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夜明三月【短歌】

【現代短歌九首】

大切な思いは歌に閉じ込めて
壊れぬよう流されぬよう


切なさのカミナリが落ちて
避けるすべなく
青く光った春の雨


朧気に昼間の上気に霧がかり
熱ざえゆれる弥生月


猫柳
淡雪桜の夕空に
白くか細く歩く人よ


白い三日月
夕日は沈む見上げて今
われ浮舟にのりたし


愛が実る
歳月の風は優しい手
真っ赤な頬にふれるよな


舞うように見上げた星月
明日になれば地に降りて
生きていける


朝を繋いでいくように
囀ずる小鳥のように
耳羽そばだて


負けてもはしるはしった
ゆめだけはみせて
そのウマの名は春うらら


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