17年間アイドルを推してきたオタクに四千頭身が刺さった話

※ちゃんと「お笑い」として応援してます(ただ言葉づかいにドルオタが滲み出る点、ご容赦ください)タイトルから語弊がありませんように!※敬称略



私は今まで1日も休むことなく「オタク」を続けてきた。
という気概で今日も過ごしている。
言ってしまうと小学1年生から今まで ずっとアイドルオタクをしてきただけの話である。

小学生から中学生ぐらいまではジャニーズ、時期を被せて中学生から現在までK-POPアイドルを推してきた。小学生の頃は歌番組を夢中で見て、月に1度発行される「Myojo」を読むのが大好きだった。それは段々とエスカレートし、中学でK-POPを好きになってからというもの、ひどいときは1か月に1~2回はどこかのライブに行っていたし、大学生になってアルバイトを始めたが最後、遠征だサイン会だ特典会だ、オタクとして自分でできることは何でもした。
とにかく生粋のオタク、という自覚がある。

そんな私がもう一方で好きだったのが「お笑い」だった。
小学生の頃は「笑う犬」、「ワンナイロックンロール」を見るためにドキドキしながら夜更かしデビューをした。「めちゃイケ」は毎週見て、学校で友達と「ブンブンブブブン♪」していたし、「笑いの金メダル」も好きだった。中学生になると深夜番組の面白さを知った。「ふくらむスクラム」や「爆笑ピンクカーペット」も見ていた。高校生になるとたま~にルミネTHEよしもとにお笑いライブを見に行ったり、新宿の地下で無名芸人がやっている小さなライブも見に行った。
でもその行動に「推している」というオタク特有の感覚はなかった。あくまでも面白いから見ていただけで、芸風が好きな芸人さんがいてもアイドルのように個人的に肩入れして応援するまでの人はいなかったし、そういう感情も無かった。ルミネTHEよしもとで売っていた芸人の生写真を見て、「マジか」と言っていたぐらいだ。そういう考えがなかった。

そんな私に転機が訪れた。「推したい」と初めて思った芸人さんがいた。



それは「ハナコ」である。



いやハナコかい!どうせこの記事は読まれないだろうという仮定のもと、自分でツッコんでみる。

きっかけは「アメトーーク!」の「トリオの2番手3番手芸人」だった。
ハナコについてはまた別の記事で書きたいので細かいことは省略するが、3人の関係性に完全に胸を打たれたのである。私はこれまで長いことオタクをしてきて独特の感情というか、自分なりの「ツボ」を見つけてしまった自覚がある。その内の1つが「関係性」だ。「相方」という、親友でも恋人でも家族でもない独特の世界観を感じてしまうと好きが零れ落ちる。要するにエモかった。一生一緒にいてくれやと思ったのだ。ハナコのネタはキングオブコント2018で見たきりだったので、そこから公式動画として載っているネタを全て見たしDVDも買った。もちろん面白かった。お気に入りは「しぼりたて」に収録されている「依頼」である。ぜひ見てほしい。

そんなこんなで私にお笑い界での「推し」を作る扉を開いてくれたのはハナコだった。

四千頭身はいつ出てくるんだ、と私なら言いたい。これから出てくる。


アイドルオタクをしているときもそうだが、1つのグループだけを推すなんてことは私には出来なかった。グループAと仲の良いグループB、そことまた仲の良いグループC…こんな風に芋づる式に推しが膨れ上がっていくのが私の癖だったし、それはお笑い界でも同じだった。
四千頭身はハナコと同じ、ワタナベエンターテインメント所属で彼らの後輩である。
そんな2組が合同で行った、「ハナ頭身」という公演があるのだ。

四千頭身のことはテレビでよく見るので知っていた。でも「アメトーーク!」にも出てきた話だが、「ごたガール」「ばしガール」という言葉が先行して、「あぁそういう強火はどこにでもいるよな」と妙に納得してしまって、「アイドル視されとるのか~」みたいなうっすい感想しかなかった。しかし、ハナコ狙いで買った「ハナ頭身」のDVD、見終わった後に私はYouTubeで四千頭身のネタを見漁っていた。

