ドラマトーク#0 テレビドラマと私
テレビのドラマをよく観る。
もう、20年以上は熱心に観ていると思う。
まだブログサービスもなかったインターネット普及初期の学生時代には、タグ打ちでホームページを自ら作って、ドラマの感想みたいなものを書いて載せたりしていたこともあった。
そんな私だが、中学1年から高校2年まで、なんと家にテレビがなかった。
私立の中学に通わせてもらっていたくらいだから、経済的な理由ではない。
テレビ局に勤める父と生活リズムが合わず、私を連れて別居することになった母が、テレビなんてなくても暮らせると言い出して、引越しを機にテレビのない生活が始まった。
あるとき、学校のなにかの会で、クラス全員でそのとき流行っていたドラマの主題歌を歌うことになった。
その歌なら誰もが知っていて、練習も簡単に済むだろうとの選曲だったようだが、家にテレビがない私はそのドラマを観たこともなければ、大ヒットしているという主題歌を聴いたこともなかった。
私はひそかにショップへ行き、その主題歌のCDを買った。
CDを再生できるラジカセは家にあった。
そして、何度も聴いて覚えた小田和正の『ラブ・ストーリーは突然に』を、学校では素知らぬ顔で皆に交じって歌った。
テレビなんてくだらない、貴女の教育にも無いほうがちょうどいい、などと言っていた母だったのに、よりにもよってなぜか私が大学受験を控えた高校3年になったとき、急にテレビが我が家に復活した。
どういう経緯で購入に至ったのか、細かいことは全く記憶にないのだが、私がねだったわけではなく、父との別居が解消されたわけでもなく、母の気まぐれとしか思えなかった。
もともと小学校卒業まで「ひとりっ子はテレビっ子」を自負するくらいには十分テレビ好きだった私にとって、無ければ無いでたしかに何とかなっていたテレビに、再びどっぷり浸かるのは甚く簡単なことだった。
そこからは必然的に、幼い頃から物語や小説などの創作の世界が好きだったこともあり、色々なジャンルの番組がある中でも特にドラマを熱心に観るようになっていった。
その後、もうかれこれ20数年が経とうとしているが、私のドラマ熱はその時々で多少スタイルは変化しつつも、ほぼ途切れることなく今も続いている。
そしてここにきて、昔ホームページで書いていたようなことを、今またやってみようか、となんとなく思い立って、始めることにしてみた。
この『ドラマトーク』では、テレビドラマとその周辺のさまざまについて、思ったことや感じたことを気ままに書き留めていこうと思う。
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