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1981 スタンド・バイ・ミーと中学受験

12歳、13歳というのはこれまた微妙な歳ごろだと思います。

【ジョンのニュースやワイドショーでスタンド・バイ・ミーの映像が使われ、それがあまりにもカッコよくて(この言い方がその状況にあっているかと言えばあってないのですが)それもあるのですが、それはおいといて】

映画スタンド・バイ・ミーの少年たちもこのくらいの歳だったはずで、この映画の少年たち(とその後)を重ねると、なんだか日本らしいチープな少年少女時代を集約したものが中学受験というイベントの様な気がしています。私的にですよ。

このところ(というか、結構昔から)中学受験の弊害というものをしばしば目にするので、私の意見と体験をすこし書きます。(リンクには朝日新聞を貼っていますが、昨日、読売新聞の心療系のMLにも同じような話題が出ていました)。

※なお、私も含め、親世代が中学受験を経験している人が多くなったので、子供に対してのこのイベントと私立中学(国立中学も含む)の内情は解っている方も多いかもしれませんが。

昔から中国で行われていた科挙、韓国の狂ったような受験戦争って、結局国や経済を強くするのでしょうか?そこを勝ち抜いた人たちは幸せだったのでしょうか?そこまでのレベルではありませんが、日本の中学受験も同じかなと。

私は、受験勉強中、小5の秋にストレスでものが食べられなくなり、その後、食べ過ぎて太りました。小6の時には原因不明の腹痛が3回。そして中学に入ってからは少なくとも勉強をする気にはなれず、今に至ってもヤレといわれての資格の勉強などは全く手をつけることができません。

私と同じ小さな塾に通って、東大進学数ナンバー1の中学に行ったのは3人(私は落ちました)。1人は中1で落第し退学、1人は底辺で6年間をすごし私大文系へ、もう1人は地方の国立大の医学部に言ったと聴きました(で、なんとその彼が今は両親のかかりつけ医になってくれています。)
そうそう、滑り止めで私と同じ中学に行った同じ塾の友達も、3浪して私大文系、私も私大文系とそんな感じ。

当たり前ですが、東大に何十人と合格者を出す学校にも、1位がいればビリもいます。小学生の時から塾のクラス分け、成績順位の張り出しという圧の中で、いつも成績上位ならいいでしょうが、そんなスーパーな人は少ないです。勉強が出来る人しか集まっていないという異様な状況の中で、ストレスを感じる人もとても多く、どこかで心が折れてしまう人もそれなりにいます。私の学校では、6年後に卒業した人は9割、じつに1割がどこか別の道にすすんでいきました。それでも、上位2割が東大に行ったということしか世間はみないのです。

そんな学校に6年間いて、もし勉強だけしかしなければ100%近く心が折れると思います(この辺りは次回に書きます)。

私の2人の子供は、どちらも中学受験をして、私立中学に行きました。でも2人に強要はしませんでした。長男は、小6の夏休みに公立中に行くのは嫌だといい、自力で勉強を始めました。次男はほとほと地元の小学校に嫌気がさしていたので、早い時期から公立中に行くのは嫌だといい、小6の4月から自力で勉強を始めました。

勉強を始める時点で、算国理社の4冊の分厚い参考書兼問題集を買ってあげました。応用自在、自由自在とかいうやつです。それを不登校の子供が行く小さな塾で解いていました(2人が不登校というわけではなく、そこの塾長が個性的で面白かったからというのもあり)。で、合格できそうな中学の過去問を冬休みにひたすら解いて(これは私も付き合いました)、そこに合格して行きました。長男の行った中学は偏差値60弱、次男の行った中学は偏差値50ちょっとじゃないかな。

入学後は、長男(社会人2年目)はのびのびと塾にも予備校にもいかずでしたかね。次男(高2)も塾や予備校にもいかずですが、今頃になって学校の授業にもの足りなさを感じ、ひたすら独学で大学受験の勉強を始め、わからない所を学校の先生に教えてもらうスタイルに切りかえたようです。長男はマッチング的にはすごくあっていたようでしたが、次男にとっては今の実力とのギャップ、少し集団主義的(ここは高校野球が全国区の学校なので体育会的な指導方法も少しある気がする)にストレスを感じているようですが、学校の先生もうまく次男をのせている感じがします。

子供は大人の所有物ではないです。それは親子であってもです。そんなグローバルな人権主義者のいうことを真に受けていたら競争に勝てないんだよ!と親世代が思うのも分かります。が、競争には勝ち負けがあり、順位があります。そう、負ける可能性もあるのです。

小6くらいになれば、中学はどうしようか、近所の公立に行こうかどうか位は自分で決めれます。しかし、私立にいくのであればさすがに勉強をしないとダメで、それをしてまでも私立にいきたいかどうか位のメリット・デメリットは考えられるようになるし、どの中学のレベルなら合格できそうかは判断もつくというもの。なので、冬まで勉強をして、受かる中学に行けばまずはいいのではないでしょうか? というのが自分の考えですかね。

でも放任は良くないですかね。次男の時は特に、私自身も勉強をみてあげて、精神的にもサポートしてあげました。長男の時は、それが正直できなかったかな。特に精神的なサポートが出来なかったどころか、逆にプレッシャーを与えてしまったと反省してます(が、それを次男の時には活かしました)。


私自身の話に戻れば、地元の公立中には絶対に行きたくなかったです。そして数人、多分一生付き合っていける友人が出来ました。ほとんど会っていないけどね。それだけでも私立中学に行って良かったと思っています。

やっぱり、スタンド・バイ・ミーはジョンのOGWTだね。

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