シンプルに面白かった。
今までのようなしっかりしたボケに頭引っ叩いてツッコむ、みたいなスタイルではなく、散りばめられたボケにゆる~く、でも核心をつくようなツッコミをするスタイルが新鮮で面白かったのだ。私のお気に入りは「遠足」である。YouTubeにあるのでぜひ見てほしい。
「動物園にお笑い任せんな」、これは名言だと思う。

しかしこれだけ(これだけと言っては失礼だが)では、「推す」までの感情には至らない。あくまでも「面白いから好きな芸人さん」という今までの枠に収まったままである。
ここからがやっと本題だ。(オタクは話が長い。あと早口。もう咥内がカッサカサである)
私に四千頭身が刺さった理由はこれだ。


存在がエモい。


は?と私なら言いたい。全く間違った感情ではない。
羅列するなら3つある。

1)3人のバランス
2)ヨンチューブ
3)四千ミルク

である。まず1番目から説明したい。


❛3人のバランス❜


とにかく3人のバランスが良い。漫才でもそうだが、ここではもう少し個人個人の話をしたい。

まず後藤くん。いわゆる「ごたくん」である(このあだ名はとても可愛い)。
ツッコミ担当・ネタ作り担当。コラムを3つも持っているほど文章力に長けていて、ライブの幕間で流された「真冬のスイカ割り」では脚本としての力も見せている。(これもとてもエモいので公式YouTubeでぜひ見てほしい)
そして「バズり後藤」「ノンアル後藤」などのキャッチーな異名も持つ。頻繁に行うインスタライブでは、すみっコぐらしの「えびふらいのしっぽ」のやたらでかいぬいぐるみと、同居している芸人、リンダカラーのデンが後藤くんの後ろからこちらを覗いている。多分、四千頭身で1番顔が知られているのは後藤くんであろう。やさぐれたヒヨコのような面持ちをしてるが、くしゃっと笑えば可愛らしい、現在23歳の男の子である。

そして都築くん。いわゆる「つづちゃん」である。
ボケ担当。ネタは作っていないが積極的に参加はする。彼女がいてしっかりとした「リア充」である。私が個人的に好きなのはつづちゃんのお洋服だ。後述する「四千ミルク」の収録時は大体私服で、Tシャツにジーパンみたいな2人をよそに、1人だけ古着チックな個性あふれるお洋服を着てくるのがつづちゃんである。お洒落とかお洒落じゃないとかいう前に、「洋服が好き」ということが前面に伝わってくるファッションで、私は大好きである。(あとは2015年頃の前髪センター分けも好きだった…)
飛び出す前歯の長さは1.2センチらしい。そんな23歳である。

最後に石橋くん。いわゆる「バシくん」である。
ボケ担当。ネタ作りには参加せず、案があれば提案するらしいが大体却下されるらしい。顔立ちが整っているのでいわゆる「顔ファン」も多いがこれがどっこい童貞である。NMB48が好きなアイドルファンなので個人的に親近感がエグイ。漫才でもそうだがいつもどこか抜けていて、ズレていて、ちょくちょく2人をイラつかせている。(ちなみに、四千頭身は同い年である。けれどバシくんは3人の中で1番誕生日が早いのでもう24歳で、残りの二人はまだ23歳である。しかし取材で年齢を聞かれるとバシくんは2人のこともまとめて「24歳」と言うらしい。嫌がる後藤くんに、「俺ら同い年なのに、あ~1個違うんですねとかなるのがめんどくさいんだよ」と「まとめて24歳」にしてしまう理由を述べたバシくん。こんな感じでちょっとずつズレている言動が多い)

一見ぼんやりしてそうに見えるが1番頭が切れるしっかり者(にならざるを得ない)後藤くん、大きい声と積極的にいじられにいく精神力で笑いをかき集めてくるつづちゃん、ちょっと抜けていて台詞量も少ないが「顔は良いのに童貞」という謎の個性を持つバシくん。個性がケンカしない丁度いいバランスは漫才にも表れていて、とても見やすい。

