フンザの長寿食
パキスタン北部のフンザ渓谷に住むフンザ族は、世界の長寿民族のひとつです。標高 8,000 フィートの孤立した肥沃な渓谷に住んでいるフンザ族は、平均寿命が約120歳とも言われています。
右：娘75歳と母92歳
フンザの人々は加工食品を最小限に抑え、自然食品を多く消費します。彼らの食事には、新鮮な果物、野菜、全粒穀物、ナッツ類が豊富に含まれており、ビタミン、ミネラル、繊維などの必須栄養素が多く取り入れられています。
フンザの食事は炭水化物が比較的多く、カロリーの７割以上を占めると言われ、これらの炭水化物のほとんどは、果物、野菜、穀物などの自然食品から摂取されています。彼らはアプリコット、桃、梨、プラム、ブドウ、サクランボ、桑などの果物をたくさん食べます。
アプリコット：フンザの人々は、ドライアプリコットやアプリコットオイルなどのアプリコット製品を大量に消費します。アプリコットには抗酸化物質、繊維質、ビタミンAが豊富に含まれており、皮膚の健康と免疫機能に貢献します。
ナッツ：フンザの人々は、クルミ、アーモンド、亜麻仁などのさまざまなナッツや種子を消費します。これらの食品には、健康的な脂肪、タンパク質、さまざまな必須栄養素が豊富に含まれており、心臓血管の病気や慢性疾患の予防に貢献する可能性があります。
全粒穀物：フンザの人々は、大麦、キビ、ソバなどの全粒穀物を消費します。 これらの穀物には、複雑な炭水化物、繊維、必須ミネラルが含まれており、持続的なエネルギーを提供し、消化器官の健康をサポートします。
乳製品：フンザの食事には、ヨーグルトやチーズなどの乳製品が多く使われ、その多くは地元の牧草で育てられた動物から供給されています。これらの乳製品には、カルシウム、タンパク質、プロバイオティクスが含まれており、骨の健康と腸の機能に貢献します。
少量の肉：肉が完全に排除されているわけではありませんが、フンザの食事では動物性食品が少ない傾向があります。肉の摂取量は食事の約 1% とも言われており、植物由来のタンパク質源に重点が置かれています。
氷河の水：ミネラルが豊富で自然に浄化されたフンザ渓谷の清らかな氷河水は、フンザの人々の健康と活力に貢献すると考えられています。
ハーブ：フンザの食事では、地元産のハーブや煎じ薬を使用するのが一般的です。イラクサ、ミント、ローズヒップなどの植物から作られるハーブティーには薬効があると考えられており、潜在的な健康上の利点を得るために消費されています。
もちろん食事制限だけで長生きできるわけではありません。フンザ族の住む環境は山岳地帯であり、地形は非常に険しいです。村は信じられないほど孤立しており、険しい道や険しい尾根があり、農地までは長い徒歩移動が必要です。自給自足の生活をしているため、身体を動かすことが日常生活に深く根付いています。このようなライフスタイルが、心血管の健康と筋力の維持に大きく貢献していることは間違いないでしょう。
これらの長寿の秘訣を私たち自身の生活に取り入れることが、健康と長寿の改善に貢献していることと思います。
