見出し画像

化学物質過敏症で困ったこと

 化学物質過敏症発症者としての入院生活も残しておこう。

 なお、ワタクシは診断書が出ている化学物質過敏症発症者だが、重症ではない。だから入院してもこの程度で済んだ、ということもあると思う。

 ワタクシの記事内容を何かの参考に、と考える方は、これはあくまでも「ワタクシの場合は」という前提で読んでいただきたい。化学物質過敏症発症者の状況は個人差が大きい。

 ということで、やはりまず…

1.病院スタッフの臭い

 多少親しくなれた看護師に訊ねたところ、香水、香り付き柔軟剤は禁止だとのことだった(当たり前だ)。だからキョーレツに悩まされはしなかったが、何もなく過ごせた訳でもなかった。

*看護師ではないスタッフの臭い。清掃の方とか事務の方とか。
 「禁止」が全ての職種向けのお達しなのかまでは確かめられなかった。

 医療従事者ではない特定のスタッフがある臭いをまとっていたので、その人が部屋に来たあとは、毎回必ず窓と扉を開けて思い切り換気をしていた。ひとり部屋状態でよかった。

*香水や香り付き柔軟剤ではない臭い。
 合成洗剤や無香を謳う柔軟剤だったのかもしれないし、 
 シャンプーやヘアスプレー、制汗剤だったのかもしれない。

 看護師を含む「師業」の職員の中に、近寄りがたい臭いを発する人が数人いた。がまんできる場合はがまんして、その後即換気。
 がまんできない場合は化学物質過敏症であることを伝え(入院時の聞き取りで伝達済みだが)、距離を取ってもらったり担当を変わってもらったりした。

 一度だけ、髪の毛の臭いがきつい看護師が点滴セッティングの担当になった。相手の頭とワタクシの鼻との距離が近く、咳と涙が止まらなくなった。さすがに他の看護師に変わってもらった。


 そして、これも想定内と言えば想定内…

2.共同浴場で

 共同浴場での入浴は予約制ではなく、開場時間内の好きなときに入ることができた。ただし、先客がふたりいたら待つことにはなる。

 不安はあったものの、定員2名だし一度チャレンジしようと思い、行ってみたが、結果、この小さな共同浴場を使えなかった。想定していたくせに。

 ワタクシが浴場に行ったときは、先客がひとりいた。
 それまでに何名か入浴済みと思われたが、残り香は予想を下回っていた。気にならなかったので大丈夫かと思ったのだが、先客が髪を洗い始めた途端、大変な思いをする羽目になった。

 あっという間に、彼女のシャンプーの臭いが狭い浴室内に充満し、頭痛が始まった。

 ワタクシは慌てて髪と身体を洗い、バスタブにも入らず脱衣所に逃げ込んだ。

 いっしょに入浴することになる人がどんなシャンプーを使うかなど、把握できない。これは考えが甘かったと思う。

 事情を看護師に話し、翌日以降は、1名用のシャワー室を使わせてもらった。


 コロナ禍で、入院患者への面会は全て禁止だったし、4人部屋にひとりでいたし、化学物質過敏症発症者としては状況が恵まれていた。これが、見舞客が来たり4人満室だったりしたら、かなり違ったと思う。

 そういう意味では、ラッキーだったと言ってよいのかもしれない。




 

  

興味を持ってくださりありがとうございます。猫と人類の共栄共存を願って生きております。サポート戴けたら、猫たちの福利厚生とワタクシの切磋琢磨のために使わせて戴きます。