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地球にやさしくあれる暮らし方。「洗う」を変えてみよう

こんばんは。突然ですが、皆さんはお皿を洗うとき、体や顔を洗うとき、お掃除するとき、何を使っていますか?


わたしは色々な場所で暮らしを営み、仕事もそれなりに経験してきましたが、今まで一度も「洗う」ことを好きになったことがありませんでした。

なぜかって、それは、

・洗剤やたわしの素材で肌が荒れ放題(一番ひどい時期は手が痛くて眠れなかったほど)

・いちいち洗うのが面倒くさい。特に食器類や調理器具は油も多く付いているし、体や顔を洗うときは毎度シャンプーや石鹸を落とすのに時間がかかっていた

つまり、総じて良いイメージがなかったのでした。


でも、そりゃそうですわ。洗うのに労力をかけていたり、毎度「ああ~この洗剤/シャンプーなどのせいで、水が汚れていくのかあ・・・」などと罪悪感を抱きながら洗うなんて。ていうか、何かを「洗う」ことで地球を「汚す」だなんて矛盾でしかないやんね。

で、過去に滞在していたファームなどは、もちろん農薬を使わないようにしていたり、自然由来の洗剤や石鹸などを使ってはいたものの、もうひとつ惜しい!と思っていたのは、その洗う道具であるタワシが、アクリルタワシだったりしたこと。飲食店もしかり。


確かに、近年ちょっと話題のアクリルタワシって、汚れが落ちやすくって便利。作ろうと思えば結構手軽に作れちゃう。材料も100円ショップとかで簡単に揃えられる。

でもでも、よく考えてほしい。アクリルって、何?


それがどんな素材なのか調べてみれば、結局これもプラスチックではないか。

ということは、アクリルタワシで洗った水には、マイクロプラスチックが混じってしまう可能性がある。ということは、海や川、ひいては土壌にもマイクロプラスチックが蓄積されてしまい、それを食べてしまった魚や動物の体の中で分解できずに、最後は人の口に入ってしまったりして。もしくは生態系を壊してしまうきっかけになってしまったりして。


そんな風にネガティブシンキングを始めてしまったらキリがないわけですが、とにかくそれはよくない!なんとかせねば!と思い立って始めたのがこちら。

Menulis(めぬりす)です。

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オーガニックコットンの糸を使い、色はすべて植物からいただいて、ひとつひとつ手編みをしています(ちなみに上の画像は、たまねぎの皮で染めたもの)。


このたわしの特徴は、まずとにかく柔らかいので、使い心地が抜群によいということ。そして肌に優しいということ。

特に敏感肌でもないわたしですが、タワシで肌がこすれるとヒリヒリ痛みが出てしまったり、かぶれてしまうことも。でもこれは、洗剤や石鹸を使わずとも、拭うように洗うことで、汚れをしっかり落としつつ、肌に大きなダメージを与えずに洗うことができます。

優しく洗えるので、小さなお子様にもおすすめ。


また、糸の素材も染料も植物由来なので、最後は土に還るのもよい。たとえ繊維芽水に混ざっても、身体や自然環境に害がないのも安心。


ちなみに、ただのコットンではなく「オーガニックコットン」なのも理由があります。それは、慣行農法で栽培されるコットンに使われる農薬って尋常じゃない量であり、また水もめちゃめちゃ使っています。

これにより、生産地の資源が枯渇し、畑は生態系が崩れ荒れ放題。永遠に豊作というわけにはいかないこのシステムのせいで、現地の労働者の生活はどんどん困窮してしまいます。


だけどオーガニックコットンやフェアトレードで栽培されている場合、自然環境のみならず労働者への配慮もできるというわけ。

(実は、わたしがいま使用している糸はフェアトレードかどうかまでは分からない。なので次回の糸選びは、そこも視野に入れて検討したいと考えています)


「洗う」ための道具ひとつでも、だれが・どこで・どんな風に作っているのか?その素材はどこでどのように生産され、わたしたちの手元に届くのか?そしてそれを選択することで生産者を支援できる仕組みがあるということ、地球にやさしくあれる暮らし方を選択できるということを、この小さなタワシを通じて、ひとりでも多くの方にお伝えできればいいな、という想いで始めたプロジェクトです。

かのウイルス騒動の中、細々とオンライン販売のみで始めたこちらのプロジェクトですが、先日ひょんなことから少しだけお披露目する機会に恵まれ、元々あまりなかった在庫が一気にほとんどはけてしまいました。

なので、またこれから少しずつ編み進めていくつもりです。でもプロフィールにあるように、秋には日本を出てしまうかもしれないし、とりあえずそれまでは続けるつもり。渡航後もまだやるかもしれないけれど、それは様子見で。


最後に、特にお皿洗いの際、油汚れなどで洗剤を使わないとだめかな~、なんて場面に遭遇したときの対処法をふたつほど。

ひとつめ:タワシで洗う前に、ウエスを使いましょう。ウエスとは、着古した衣服や捨ててしまう布類を、使いやすい大きさに切ったもののこと。どうせゴミにしてしまうなら、洗剤レスのために一役担っていただくのもアリですよね。

ふたつめ:それでも落としきれない汚れは、熱湯ないし重曹ペーストを使ってみてください。お湯はもちろんのことですが、重曹も自然由来の成分です(できれば食品グレードが望ましい)。人工的に作られた化学成分まみれの洗剤を使うより、よっぽどいいと思いませんか?ちなみにわたしは掃除、洗濯、歯磨きなども重曹で済ませています。経済的!


・・・本当は別の話を書きたくて綴っていたのですが、あまりにも時間がかかりそうなので、先にオーガニックコットンたわしの話を書きました。

日常の身近なことを少し意識して変えるだけで、地球にやさしくなれる。是非、この話を目にしてくれた方が、日々の「洗う」ことへ意識を向けてくれますように。

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