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フェミニストが本を読まない事について:議論の論点整理

抜こう作用です。

フェミニズム問題には5年前ぐらいから興味があり、定期的に発信していたのだが、近年、この手の議論はこの国の現状と共に膠着状態になりつつ、同じ話が延々と繰り返されるといった具合になっていて、すっかり興味をなくしていた。
しかし、先日、Xのポストを見ていると、面白い投稿が流れてきた。

小山さんとは、フェミニズムについて、アンチフェミの立場から日々論戦に勤しむXユーザーで、その論理はひとまず後で検証するとして、この界隈きっての有名人である。

その方が、フェミニズムについて多くの書籍を読んで勉強した結果、フェミニズムとは男女平等から離れたクソ思想である、との結論に至ったという事なので、大変興味深いのだが、ここで言及するのは他の事である。
即ち、この引用先の投稿者の「フェミニズムの本なんて読まないから知りませんよ」という発言に対して、「本も読まないで思想とは」といった批判が行われている事だ。

この記事では、この批判に正当性があり、元投稿者は本を読むべきなのかを検討する。


本を読むべき論の検討(1-1)

本を読むべき論は主にこの一点の理由に限られるように思う。

1-1.「思想」というのであれば、それなりの勉強が必要である。
思想的な論理基盤を自分の体験ベースで語るのは、過度な一般化であり、不誠実である。

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