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接近禁止命令からの離婚❹寿司学校出たら高卒シンママだけど海外移住出来たよって話

以前、夫婦喧嘩した時、
職場の離婚した先輩に離婚しようか相談したことがあります。
その先輩はフッと笑いながら言いました。

「離婚する時は悩まないから」


その日が来たのは寿司学校を出てひと月後くらいでしょうか。

私は今までの家から親戚宅に逃げ出し、
主人宛に接近禁止命令を出してもらいました。

私たち夫婦は仲が悪いというわけではなかったのです。

ただ、浮気癖、ギャンブル癖、酒癖のフルコースな癖の強い人でした。

でも子煩悩で優しい男だったんですけどね。
それもあって13年我慢出来ました。

その頃は酔って暴れる主人だけでなく
借金の督促の電話、
押しかけなども続いていて、
少し私もおかしくなっていたのか、
やられる前にやってやろう、と
両脇に子供、枕元にナイフを置いて寝る日々でした。

その日もいつものよう主人が酔って暴れ始めたのですが、
その日の私はもう逆らうこともなく殴られても冷静でした。
いつもならここでコレはお酒のせいだから、
酔いが覚めれば謝るし子供にも優しい人だから、
と思うのですが、その時の頭のなかでは「あぁ、先輩が言っていたのはこういう事か」
と考えていました。
そして冷静に荷物を持って子供を連れ家を出ました。

この主人という男、前職
自衛隊第一空挺団の
メンタル筋肉つよつよ男。


これまでの夫婦喧嘩の際も少し普通じゃなくて。

浮気が発覚して外で反省するようドアをロック閉め出そうとすると
アパート屋上から降りて窓から侵入してくる…。

喧嘩になり私が逃げようと車に乗り込み発進して、ふと見ると
バックミラー越しに車の後ろに主人が張り付いているのが見える…。

私もやられてるだけの従順なタイプじゃないので
叩かれたら叩き返す。
でもビクともしないどころかバッチこい状態。
こっちは家から逃げようと、玄関に突入するために
バイク用ヘルメットを被り片手に傘などの武器を持ち
玄関ドアに立ち塞がる主人ごと突破に挑むのですよ…

なんだコレ。

たとえ中の人が優しい男だったとしても、
もう本当にホトホト疲れ果てたんだと思います。

身を寄せた親戚宅にも主人は謝罪に顔を出しましたが、
その時は酔っていないので誠実でおとなしい。
でも毎日毎日やってくる日が続くのに疲れ、
親戚宅にも迷惑になるので警察に。

そこで主人に殴られ蹴られたアザなんかを写真に撮られる訳ですが、
私家を出る時自分の下着を持っていかなかったんですね。
叔母に借りているでっかいベージュのパンツ姿で
恥を耐えながら撮影にのぞんだ事を覚えています。
交通事故の時のためにいつでもキレイな下着を、というアレと同じです。
気をつけましょう。

とはいえ接近禁止命令なんてお構い無しです。
やってきます。無敵です。
だからといってそこで暴力を振るうわけでもなく、シラフでおとなしいので通報も躊躇われ。

そんな日々だったので
ようやく決断する事が出来ました。

日本にいる限りこの人から逃れられないんだろう。

もう、海外に就職するしかない。

すぐに海外の和食店を探して就活を始めました。

それと並行して協議離婚に応じる訳もない相手に調停離婚を申し出ました。

いつもシラフでは反省しているつもりの主人、
離婚は絶対にしないと調停にも立つつもりがなかったので、
接近禁止命令とはいえぬけぬけとやってくるのをいい事に、
今、私がこのまま警察に行ったら捕まっちゃうよ?
裁判で離婚だよ?
話し合いたいなら調停で話し合えば解決するかもよ?
と半ば騙しつつ調停に持ち込む事に。

さらに調停では、
私は決してあなたを嫌いなわけではない。
お酒とギャンブル、浮気せえなければやり直したい。
でもその約束も何回も反故にしてきた。
一度離婚して一年経って本当にお酒を飲まなかったらもう一度結婚したいと考えている。
今離婚しないって事はお酒をやめないって事だと思う。
だからお酒を1人でやめる期間、離婚という形で期間を設けましょう。
と、調停員の方にも「旦那さんさぁ、お酒やめれば奥さん帰ってくるって言ってるじゃない?ちゃんとやめれば元通りってことだよねぇ」と屁理屈の肩を持ってもらい
離婚が成立しました。

コレは不幸中の幸いというか、
この人は酔ってなければまぁちょっとアレな中身だけど
素直に言う事を聞いてくれるというのが救いでした。

中身までDVモラハラ&頭のキレる男だったら
こう上手くは行かなかっただろうと思っています。

まあ、こんな感じのズルズルとした離婚だったので
就職が決まり海外に行くまではこの先も付き纏われるだろう…。
やっぱりちょっとどこかに姿をくらまして…
でも子供の学校どうしよう…
などと色々考えましたが、
離婚後しばらくしたら全く寄り付かなくなります。

何故かというと。

私が家を出てから、
私と子供という枷が外れて深酒を繰り返し、
アルコール依存症と診断され、
結局主人は彼の実家近くで入院する事となったからです。

当時の正直な気持ちを言いましょう。

ラッキー!よっしゃあ!
です。


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