どうぶつの森から学ぶ絵画のこと。
○です。
今日の投稿は博物館の話のさらに延長線上の番外編とでも思ってください。
一応マガジンにも追加する予定です。
ぼくが芸術にのめり込んだのは中学生のころ。
マグリットの「光の帝国」や、ダリの「記憶の固執の崩壊」といった、シュルレアリスムでした。
ただ、ぼくが絵画という芸術の存在を認知したのは、どうぶつの森だったんです。
ゲームキューブで発売された、どうぶつの森e+。
これがぼくが初めてプレイしたどうぶつの森です。当時小1か小2、またはそれ以前か以降だったか覚えてないくらい、昔です。
その頃から博物館は存在していて、絵画の展示ゾーンもあったわけです。
つまりは現実の芸術品が名前を変えてゲームに登場していたわけです。
時は過ぎ大学生のころ。
三菱一号館美術館で開催していた、パリ♡グラフィックーロートレックとアートになった版画・ポスター展に行ったときのこと。
ロートレックの「アンバサドゥールのアリスティード・ブリュアン」を見た時、なんか見覚えがあると思ったんです。
そしてふと、「なんともいえぬめいが」だ。
って思ったのです。
家に帰って何十年もの間、部屋に眠っていたどうぶつの森e+の攻略本を発掘して確認したところ、ロートレックのこの作品がゲーム中にでていることが確認できました。
あのころなんとも思わず博物館に寄贈だけしていた絵画を、頭の隅で覚えていたことに感動したのを今でも覚えています。
また時は流れ、ぼくが美術検定3級を受験しようとした時のこと。
一部の作家しか知らず、日本史選択で世界の美術史もろくに覚えていないぼくにとって、なかなか厳しいものがありました。
そんなときに、このロートレックの出来事がふと頭をよぎり、
どうぶつの森の絵画から覚えていけばポイント抑えられるのでは?
と思い立ち、ゲーム中の作品名と現実の作品名をリンクさせて覚え始めました。
おだやかなめいがはスーラの「グランド・ジャッド島の日曜日の午後」
めずらしいめいがはクリムトの「接吻」
うるわしいめいがはルノワールの「イレーヌカーンダンヴェルス嬢」
、、とこんな感じで覚えていきました。結構楽しかったです。
その後、ぼくは無事に美術検定3級に合格できたのですが、どうぶつの森なくして合格はできなかったのではないか、とか思ったりしてます。
こんな感じで、ぼくは無意識のうちに芸術の世界に足を踏み入れ、頭の深淵でたしかにそれを覚えていたのです。
どうぶつの森における、文化発信の効果は少なからずあります。
フータさんは、住民に対しての学習の場ではなく、ぼくらに対して知識を深める場を与えていてくれたんだと思います。
そう思うと、どうぶつの森の博物館の学習的役割って、充分果たせてるなあって最近思いました。
学習者はぼくらだったんだ。
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