そしてそのバランスは売れてからのスタンスにも表れている。

後藤くんは稼いだお金をしっかり使うタイプに見える。そこそこ高いポメラ(最終的にザ・マミィの林田君に譲ったらしい)や、パソコン、さらにはアウディまで購入し、(今は知らないが)三軒茶屋に住んでいて、名実ともに確実に生活の質を上げている。つづちゃんは稼いだお金でいいお洋服を買っているし、両親を良いすし屋に連れていったりもしているし、俳優とご飯にも行く。しかしバシくんは何も変わらない。着る服はごくシンプルだし、ブランド名が見えても大体NIKEなどのスポーツブランドである。高いものを買った話もあまり聞いたことが無いし、タクシーも乗りたがらない。こんなに活躍していても割と「一般人マインド」を持ったままでいる不思議な人である。
でも別に、それで3人の話題の内容に差が生まれているわけではない。買うものや価値を置くものに値段的な差が生まれたとしても、3人で話せばただただ「20代男子の会話」なのである。下ネタも言えば大して面白くもないような話に腹を抱えて笑える男の子なのである。

持っているものや住んでいるところ、会う人が変わっても普通の23歳の要素は持ち合わせている後藤くんとつづちゃん、何も変わらずただ24歳の要素を持ち続けているバシくんで出来た四千頭身は とにかくバランスが良い。


❛ヨンチューブ❜


1個目がもう長かったなぁ。やっと2個目に入る。

「ヨンチューブ」は四千頭身が2017年に開始したYouTubeチャンネルである。登録者数は10月4日時点で約66万人。比べて申し訳ないが同事務所の先輩のハナコは約16万人なので…相当えげつない数である。
「ヨンチューブ」には様々な企画ものがあるが、アイドルオタクをしている自分としては1番気になってしまう話題がある。それは「衣食住」である。

推しが何を着て、何を食べ、どんなところに住んでいるのかが非常に気になる。
ストーカーまがいなことを言っているがそうではない。いい服を着て、美味しいものを食べて、あったかい布団で寝てるのか?切にそれを願うあまりに「衣食住」コンテンツには非常に弱いのだ。

ヨンチューブにはその要素がある。
特に「食」について語らせてほしい。

食べ物が出てくる動画で私が好きなのは主にこの3つである。

「トリオで宅飲み!ノンアルコールで乾杯」
「23才男子の手作り弁当って美味しいのか!?」
「四千頭身のビストロ作家メシ」

特に1番目は絶対に見てほしい。なんならこのページを消して見て来てもらっても全然構わない。1分1秒でも早くこの動画に出会ってほしい。
この時ばかりは「ステイホーム」に心底感謝した。つづちゃんの家に3人で行き、3人それぞれ料理を作って、3人で食べる。ただそれだけの動画である。
理屈ではない。3人が互いのご飯をうめぇうめぇ言い合いながら食べてるのがどれだけ尊いか。鮭のホイル包み焼きを作った後藤くんが「あっ人参食うな!かってぇ!」と眉をひそめる姿がどれだけ可愛いか。玉ねぎの食感を残すために大きめに切ったバシくんがどれだけ可愛いか。自分が鍋作ったのに「鍋うまっ!」と口元に手を添えるつづちゃんがどれだけ可愛いか…

何ならこの動画、カット無しで全部欲しかった。買えるなら買いたいぐらいだ。20代男子がひたすらモグモグする動画の需要がもっと世の中に広まってほしい。


あとヨンチューブで欠かせないのが「質問コーナー」である。
これは衣食住情報ももちろん含まれているし、個人としての部分が知れるのでオタクにはありがたすぎる企画である。あまりに好きすぎてスピードラーニングのように部屋に流していたせいで無駄に暗記してしまったことがある。「お前クイズ」なんかもっとエモい。こっちが1ミリも知らないクイズを出し、こっちが1ミリも知らない答えを出し合って3人で笑ってるのである。こんな嬉しい疎外感は経験したことが無い。

