな貴重な経験をさせてもらい、やっと数字を出させていただいたタイミングでナイルを退職します。
ネガティブな理由など一つもなく
立場が安定してきたので一回ぶち壊したかった
突き抜けた仕事人になるために多少でもリスクを犯したかった
(40代でハイクラス人材の更に2倍給料を稼げる存在になりたい)
今の自分が活躍できるのは新卒で長年勤めているという下駄を履かせてもらっているからという感覚もあり、『一回ぶち壊しとこか』と。
ナイルでは高橋代表含め、様々な人に沢山の期待をかけてもらい、たくさんのチャンスを頂きました。
特に新卒の私にとって代表や役員の方々はヒーローです。漫画ベルセルクの鷹の団のグリフィス+幹部連中みたいなものです。
サークル活動に全力投球し(すぎ)た大学生活をすごし、ボケっとした就活をして、普通に失敗して休学、ベンチャーに行く気など1ミリもなかったのに何故かたどり着いたナイルという会社で沢山の貴重な経験をさせてもらいました。
そのまま大企業入ってたら一生ぼんやりと学生の延長線の人生を歩んでいたところを拾ってくれた、第二の人生を歩ませてくれた故郷みたいなところでした。
本当にありがとうございました。
【報告】懲りずにコンサルはじめます
コンサル辞めました報告から約4年。
懲りずにコンサルはじめます。
3月16日より株式会社unname(アンネーム)というBtoBマーケ支援を主軸にコンサルを行っている会社にジョインします。
社員は片手で数えるほどしかいない創業期の会社で、既に1月からハーフコミットでお手伝いしていました。
そんな数人しかいない創業間もない会社のくせに、『上流のマーケ戦略のコンサルをやっている』というのを聞きつけ、「なにを生意気な。一言申してやろう」くらいの勢いでカジュアル面談をしたところ、本気で体現していて、なんて非合理な、美意識の高い会社なんだろうと興味を持ったのがきっかけです。
(専門コンサル会社は上流を目指しがちだと思うのですが、売上と実績の伴う下流に押し戻されるんですよね。これはSEOコンサルやってたときに痛感しました。)
unnameでは今はBtoBマーケのコンサルに軸足を置いていますが、事業戦略レベルのコンサルティングプロジェクトに飛び出せるポテンシャルを持っていると実感しています。
ここなら吸収できるものも沢山あるし、挑戦もできるし、自分が悪戦苦闘のうえ獲得したスキルやマインドセットも活かせるのではと素直に感じました。(あと一緒に飲む酒が旨い。コレも重要)
なかなかチャレンジングな決断をするね。と周囲からは言われましたが、『迷ったら危険な道を選べ』と岡本太郎さんが言っていました。
危険だと感じるほうが、心からやりたいと思っている道だ。という意味らしいです。
さて、また2年近く苦労するのかもしれないなと思いつつ、小さい壁は乗り越えたので、中くらいの壁なら乗り越えられると信じています。
さて、BtoBマーケターの採用課題について最近よくお聞きします。
unnameのように、伴走してマーケ戦略から支援ができる会社って中小規模だとあまりないと思うので、軽くでも良いので相談したいという方は声をかけてください。
資料だけでも是非。領域範囲にビビりますよ。
コンサル営業力強化の一環として、アウトプット量も増やしていく所存です。note、Twitterフォローしてくれたら嬉しいです。
それでは。ナイルでは大変お世話になりました。
2023/03/22追記 Meetyでお話しませんか
コンサル辞めて、事業マーケやって、またコンサルに戻ったキャリアの経緯や考えについて少しでも気になった方、ぜひお話しましょう。
Meetyの募集はこちら
コンサルやめて、事業マーケやって、コンサルに戻った話
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