お似合いの風景【詩】

陽光に草の匂いと水仙の香りが

反応してふんわりと漂う

大きく息を吸い込んで

小山を駆け上がる

色彩を増した公園の花壇が見えた

ホースで水を撒いている音　人の姿

日が差して浮かぶ小さな虹

クラブ活動の学生達の掛け声

駆ける足音が近づくと

ホースを別に避けている

みずみずしさが増す日々の光景

暖かで匂い立つ風に心を乗せて行きたい


最近よく見かける様になった物

街ではコインパーキング

里の空き地ではソーラーパネル

水の流れる輝きが少し霞む

ソラーパネルの横では

健気に菜の花が咲いている

あの思い出の一面の菜の花畑に

やっぱりお似合いなのが

おばあさんのとれたて野菜が入った手押し車

菜の花が私も乗せてと野菜と笑い合う

可愛い赤ちゃんが通ると菜の花は

またまた嬉しそう

かわいいねかわいいねと笑う

ふわふわの菜の花　赤ちゃんのほっぺ

瑞々しき春風にそよぎ優しく撫でられ　

頬を寄せ合いお似合いの二人

笑い合っておしゃべりしている

春風に見た二人の夢

いつか

きっと香る風