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ただの映画感想『12人の優しい日本人』

★★★☆☆

「痛快&爆笑の会心作。渦巻く人間模様とテンポの良い展開に目が離せなかった。老若男女にウケる邦画史上の金字塔!」……、きっとそういう作品なのだろうが、年々、脳みそがおじいちゃん化しているわたしには複雑だった。いや、全然複雑ではないと思うのよ、中3の娘は話についていってたからネ。わかった範囲で書くと、日本人の性格をあんなに明瞭に書き分けているところ、三谷幸喜すげえ。あと一貫として有罪を唱えてきた男性が容姿の良い女性への偏見を吐露するラストシーン、ほかの11人が残酷な目で男性を見ていたね、ゾッとした。そんな目をしていたのはわたしも同じだったが。20数年前にも観ているのだけど、トヨエツひとりだけに、その存在感と演技に感銘を受けたことを覚えている。でも、今回はそれぞれの登場人物/役者さんの愛すべき点を見つけられたので(特に発狂寸前のパフェおじさんが愛しい)、若さとの引き換えの老化も悪くないなと感じた。

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