心を揺さぶる「物語」のつくり方──日本実業出版社webストア/まるペンSHOPから【9月15日】
こんにちは。まるペンSHOP担当です。いま話題の日本実業出版社の本をご紹介します。今回は、売行き好調につき発売後約1ヵ月で3刷が決定したこの本!
プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹/著
日本随一のシナリオライター養成スクールのメソッドを一冊に
東京は港区、表参道に本校を構えるシナリオ・センターは1970年の創立以来、内館牧子さんや岡田惠和さんをはじめとした著名な脚本家や小説家、クリエイターを多数輩出してきました。
第一線で活躍するその数は700名を超え、連続ドラマの7割は当センターの出身者が執筆し、直木賞作家も映画監督もここで学びました。こんな実績を持つスクールは他にありません。
「日本中の人にシナリオを書いてもらいたい。」(ホームページより)という理念の下に体系化された創作の「表現技術」を、日々クリエイターの卵たちに伝授しています。そのメソッドを公開したのが本書で、著者は当センター副社長でもある新井一樹さん。ちなみにそのご祖父様の新井一さんは「シナリオの父」と呼ばれた当センターの創設者です。
新井一さんは現役時代300本の映画脚本と2000本以上のラジオドラマ、テレビドラマの脚本を執筆するとともに新人ライターの育成にも携わっていたそうです。その技術と経験が、シナリオ・センターのメソッドに継承されているわけです。
才能あるなし問題について
ところで私たちは、プロの脚本家や小説家には特別な才能が備わっていると考えがちです。そうした認識が「私も物語を書いてみたい!」という衝動にブレーキをかけたり、えいやっ、と一念発起して書き始めたとしてもアイデアが出てこない自分にがっかりし、「やっぱり才能ないな」とあきらめてしまったりする原因になっていないでしょうか。
「才能あるなし問題」について著者は、才能を「他の人には書けない物語を書くことができる能力」と定義しつつ、次のように言っています。
才能は誰もが持っている。そのうえで書ける・書けないを分けるのは「技術」であり、「技術の差が作品の魅力の差となる」としています。
「日本中の人にシナリオを書いてもらいたい。」というシナリオ・センターの理念は、技術を身につければ誰でも唯一無二の物語をつくることができる、という確信に裏打ちされたものなのでしょう。
「物語」はすべての人に開かれている
物語の設定のしかたや登場人物のつくり方、構成の立て方、シーンの描き方と順を追ってわかりやすく教えてくれる本書は、創作を志す読者にとってはもちろんですが、ドラマや映画の「観る専」である私のような者にとっても目からウロコの連続です。
「あのドラマが自分の心を惹きつけて離さないのは、こんなシカケがあるからなのか」などと、創作のウラ側を垣間見ることができるからです。アニメや連ドラなどの「考察」好きの方々も、きっと楽しめるはずです。
そしてまた、これは少々野暮な話かもしれませんが、本書に出てくるアイデア発想法や、観る側を感情移入させ共感を誘う技法などはビジネス、特にマーケティングやブランディングといった分野に活かせるかもしれません。人の心の動かし方を教えてくれるから。
最後に、本書を読んで心に残ったのは、人は物語を欲し、物語とともに生きていく存在なのだという妙な感慨でした。物語はつくる人にも観る人にも開かれている、だから楽しまなきゃ損だ! とも感じました。
すべての物語愛好家におすすめしたい一冊です。
本書の章立て
はじめに──あなたのための創作講座が、始まります──(日本実業出版社webサイトで公開中)
序 章 創作の地図を手に入れよう
第1章 物語の姿を知ろう
第2章 物語の設定のつくり方
第3章 登場人物のつくり方
第4章 物語の構成の立て方
第5章 シーンの描き方
第6章 物語の活かし方
おわりに──創作講座はおしまい。あなたの創作は続く──
新井一樹さんnote「シナリオ・センター式 物語のつくり方」をつくるまで
著者の新井一樹さんが出版までの道のりをまとめたエッセイ。本書のことがもっと詳しくわかるので勝手に紹介させていただきます!
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