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建築に於ける「空間」

宇宙は、我々の意識を通した「内部世界」と我々の意識を通さない「外部世界」とに分けられる

内部世界では楽しいことは早く時間が過ぎ、働いている時は時間が長く感じる
かもしれないが、外部世界(つまり宇宙)では何の感情もなくフラットにただただ時間が流れる

建築に置き換えると、意識を通した「相対空間」と意識を通さない「絶対空間」とに分けられる
建築空間は見た目は同じでも人によって感じ方が違うのだ

建築は空気の塊を創る芸術
そして空気には質がある

例えば今ここにあるバケツに透明の液体が入ってるとして
これが、水なのか塩水なのか酢なのかガソリンなのかは見ただけでは判断できない
車に水を入れても動かないように、この透明の水は見た目は同じでも質という点では全くもって違う

白塗り内装の空間があったとして、子供の頃に白い白鳥に襲われたトラウマのある人と一般の人とでは空気の感じ方は異なるだろう

同様にある人によっては住みやすい空気の質でも、違う人にとっては住みにくい空気の質というのがある

塩水に淡水魚を泳がしたら死んでしまうのと同じ

フッサールはこの空気の質のことを現象学で示唆した

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