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社会を舐めすぎだということで、自衛隊への入隊を家族に勧められた話


就活中、あまりに僕が社会を舐めているということで、自衛隊への入隊を勧められた。

姉が世話になっている人の会社を受けに行ったところ僕が舐めた態度だったので、姉から自衛隊入隊を勧められたのだ。舐めたというのは、緊張感がなかったり、リュックでいったりという感じだ。

正直、就活というものに馴染めなかったし、今でもシステムなどはおかしいと思うが、当時はそれがさらにビンビンにあらわれていたのだと思う。

そんな僕の態度は姉に伝わり、1時間くらいこんこんと説教された。「社会を舐めるな」「社会人とはこういうもんだ」などなど。

そして、しまいには「自衛隊に入って規律や上下関係を学べば、そういう人材を企業は積極的に採ってくれるぞ」と言われた。

正直、ドン引いた。

それはたぶん正しいのかもしれないけど、この人は自分とは、生き方や考え方が180度違うと痛感した。

僕はそういう企業で働きたくないし、そこで過ごすのは無理だと思っていた。実際、就職したテレビの制作会社の面接はジーパンと白Tシャツで行ったし、転職先の面接では「好きなセクシー女優」を熱弁して受かった。

内田樹さんか誰かが集団にはバカ枠が必要だと言っていたが、賢くもなく、一丁前に反骨心がある自分はそうしたバカ枠で生きるしかないと思った。

そして、それをおもしろがってくれる場所に自分の居場所があると感じていた。

もちろん、みんなそう思うものの大人としてちゃんと生きる決意を大学時代に固めるのだ。でも、僕は出来なかった。今でもできていない。

自衛隊に入れと言った姉とは、しばらく疎遠だったが、今は関係は良好である。なにかわからない仕事だけど、そのままで生きていけているらしいと思ったのか、彼女は僕の更生を諦めたんだと思う。

なので、自衛隊に入れと言われないまでも、周りから大人になれ的なことを言われたり、就活が合わないと思って離脱したりしてもなんとかなるものなので、悩んでいる人には「たぶん大丈夫」と無責任ながら言いたい。

僕の周りには就活に馴染めなかった人ばかりだが、みんな元気に暮らしている。

若い人は尖りたいなら尖ったままでいてほしいと、オッサンモロだしのようなことを思うばかりである。

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