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自粛解除後の競技再開について意識しておきたいこと

この稿では特に部活動やクラブで自粛解除後に再開する競技、トレーニングについて意識することをメインに記します。恐らく部活動やクラブに所属する多くの人は自主トレを行ってきたと思います。ただそれは部活動やクラブで取り組んできたトレーニング環境と大きく異なりますし、個別での差も大きく出ます。

これは真面目に自主トレに励んできたとしてもどうしても差は出ますよね。

極端な例を上げると、自主トレを行う際に自宅にトレーニングルームを持っているようなプロの自主トレはあまり参考になりません。自宅にある程度のトレーニング道具を持っててお庭でそれなりのトレーニングが出来る人と、そうでない人も差が出ますよね。

自主トレ期間でもある程度のレベルで維持してきた人はここ以降は参考程度でご覧ください。ただチームメイトでも相当なバラツキがある、それは意欲などだけで生じたものではないことを理解することも大切だと思います。

逆にやむを得ないとはいえ、自主トレ環境によって差が出やすいことを理解した上で指導者もプレイヤーや関係者もスムーズに滑り出したいですね。

※再開についてのコロナ対策については主旨違いですのでここでは触れません。


多くの人は上述したような自主トレ環境を用意することは出来ません。確かに今は動画や情報、オンラインレッスンやコーチなども活用でき、0よりは幾つか先へ進めますし、元々競技に打ち込むソフト環境がない人や、リアルと組み合わせることで更にパフォーマンス向上に役立てることは可能となりました。

しかし今回のコロナはリアルな環境に対して著しい制限を加えることになったので「従来」の競技環境からは大きく遠ざかっていることでしょう。今後、制限が解除ないしは緩和され、ある程度の部活やクラブの再開が見込まれるとしても従来どおりのトレーニング環境に戻れるかは解りません。

ただ戻らないかもしれないからこそ注意しておきたい、意識しておきたいポイントが幾つかあります。


1つ目:状況把握とプランを考えよう

上述したように自主トレをどれ程していてもこれだけ色々な制限がある以上、ある程度の競技能力並びに総合的な力は「予定していた能力向上、獲得に比べて」落ちていると思います。そして大抵の人にとっては維持できていれば良い方で、むしろ低下・減少している可能性のほうが高いです。

これは指導者が部活やクラブ再開において配慮する部分でもありますが、チームメイト同士でも、個人でもこの辺の理解と把握をしておく必要があります。

早く取り戻したい、少しでも上積みしたいと思っていても人間の心身には限界があります。遅れを取り戻す、というスローガンは意欲喚起には強く作用しますが、実際に取り組む際は慎重に配慮したトレーニング再開とプランが必要となります。

そして今後、再開したとしても全面的に解禁する状況になるかは現状では解りません。毎日の練習や長時間練習、合宿等の強化は制限が加えられる可能性があります。レースや試合においても同様で、従来どおりの開催ができない可能性がありますし、施設等が限られている以上、それぞれの競技が互いに譲り合うなりしないとなかなか難しいと思います。

ですので限られた合同練習機会や時間、試合等のチャンスの中で望む結果や成果を得ようとすると闇雲にトレーニングをするのではなく、効率良い取り組み方を志向する必要があると思います。

合同での部活や強化が図れないならば、従来以上に自主トレやオンラインを活用した取り組み、リアルで必要なこととオンでカバーする部分を検討し、チームでも共有したいですね。

その為にはお互いに意識し、仕組みに対しても学ぶ、理解していく必要があります。新しいチーム作り、部活・クラブ2.0どころか3.0、4.0のような一足飛びの意識チェンジが必要になります。

それが出来たところがこういった状況に対するリスクマネジメントにも繋がりますし、対応力の強化、素早く伸ばせるチームや個人になっていくと考えます。今後、第2波、第3波の恐れも指摘されています。他の疾病や災害が起きる可能性も否定できません。

対応力が高いチーム、個人を目指して取り組んでみませんか?


