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typing.run: プログラミング講義予習のための写経タイピングサービス開発

担当している必修講義(受講生100名超)のプログラミング演習について,小テストなどを実施できないため,予習をどう動機づけるかについて頭を悩ませていたのですが,研究室の又吉康綱君の協力を得て,写経タイピングサービスを開発しました(こちらでβ版を体験できますので,ご興味のある方はどうぞ).

私が担当している講義では,予習資料を配布しておき,その中にある問題に取り組んでもらい,講義最初の小テストが解けるかどうかを評価に利用していました.ただ,小テストが実施できないとなると,学生さん側の予習するモチベーションは当然下がってしまいます.とはいえ,必修講義なので予習してもらわないと困る.マジ困る.

で,今年度のためだけに何か準備するのはさすがに無駄が多くてつらく,次年度以降も使えるものを実現したいと,色々と考えてました.

で,出来上がったのが,下記の動画のようなサービス.プログラミング演習の予習資料にあるプログラムをひたすらタイピングしていって,その速度を競うとともに,学習できるってものです.

ちなみに,入力中にその該当する行が徐々に実行されていくのでなんとも面白く,気持ちよいです.また,コメントが合わせて提示されているので,少しでも今やっているのは何なのかというのを目にとめてほしいなーと思っています.

動きのあるようなプログラムの場合は,最後まで入力すると,いきなり下の動画のように動き始めるのでなんとも良い感じです.

他にも,標準出力も入力に合わせて徐々に出力されていくのが新感覚だったりします.

当然ですが,マウス操作するようなプログラムも組むことができます.

そもそも,1年生はタイピングの速度もそこまで早くないため,寿司打など色々なタイピングサービスを使って練習してもらってるのですが,いっそのことプログラムを入力することでタイピング速度を上げていってもらおうと思ったのがきっかけです.

自分が試してみたら思いのほか楽しかったので,ある程度楽しんでタイピング速度を上げつつ,またプログラム体験もしていけるかなと.というか,タイピングに合わせてプログラムが動作していくと,わざわざ実行ボタンを押すのが面倒くさいと感じるくらいに....

ちなみに,学生は大学のメールアドレスでログインして使うため,自身のアカウントと結果が紐づいており,各プログラムについて自分が何位かを知ることができますし,教員はその学生の達成度を確認できて,それを利用して成績評価に使うということができるようになっています.

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バンザイ.

あとは,これがうまくいったら,プログラミングの初年次学習にProcessingを使っている他の大学とかにも展開したいなー(ちなみに,Processingの講義資料は,他の大学や学科でもお使いいただいている).

ご興味のある学科さんいらっしゃいましたら,お声がけくださいませ.企業での新入社員向けのプログラミング教育でも使えるかも?

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Satoshi Nakamura
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