つくづくヨンチューブが無料で見れることがありがたく、金銭的支援が出来ないことが申し訳ないという想いで、今日も「高評価」を押している。



❛四千ミルク❜


やっと最後だ!ここまで読んでくださっている強者はいるのだろうか?いたらもう少しお付き合いくださいませ。

四千ミルクは、エフエム富士で水曜日21:00 - 23:00に放送されている四千頭身の冠ラジオ番組である。
ネタも見尽くし、ヨンチューブも堪能した私は、ただ漂流するようにこのラジオを聞き始めたわけではない。ちゃんと理由がある。
それは「同い年の男子の会話に非常に興味があったから」である。

何だかこの書き方だと変態チックで不本意だが、これ以外の言い方がない。

私は四千頭身と同い年の24歳である。個人的な話で申し訳ないが、今までの人生においてまともに男子と話した記憶は小学生で止まっている。
中高は同年代の男子と話す機会がなく、「男友達ぐらい作らねば」と満を持して入学した大学では結局彼氏どころか男友達1人も作れず4年間を終えてしまった。なんなら同学部の男子が何人いてどの名前がどんな顔なのかも覚えられなかった。友達が持ってくる「AちゃんとBくんが別れた」「CちゃんとDくんがワンナイトした」「EちゃんとFちゃんがGくんを取り合ってる」みたいなゴシップもAからGまで誰の話なのか一ミリも分からなかった。それ誰?とか聞くのもめんどくさいので、「マジ!?やばいね」と興味を持ったフリをしつつ、心の中では鼻くそをほじっていた。男の人と会話をするのはお金を出して数分話せるサイン会、名前を呼ばれるのは何枚も積んだCDで手に入れた握手券を出したときだけなのだ。うわぁ、めちゃくちゃ可哀そうな人だ。書いてて悲しくなってきた。

そんな感じで男子と交流する機会がなかった。そんな私にとって四千ミルクは、「同い年の男子がどんなことを考えてどんなものを見てどんなことに興味があるのか」を知れる絶好の機会、最高の媒体だったのだ。

特に9時から10時はゲストが入らないので私にとっては最高の時間帯だ。ツイキャスを通じてスタジオ内も映し出されるので、曲に入った途端充電してある携帯をいじりだす現代っ子四千頭身も見ることが出来る。

内容はこういったらあれだが大体下ネタだ。「俺たちのsi-si♬︎」コーナーなんか8割下ネタだ。でもそれでも興味深い。面白い。「忘れかけていたあの頃の放課後」から始まるこのラジオ、私は私に存在したかもしれない「あの頃の放課後」を思いながら聞くのが楽しい。でも大体の人は「こういうやつらいたなぁ」とか「こういう男子いるわ~」とか実感しながら聞くことができるのだろうか。素直に羨ましい。
個人的にはけっこうな頻度でいじられている「バシくんは童貞」ネタがいつまで通用するのか見ものだと思っている。いつか「匂わせ石橋」が来るのだろうか。アイドルオタクとして「女」には非常に敏感なので、色々と心の準備をしておきたい。




同い年の四千頭身は多分、私と見てきたものが似ている。そんな人たちが書く漫才、言動、考えていることにとても興味があったし、そういうものに触れると「エモさ」を感じる。同じ時間軸で年を取れて嬉しいとも思う。同い年でここまで活躍しているお笑い芸人は今までいなかったからだ。単純にかっこいい。その気持ちが私に四千頭身を推させ、応援したいという気持ちにさせた。見方が少し変わっているかもしれないが。それは許してほしい。




おわりに

長かったなぁ。ここまで読んでくださった強者はいよいよいないのではないか。もしいたら本当にありがとうございます。だってこれ6000字超えてるよ。目が痛くなるよ。
ちなみにこの記事、今日あった四千頭身のトークライブとヨンチューブの公開収録を見て速攻で家に帰り、興奮を維持しつつキーボードを叩いた結果である。いつか四千頭身についてnoteを書いてみたいと思っていたのだが、今日の公演を見て、今日がその日かなぁと思った。3人とも、可愛かったなぁ。

3人の魅力が、エモさが、長い間アイドルオタクをしてきた私の目線から伝わったら嬉しい。


(ちゃんと公式で知り得た情報で書いていますが、間違った情報があったら、すいません)