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ニューヨーク旅行で死ぬほど役に立った警戒心



人生で、地元、東京の次に長くいた場所がアメリカです、とドヤれるようになりました。


2018年9月半ば~11月末まで約3ヶ月、ビザなし滞在の許される目一杯の期間をアメリカのニューヨークとニュージャージー で過ごしました。


私の場合過去3回しか海外旅行はしたことありませんが、一度も大きなトラブルや事件に巻き込まれたことはありません。
内2回はアメリカのロサンゼルスとニューヨーク、何かあってもおかしくなかったな、と今でも思います。

全ては自分の過剰な心配性の為かと思います。

おふざけのように聞こえるかもしれないですが、マジです。
例えばネイティブ並みにその国の言葉が話せて、地元並みに旅行先を知っていれば別ですが、そうではない場合、心配症はあって損はないです。


今回の旅行はこれからの人生でも、もう出来ないんじゃないかレベルの長期旅行でした。
もともと旅行、遠征をたくさんする人間ではなかったので、反省点や次回の旅行で活かすための備忘録として、上手く旅行するための心の準備を残しておきます。

100%自分のために書きますが、これがどなたかの役に立てれば幸いです。



 ⑴鞄の持ち方

バッグ、リュックは絶対に背負いません。
斜めがけで、口がチャックで閉められるもの、そして必ず鞄を身体の前側に落とします。
紐の長さも不愉快でない範囲の中で最大限絞ります。
さらにタイムズスクエアやブルックリン 橋などの人が多い観光地や夜出歩くときは必ず、鞄を斜めにかけてからジャケットを羽織り、簡単に紐を掴めないようにしていました。
あと鞄ではないですが小さな薄いウエストポーチをスウェットやセーターの下に着けるように用意しておくとなおいいです。
パスポートや予備のクレカ等、頻繁には使わないものをそこに入れておけば安心。
ミネソタ出身の友達は画材をリュックに入れ、クレカや現金、交通カードは生身のままウエストポーチに突っ込んでいました。
それでいいのか、、、と驚きましたがちょっとしたチップを払うとき(ニューヨークでは地下鉄内や公園等のいたるところで突然パフォーマンスが発生したり、物乞いの方が車両を回っています)にそこからすぐ数ドル出していたのを見て、財布でもたついている私とは比べられないほどスマートに見えました。



⑵道を歩くときは全神経を世界に向けろ

道を歩くときに音楽を聴くのも歩きスマホも論外。
注意力散漫になり、自分に近づく人の気配が感じ取れなくなるからです。
特に歩きスマホは、している人を狙って当たり屋のようなことをする人もいるらしいので(ミネソタっ子曰く)、地図を見るときは必ず立ち止まって道の端に寄ってください。

あとこれの良い点は、全神経を周囲に向けることで小さな発見があります。
道ゆく人の顔、服装、犬、道路、車、番地、道の名前、匂い、、、。
せっかく日本ではないところにいるんだから、誰よりも日本との違いを見つけるつもりで目的地まで歩くと楽しいです。
改めて日本の良さも分かるかも。
私はマンハッタンを歩いて初めて、東京が臭くないことに気づきました。
道路の水はけも全然違います。
あとホームレスの数が桁違い。
お店の二重になっている自動ドアの間のスペースで暖をとっているホームレスの方が3人いて、店的に良いのか、、、とびっくりしました。


⑶本当の治安は行かないと分からない


一番重要な話。

慣れない場所、特に海外へ旅行に行くときは、一応現地の治安は調べますよね。
でも、それで満足しちゃダメ。

私の場合、ロスへ行くときもソウルへ行くときも、そして今回のニュージャージー、ニューヨーク旅行も、すべて「地球の歩き方」を一読してから出発しました。
ほかのガイドブックはパラパラめくる程度ぐらいしか読んだことはないので比較はできませんが、地球の歩き方のいいところは情報量です。
ニューヨークをまた小さく地域に分けて治安が書いてあり、時には「○○st以南/以北は注意」などの超具体的な情報まで。

最近ではネットでも簡単に現地の治安が調べられますね。
ネットのいいところは常に情報が更新されていくところ。
「最近××で女性が強盗に襲われた」などのはっきりした情報が手に入ります。

しかしそれらを吟味していざ旅行に行っても結局現地で一番役に立ったのは自分の「第六感」でした。

なにもスピリチュアル的なことをここで語るつもりはありません。
日本、海外問わず、よく知らない土地へ行くことの多い方は多分わかっていただけるでしょう。
人間の危険に対する察知能力を舐めてはいけません。
安全といわれる地域で散策していても、大通りから1本外れた道に入っただけなのに、、、なんてことも少なくありませんでした。

