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ハイヒールで砂漠を歩く夢

 高校生の頃の夢だ。もう30年以上経つのに、忘れない。

 ワタクシの服装は、白系のTシャツの上に黒の長袖のカーディガン。あの頃、よく着ていたものだ。下はロングスカート。やはりあの頃お気に入りだった黒のインド綿のマキシ。そして、ハイヒールのサンダルを履いて、ひたすら砂漠を歩いている。

 荷物は何も持っていない。ただ、よろけながら転びそうになりながら、ひたすら歩いている。靴を脱げば少しはラクに歩けるのに、脱がずに歩き続ける。

 脱いだら砂が熱いからとか、そんな理由で脱がないのではなく、苦行のようにひたすらハイヒールで砂漠を歩き続ける。事実、苦行に違いないのだが、夢の中のワタクシは、ただただ歩き続ける。

 どこかに目的地があるのか、どうしてそんなところをそんな格好で歩いているのか、どのくらい歩いているのか。距離は、時間は…

 まったくわからない。
 歩いている途中から始まり、歩いている途中で終わる。

 そんな夢だ。

 この夢を、二度見た。
 一度目の高校生のときは、夢の中の自分は自分だった。
 二度目のときは、社会人になっていた。同じ内容の夢だったが、夢の中で歩く自分を見ている自分がいた。

 それっきり、三度目は見ていない。

 忘れられない不思議な夢だ。

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