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アルゴリズム建築

アルゴリズム的に建築を作る時代はもうとっくに始まっている

アルゴリズム建築とは簡単に言うと「コンピューターによって自動生成される建築」のこと

この方法を使えば、建築なんて小学生にだって簡単に作れてしまう

例を挙げる
今ここに1−6の目が出るサイコロがあったとして

1の目→「L」型の空間
2の目→「I」型の空間
3の目→「T」型の空間
4の目→「O」型の空間
5の目→「H」型の空間
6の目→「E」型の空間

テトリスのようなブロック空間をそれぞれの目に割り振るとする

サイコロを振って出た目の空間をどんどん横につなげて行く
ランダムに例えば1→4→2→という目が出たとして
「L」型のキッチンの横に、「O」型の丸い部屋、その横は「I」型直線の書斎、、、、、といった風に自動的に空間が生成していく

このサイコロ建築は、ルールさえ作ってしまえば適当にサイコロを転がし偶然出た目を拾うだけで、自動的に建築デザインが誰にでもできてしまう

プログラミング言語を書いてしまえば、Enterキーを押すだけで一瞬にして建築が出来上がるのがお分かりだろう

恐ろしいことに建築家じゃなくても、これくらいなら誰でも2秒で建築が作れてしまう
我々が何ヶ月もかけてせっせせっせと間取りを考えている間に今の小学生はEnterキーを押す操作だけで我々の何倍もの速さで建築を作り上げて行く

今の設計者は自分の建物を「どうしてこの建物はこんな形になったの?」と客に問われても答えることができないが当たり前で
なぜなら「私の気まぐれや好き嫌いによって事を決定し尽くしてやろう」という人間のエゴで建築あるいは創作しているから

玄関があって廊下があって洗面台があってトイレがあって広いリビングがあってその先に南向きのベランダがあって、、、
志のないやっつけ仕事の設計者はこんな誰が決めたのかわからない「常識」を使って設計しているからで
みんなの家も大体がこういう間取りだと思う

そういったちっぽけな我々のしょうもない手癖で作るのではなくて
何かもっと遙か自分などが及ばないルール(自然・偶然)に自分を委ねてしまうということ

つまり大事なのは「設計しない」ということ
これからの建築は自分が「設計する」のではなく、宇宙の根幹にある自然法則に任せて勝手に生成するような空間を編み出す「システム」を作ること

鍾乳洞は簡単に言うと重力の方程式を時間軸で発散させることであのような空間が作られている
とても美しいですよね?

なぜなら自然というものは万人共通で美しいからである

あの複雑な葉っぱの静脈の形も、海の波の形も、たばこの煙のくゆり方も、自然現象の根幹には必ずすべて数学的法則がある

複雑に見えるカオス世界も根幹はとてもシンプルな数式なのである
この根幹(ルール)がとても重要で、宇宙の事象はただこれを時間軸で発散させた結果にすぎない

ちっぽけな「私」を超えるには?
それは宇宙までもを射程に入れようということである

長々といわばAIによる建築について話をしてきたが
それでも大切なことは、ルールを作るのは機械ではなく我々人間である

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