数年前、高校2年生で初めて海外旅行をした際、主な交通手段はバスでした(今だに免許を取っていないので旅行先を選ぶときはバス・電車でどこにでも行けることが優先度の高い項目です)。
ロスはニューヨークと違い車社会なので、公共交通機関は全く使い勝手がよくありません。
ある日、友達と大きなショッピングモールへ行った帰り道、二人とも明るいうちに家に帰れるよう早めに帰路へついたつもりでしたが、いつも通りの遅延によってバスに乗れたころにはもう薄暗くなっていました。
昼間の明るい時間に乗っていた時より明らかに客数は少ないのに、何故か怖い。
バス内の蛍光灯も心もとなくチカチカ。
運転手さんへいつでも助けを求められる場所へ座りました。
ホームステイ先の最寄りのバス停に着くときにはもうすでに真っ暗。
そこから10分ほど歩かなければなりません。
住宅街の中の道で私のように免許のないような人だけがしかたなく歩くような道で街頭も多くないのに、後ろから足音が。
振り返ると背の高い男性が数十メートル後ろを歩いています。
とっても不自然。だってそこで過ごして1週間の間、私以外にこの通りを歩く人を見たことがなかったから。
しばらくして今度は車のドアを閉める音。
もう一度後ろを見ると、さっきの人が消えていたので安心。
と思いきや今度は今ドアの閉まった車が私の歩くスピードに合わせて並走してくる。
「ああ、人生終わった」と思いながらとっさに右手の広い庭付きのおうちの門をくぐって帰宅するフリをすると、その車はスピードを上げて走り去りました。


またニューヨークでは到着して空港の外に出た5分後にはぼったくりに会いそうになって逃げたり、(ブルックリン橋では実際に10ドルを自称ラッパーにとられました、、、)ニュージャージでのホームステイ先から数駅離れたところでは夜は出歩けないので映画や本が趣味、という現地の大学生と話したり。彼は大学の寮に住んでいるのですが、夜で歩くと強盗にあうらしいです。
ステイ先には深夜1時頃帰宅することもあったので、近いところにそのような場所があるのが驚きでした。

そのどれも、ガイドブックやネットでは危険な地域として名前の挙がってこないような場所ばかりでした。


昼間平気な場所が夜にはガラッと顔を変える。

「△△だから平気」が通用しないと思っていたほうがかえって楽かもしれないほど、ほんの数十メートルで安全地帯は終わります。
そんな時、一番大事にしてほしいのが自分の第六感。


ニューヨークのJFK空港を出て5分、空港内と市内を結ぶ電車に乗ろうと停留所まで行く経路で、いかにも空港スタッフです、というようなおじさんに声をかけられました。
どこへ行くのか聞かれて駅名を答えると、その電車は動いていない、と。
聞くと空港内は通常通り走っているが、市内へ行くにはバスじゃないと無理らしい。
しかし渋滞や遅延、イベントでの交通規制すら表示して迂回路を提案してくれるGoogle map大先生にそんなことは書いていない。
それに先ほどから駅の方向へ私以外の人間がどんどん流れていくじゃないか。
なにより「あと5分くらいでバスが来る」と言われた場所にはバス停や時刻表、料金表らしきものが一切ない。
ただの駐車場の一角。怪しい。
ここで自分の心を信じて一度駅へ行ってみることに。
行っていの一番に思ったのは「走ってるやん」。
関西圏在住経験0の私が関西弁で突っ込むぐらい、何の問題もなく運行しておりました。


少しでも怖いと感じた通りには入らない、怪しいと思った話は一度保留、親切な話には必ず裏がある。

「日本人です」と言って日本語で「コンニチワ」やら「I love トウキョウ」「It`s nice place」と言ってくる人たちは疑っていいです。
ひどいと思うかもしれませんが、海外にいる時ぐらい性悪説信者でいたほうが安全です。

そして誰も助けてくれません。
ブルックリン橋で黒人のラッパー2名に詰め寄られていた時、割と大声で口論していても、周囲から視線こそ感じましたが誰も手を差し伸べてはくれませんでした。
ニューヨークに限ったことで言えば、重い荷物を持った人やお年寄りに手を差し伸べる人々は沢山見ましたが、ブルックリン橋での私や、マンハッタンのホテル ペンシルベニア前で倒れているホームレスの男性に声をかけることのような「面倒ごと」に自ら進んで巻き込まれに行く人は少ないように感じました(私の場合、完全に自己責任の範囲なので不満には思っていません)。

日本人は冷たい、外国人は優しい、って聞くけど、現地語わからない観光客をカモにして儲けている現地人たちを見ると五十歩百歩?





誰でも自分の身が可愛いのは当たり前。
だったら可愛い自分を守るためにも、必要以上に警戒心は持ったまま楽しい旅にしましょうねって話でした。


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