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今日、私の誕生日会から、家出しました。

今日、私は家出した。

本来だったら私のお誕生日会をしてもらうはずだった1日。

夫がコロナに罹患して1週間ワンオペで子供達の学校幼稚園スタートを乗り切った週末。

私は家出した。

朝9:00すぎに家を出て、もう夜まで帰らない。

目的は自分で自分にかけた「良い母、良い妻、良い嫁」の呪いをとくため。

結婚してから私の誕生日会を企画するのは義母で、
義母は私を祝っているようで、心は私の両親を向いていて
一生懸命「お嬢さんを大切にしていますよ」というメッセージを発信しようとしていて、
夫はまるで参加者の一人のように用意された料理を食べる。


何度か夫が主になって企画してほしいってお願いしたけど

今年も義母から来る日程調整連絡。

プレゼントくらい用意してくれていたりするのかなって思ったけど

コロナで寝込んでいた夫は隔離期間があけると

「あれ、誕生日会って結局どうするんだっけ」と私に聞いた。


そんながっかりな見慣れた光景と反比例するように

子供達はこの1か月、ママのお誕生日をとっても楽しみにしていてくれて

長女は手作りのカウントダウン表、ポップアップ式のカード、覚えたての難しい折り方の折り紙、いつのまにこんなことまでできるようになったんだってママにバレバレなのに気づかれないように準備する姿にそれだけで幸せをもらった。

次女はそんな長女をなぞるように、もっとバレバレに
「ママ、おたんじょうび、おいわい、た~くさんあるよ~!」と話しながら一生懸命折り紙を折ってはフライングでプレゼントしてくれた。

豪華なレストランでなくていい。

豪華なプレゼントでなくていい。

子供達のように、「私の誕生日」を、
私が産まれて今ここにいることを喜んでくれるだけで嬉しかった。


それを夫にうまく伝えられなくて、

今年も見せかけの私の誕生日会がやってきた。

なんだかもう、嫌だった。

イヤイヤ形式でお祝いされるのは嫌だった。

だから私は家出した。

家出といっても、夫には夜まで戻らないので寝かしつけまでよろしくと声をかけ、子供達には、心配しないよううそのお手紙をかき、義母には夫のコロナがあけたばかりなので、と伝えてお祝いを中止にしてもらって、まだまだ「良い母、良い妻、良い嫁」の呪いの中、

ついに私は家出した。

子供達は大好きで愛しくてたまらないけれど

家事も育児もやってあたりまえの閉塞感から逃げ出した。

自分が出かけるときは、
家族の食事を用意して、ほかの家事を完璧に終わらせて
寝かしつけまでには帰って、帰ったら「ありがとう、ごめんね」を繰り返してペコペコして

いつのまにか「私の自由」は悪いことみたいになっていた閉塞感から家出した。

家を出ると羽が生えたみたいに肩が軽くなって

涙がでた。


私は自由だ。

私は生まれながらに自由で価値があって愛されて望まれて

そしてその上で自ら選んで日々を紡いでいるのだ。


子供達も夫も義母も大好きだけど

でもその前に「私」という一人の人を大事にしないといけない。



今日は、いいお天気だ。

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