2つ目:落ちている可能性の高い競技力を考慮して

いきなり元通りの設定や遅れを取り戻すために詰め込んだりはしないと思いたいですが、学習面では夏休み返上や学習時間の増加を掲げる意見も見掛けますので懸念しています。

トレーニングでも学習でも仕事でもある程度は無理が効くとしても、そう簡単に詰め込み、一気に遅れを取り戻すことは難しいものです。

やはり1つ目でも提案したように仕組みを変え、効率を上げる考えと意識を持って補完、強化をしていきたいところですが、再開するにあたり、今の自主トレ環境からみるとレベルの上がったトレーニングに戻ることを考えると今のうちにできることはしておきたいですよね。

通勤通学でも1日数千歩は歩いていた人が現在はリモートワークでステイホームをしている状況なら、運動量は格段に落ちており、多少自主トレしたくらいではその総合的な体力を維持するのは難しいと考えられます。

最初は通勤通学だけでも大きな疲労を生み出すことになると思います。

また再開、緩和後の様々な場面で神経を使いますし、疲労します。全力でスポーツに打ち込める余力が如何ほどあるかも解りません。スポーツ並びに運動も文化も日常生活あってのモノだと考えます。これは一段下とかそういう意味ではなく、スポーツや文化活動に全力で当たる為にも日頃の生活に余力を生み出せる必要があります。

スポーツだけをやることは出来ないですよね。ヒトとしての生活、全ての活動とセットとなるもの。生活そのものにスポーツも含まれるイメージと言えるでしょうか。

ですので生活も再開後に変化が訪れます。元の生活を取り戻す過程であってもそれは大きな変化ですし、チャレンジとなります。精神的には慣れ親しんだ生活に近づくとしても、身体はそう簡単には順応してくれません。

熱中症などにも気をつけたい。事故やケガにも気をつけたい。コロナもそうですが、他の疾病にも注意したい。そういった日常生活を考えながらもトレーニングをそこに加えることとなります。

現在、行っている自主トレも競技などを意識したレベルだけでは不足だと言えます。日常の部分も加えてトレーニングと運動をしておくことで「元の生活+トレーニング」に近づけていると言えます。

先ずは自粛、制限が加えられている時点から計算し、把握してみませんか?

1人で行うのではなく、家族でもチームメイトでもコーチでもオンラインを通じて相談してみるのも良いかもしれません。

そして割り出した不足状態をどう埋めていくかを再開に向けてのプランとして組んでみませんか?


具体的には

心身の負荷はどの程度、加えられているでしょうか?アスリートは特に元のトレーニング質量が高いため、差異も大きくなることでしょう。愛好家であってもある程度の差が発生していると思います。

身体が錆びついている、訛っていると感じませんか?

お部屋で自重によるフィジカルトレやストレッチなども効果が見込めますが、相応の負荷、刺激になっているかは再開に向けて考えてみる必要があります。

プランクや腕立て、腹筋やスクワットだけで維持できますか?愛好家であれば再開後もゆるりと復帰していくことでこれらのトレーニングでも充分可能だと思います。

その場合、下記のリンクのような動画などを参考にしてみるのは如何でしょうか?

競技の特性に応じたトレーニングを再開に向けて徐々に取り込んでいく必要もありますね。ランニングならドリルなどで身体のあちこちを回してみる、動かしてみることで使われていない筋肉や神経がないか、刺激や信号を送ってあげる必要もあります。

ストレッチ1つでも漫然とやるのではなく、静的や動的なものもあります。種類も数種類ではなく、数多くの方法があります。それらをどんどん上積みして再開に備えませんか?

