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「気になる木」が気になる。

私が当たり前のように頭の中で思い描いていた風景というのは、誰かにとっては当たり前じゃなかったりする。

とにかく「感想文」っていう奴が苦手で、読書にしろ講演会にしろ、先生の中の模範解答とは違う答えを書きがちな子供だった。
でも以外と空気は読めるので他の子たちの発表を聞きながら軌道修正していくのは得意だった。
だから、感想文は「先生の求める答えを書く問題」だと思っていて、感想を文章にするのとは全く別の話だと考えている。

今日、Twitter上で話題になったのはゆずの「気になる木」という曲についてだ。
歌詞を見てもらえればわかるけど、「僕」が何者でどういう状況で何を感じたのかが全くわからない。
きっと岩沢厚治の中には正解があるのだろうけど、この歌詞を読んで正確な作者の意図を推測することは不可能だと思う。

Twitter上には年齢も性別も経歴も違う人たちが集まっている。
各々のフィルターを通してこの抽象的な歌詞を読むと全然違う世界が広がっていて、盛り上がってしまった。
何の気なしに「自分が思う「気になる木」の小説を書いたら面白そう!」ってつぶやいたら他の人たちが書き始めてしまったので、言い出しっぺも後に引けない。
とりあえず書くことにする(責任感)。

以下、私が思う「気になる木」のストーリーである。

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雨が降っている。

1人、窓際の席に座り、外を歩く人の流れを見ている。
傘があちらこちらにうごめく中、ぽつんと雨に打たれる木が目に入った。
目があった、と言えるかもしれない。

半分枯れかけたその木は僕に何かを訴えかけているような気がした。

あの木は根っこの生えたあの場所から動くことができない。
あの場所で生きて、そしていつか死ぬ。

僕も、彼も、同じように何かに縛られて動けない。
自由なのはどっちなんだろう?

「それより今日は何の日だっけ?」
目の前のホットコーヒーはすっかり冷めかけている。

現実に引き戻される。
そうだ、これから仕事に行くんだっけ。

僕はノートに「気になる木」と書き込み、カフェを後にした。


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短い!

以下、参考文献でござす。

歌詞考察「気になる木」
あまりにも思い描いている情景が違いすぎて、戦慄。
https://twitter.com/i/events/1265599567430422528?s=13

にしさん
https://note.com/kome_hitorigoto/n/n3ea77474f103

さねさん
https://note.com/sasane6/n/nd4e8ccc51c95

いけ子さん
https://note.com/hkr5mm/n/n6397cca02ad7

他に見落としている方いたら教えてください。



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