宝石の国 11巻 感想メモ

メモレベルの雑な感想記録です。ネタバレあり。

人の心とかそれ以前の地獄だよ。地道に地獄がどこまでも続くよ〜ママ〜。

エクメアと黒ギャルプリンセス♥カンゴームは最早面白いの領域に来た。エクメア冷静に考えたらお茶目なキュゥべえみたいなやつなのに。なんだよロールキャベツ美味しいって。お前らが箸休めバカップルみたいな顔してた場面あったけどお前らも一応背負ってるんやぞ現状のクソ神輿。

パパラチアとルチル、うん。これがメリーバットエンドちゃんですか?
ルチルの気持ちを汲んだが故のお土産なのは分かるんですけど、パパラチアって案外考え分かりにくいキャラですよね。ここまでゴタゴタしてるのに分かりやすく喜怒哀楽の感情的にならないし。
精神的に大人と言えば聞こえはいいけど。
まあやっぱりパパラチアのこと急いで無断で月に持って行ったの良くなかったね。ルチルに相談したなら一層。ね、フォス。
ルチルが執着してたのが結局パパラチア個人なのか、パパラチアを自分で治す事なのかという議題はちょっと難しい話ですが、まあそこに純愛はあったのかなと思いたいね。パパラチアにもルチルにも。
というか、話変わりますがルビーで一時的に起きたパパラチアのアドバイス、フォス忘れてる…。

私ちゃんがシンシャなら一ミリくらいこのバリアフリーもうちょい早くできたんじゃとか思わないか一瞬考えたけど、まあ月人と戦うリソース使わない故の余裕と、人手不足の補いでシンシャも輪に入らざるを得なくなったら意外とシンシャが思ってるより馴染めたみたいなとこありそう。別に過去フォス以外シンシャのことまったく気にかけてない訳ではなかったけど、シンシャの体質的なこととかもあり遠慮がちな距離感だった部分もあるか、と。

11巻~形態のフォスは二アリー死柄木弔みたいでもうダメ。破壊の先で心が通じてそうなヴィラン仲間すらいなさそうという点では弔より最悪。もっと安定した超常解放戦線及びヴィラン連合作ってから「じゃあもう壊そう。一旦全部。」出来なかったのか。無理かあ。

こういう突っ走り方だけ初期フォスっぽいな。名残りならそれはそれでいやらしい描写過ぎる。

なんかこう、不器用なりに根本的には誰かのために頑張ろうとしてたフォスが全て裏目になっていくの、フォスが見失ったところもあるからこそこう尚のことモヤモヤするなあ。
摩擦が伴うのが対人関係で摩擦やすれ違いが絶対悪い訳でもないけど、積み上げてきた摩擦と不運が重なりすぎてもう取り返しつかない感じになってて草どころか砂漠だよ。まあフォスも大概ではあったから。仕方ないかもだけど。
オール・フォー・ワン(僕のヒーローアカデミアの敵キャラ)や真人(呪術廻戦に出てくる特急呪霊)みたいなすごい性格悪い悪者はいないのに、フォスのしくじりと生々しい綻びと月人の策略でこんなに何もかも不穏になる感じ、なんなんだろう、純文学的鬱作品みたいだな宝石の国。

しかしどうしたことだろう、私の心を充たしていた幸福な感情はだんだん逃げていった。
香水の壜にも煙管きせるにも私の心はのしかかってはゆかなかった。

梶井基次郎『檸檬』

初期フォスがかつて愛していたはずのものはもう愛せない段階に来てしまった気がする。
70話ボルツとかカンゴームの指摘に対してもうちょっと向き合えないのかとも思うんだけど。まあフォスもそういうの噛み砕くの苦手っぽさがあるのが。ああいう性格の子はもうちょい、本当に時間かけてゆっくり諭さないとどうしようもないと思うんだけど、その時間が無い状況になったらもう仕方ない。傷つけて、摩擦を起こして怒るしかもう今フォスには出来ない。
こういう狂戦士化は悲しいなあ。

ただエクメアに一つ言うとしたら、フォスってなんやかんやどこか失敗する性質なので、こう、『人間』になっても肝心なところで思った通りに行かずにしくじりそうじゃない?杞憂かなこれ。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?