下記に再開へ向けて段階に応じた参考動画をリンクしてみます。基礎基本ベース、応用レベル、アスリートレベルなど、目標とするところのレベルで取り組めるよう、いま自分が基礎ベースですらやれていないな、と感じるならそこから取り組んで応用、ハイレベルに移行していく必要があります。

部活やクラブの再開、愛好家にとってのスポーツ再開でいきなり元通りの感覚でやって怪我や故障、不調や事故が起きないように、安全安心な取り組みを考えてご提案します。

トップアスリートもそうですが、愛好家でも感覚だけは元のレベルを覚えていたりします。技術は身に染みていればいるほど案外残存しています。だからこそ体力などの総合力が落ちても再現できてしまう分のリスクがそこにあります。

「運動会のお父さん」として揶揄されるようなブランクがあるのに動けてしまい、大きなダメージを負ってしまうようなことがないよう、少しでも参考になればと思います。


参考

基礎基本ベース

・フィジカルトレニング

部位別に鍛えること、意識することと、全身運動を交ぜることは大事ですね。自主トレ期間でとりあえず運動しておけば良い、鍛えておけば良いと考える人ときちっとその内容を理解し、計画的に取り組むのとでは差が出ます。

もしそこまで考えていなかったな、と思う人はそこから取り組んでいきましょう!

多くのアスリートがこうしたトレーニングを紹介されています。トップアスリートだからめちゃくちゃ高度なものばかりではなく、こうした地味なトレーニングも積み上げています。ぜひ基礎の構築に参考にして頂ければ。

セット、時間が長くなればハードさも増しますが、1つ1つはシンプルなもの。

トレーニングは組み合わせ次第、サーキットの内容で効果が変わります。注意すべきはキツくなればなるほど雑にもなるのでケガなどにも気を付けましょう。

ランナーにとっては基礎の積み重ねなので高度な取り組みにもチャレンジしたいですが、こうしたものも大事にしていきましょう。


・応用レベル

見た目はシンプルですが、身体の柔らかさや使い方がしっかり出来ていないと大人はキツいと思います。案外こどもは簡単にやれちゃうかもしれませんね。

こうしたトレーニング道具も一般的に購入出来ますので1人で人気のないところを選んでチャレンジ、習慣化すると良いですね。

ある程度の運動歴があれば出来ると思いますが、初級者は下積みをする方が先だと思います。出来るかどうかだけでなく、無理がないかも考慮しましょう。

この辺も内容そのものは応用レベルでキツだは上級といったところでしょうか。


・トップレベル

機材を使ってる部分やこれは出来ないと思う部分は同レベルのものに変えてみるのも良いですね。河川時期の階段がある付近ならダッシュやジャンプが出来ると考えて試すのも楽しいですね。

ケトルベル(https://amzn.to/3fDMRZC)って意外とそれほど高くはありません。ただ落とすと危ないし、それなりに鍛えていないと肉離れなどを起こしそうですよね。

メディシンボール(https://amzn.to/3futaDe)
も同じく、負荷や刺激を高めたい人にはスゴく有効です。こちらも意外とお手頃に購入出来ます。


おまけ

運動不足以上に増量が気になる人も居ると思います。節制してたとしても運動不足と比例して増量しやすくなってしまいます。

それも慌てて減量しないよう、徐々に身体を作っていくことが大切です。冷静に把握して取り組みましょう。


まとめ

例えばランナーであれば部活動やクラブの再開時はスピード練習やペーラン、距離を踏んだりということが考えられます。

自主トレとしてそれに類する走トレーニングを出来るならしておけば良いのですが、再開時にそういった走トレーニングを行うと上述したようなフィジカルトレーニングも同時に取り組み始めるのはかなりキツイです。

ですので自主トレ期間中にこそこういったトレーニングに取り組みスムーズに再開に持っていけるよう、自主トレでも強くなれるようにしていきましょう。

再開後の部活動やクラブはお披露目と集団でやる強みの部分を意識し、それ以外の強化は自主トレで出来るように取り組んでいくことが重要だと考えます。

上記が参考になれば幸いです。

またパーソナルレッスンや本記事を含めたトレーニング再開に向けてのオンライン相談等はこちらからどうぞ。

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