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コーポレート職に異動して1年、改めて考える「縁の下の力持ち」のちょうどよいスタンス

コーポレート側に異動して1年が経った。

企画側から入り、半年前からは並行して法務も修行。ところどころで総務や経理的な動きもしたり、プロジェクト単位で社員総会の企画・運営を行ったりと、常にマルチタスクな日々。自分自身、マルチタスクは比較的得意なほうではあるが、正直ちょっと大変…と思う時もしばしば。

そんな中、先日の社員総会では、「縁の下の力持ち」的な賞をいただけた。これは社員全員で「縁の下の力持ち」と考える人を推薦し、社員全員で選考するボトムアップ的な賞。今回、僕はいつもお世話になっている4名を推薦したのだが、光栄にも僕を推薦いただいた方がおり、またその後に投票いただいた方が多数おり、最多得票数でこの賞を受賞することができた。

もちろん事前に告知されておらず、運営スタッフとして業務をこなす傍ら、突然名前を呼ばれた僕。完全に油断していたから驚いた。コーポレートで日頃助け合っている方や、営業の同期からの笑いあり、笑いありな(?)特製ビデオメッセージ、チームリーダーや上司からの(わかってるけどちょっと泣きそうになる)コメントもいただき、率直にうれしかった。本当にいつ撮ったのだろう。

コーポレートの業務は営業などとは異なり、一般に、成果として数値に出にくい。VPやMVPに関する賞についても会社全体から選出されるため、おおむね受賞者は営業メンバ、エンジニアメンバが中心だ。だからこそ、といっては何だが、例年、この賞はバックオフィス、ミドルオフィスの「影の活躍者」的な役割を果たしている方が受賞しており、その一人になれたことを光栄に思う。

コーポレートは経営の参謀役であり、フロントメンバのサポート役。そういう意味で「縁の下の力持ち」なのだが、とはいえ「ただ任されたことを粛々とやる」という役割なのだろうか。ただの「便利屋」みたいな役割なのだろうか。

それでもよい、人に尽くすのがすべてだ、という方ももちろんいるとは思うが、僕のこの半年間のスタンスは若干異なる(もちろん任されること、「ありがとう」と言ってもらうことはうれしいのだが、それだけだと成果につながらず、給料にも反映されない…)。
そんな僕の縁の下スタンスは、縁の下で持ち上げるだけの一方的なものではない、「何事もお互い様、助け合い」というものだ。

法務や経営企画といったいまの職種は、事業部や他部署との調整が大きな割合を占める。それは人間と他の人間の関係するものであり、両者の根底には「信頼」があると考える。

業務では、毎日稟議を承認し、必要な場合は差し戻したり協議したりする。会社の経営を盤石にするため、ときには厳しい依頼を行う場合もある。そのため、ともすれば「嫌な奴」「ただ自分たちの言い分だけ言ってくる奴」の存在になりかねない(結果としてはそれも「縁の下」をしていることになるのだが、、)。そうなると、言い分がたとえ正しかったとしても、信頼がないために対応が遅くなったり、お互いに心地よく仕事ができないかもしれない。それは本末転倒だ。

一方、日頃からちょっとした「隙間」に抜け落ちている業務を率先して巻き取っていれば、「信頼」を作ることができる。何がその「隙間」か、というものについては、自分自身が営業を経験していることもあり何となくわかる。パッと出てくることでも、急遽の郵便対応、発注対応、承認作業の早期化…などだ。

「いつも○○をしてくれているから、今回の依頼もちょっと難易度高いけれど迅速に対応しよう」となればこちらのもの。事業部を超えて面倒な手間を依頼するのは、自分にとって、勇気のいること。ちょっとした事項も率先して対応していることで、実際困難な依頼も気持ちを軽くすることができている。営業時代に「お客様と接する際には『信頼貯金』が重要」と何度も聞いて学んでいたのだが、これを社内に向けているともいえる。
※ とはいえ、「任せるのが当たり前、感謝しない」というスタンスの人にはあまり響かないこともあるのだが、当社は幸いなことにそういう方は少なくて助かっている…

動いていただくことが多いからこそ、まずは自らが動く。
まだまだ小さい規模のベンチャー組織、同じ目標を目指すひとつのチームとして、「お互い様、助け合い」の精神で動く。
結果として、「縁の下の力持ち」となり、チームの役にも立ち、巡り巡って自分の成果も出る。
その道に至るまでに、多少手間でも、面倒でも、「先行投資」をする。

そういうスタンスが、自分にとってのコーポレートとして、最初の「縁の下の力持ち」として動きやすくなっているのではないか。

とはいえ、片手間の業務ばかりを行いすぎると本業で成果が出なくなるため、その塩梅が難しいのだが、、今期の課題として、今一度考えてみたい。

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