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キリンジ「代官山エレジー」について

今日はある原稿に着手しようとしていたが、なかなかうまくいかないので、ちょっと別なことを。 もう誰かがいってることかなとも思うけど、キリンジの「代官山エレジー」ってあるじゃないですか。名曲ですよね。長いこともともと藤井隆に提供した曲だからと思って耳で聴くだけにしてたんだけど、こないだ人から「あれ、なんで洋梨タルトなんだと思う?」と聞かれて「用なしってことなんじゃない?(笑)」とはさすがにベタすぎて答えられず、それきっかけで改めて歌詞を読んでみたんだけど、いや、スゴいね、これ。

    • 都知事選のあった日に

      2020年7月5日の晩に、その日起こったこと、話したことについて、Twitterで殴り書きをしたもののまとめ。ある方からコメントをいただいたので、それに対する返信も末尾に付け加えた。画像は本文と関係ありません。 ================================== 東京を離れることにしたという若い女性の友人と話した。やはり、いま世の中を悪くしているのは、自分の世代だと痛感する。自分としては、20〜30年日本は停滞している(この10年はそれ以上に悪化している

      • tidbits vol.5

        んー。このコロナでわたわたしているときにできることやっとかないとなーと思って、家でコツコツやる作業を進めているんだけど、それ以外にもいろいろやることあったなー。間章をどう読むか、なんてことも今のうちにやっといた方がいいのかもしれないなー。需要は全然ないかもしれないけど、〈ラグジュアリー! 香港〉だって、需要ゼロのところに玉を投げてるわけだし。 で、ちょっとその前置きみたいな話。 間章って、今は「読めない」人の典型的な例みたいなかたちで引き合いに出されることが多い。無理もない

        • 〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 tidbits vol.4

           今回〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭でとりあげた作品、ミュージカルが多いですよね。これは僕がそういうのが好きだからというのはもちろんありますが、日本映画におけるその割合と比べてやっぱりふつうに多いんじゃないかという気がするんですけどね。まあ、もちろんまだちゃんと調べたわけではありませんけど。  両者を比較してみるのは面白いテーマなんですが、いきなり国民性とかの話にする前にいろいろクリアしないといけない要素も多いんです。たとえば黄梅調映画を日本のどういうものと比較するのが

        キリンジ「代官山エレジー」について

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 tidbits vol.3

           今日は別の内容を書こうと思ってたんですが、たまたまブックカバー・チャレンジのバトンをいただいて、それがらみのことを書いてたら、そこそこたまっちゃったので、それをまとめておきますね。 The Age of Shanghainese Pops 1930-1970 by Wong Kee Chee.  ブックカバー・チャレンジ、説明は不要、というルールらしいんですが、この本は中を紹介しないとどうしようもない感じなんで、あえて禁を破らせていただいて……。  まあとにかく全ページ

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 tidbits vol.3

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 tidbits vol.2

           このnoteには昨年、「上海-香港 1927-1965 ライナーノート」と「Bollywood Film Songs 1933-75 ライナーノート」という記事をアップしてあります。後者の方は、2016〜18年に高円寺・円盤でやっていた「インド映画音楽史」というイベントであれこれしゃべっていたことをまとめてみたものです。  要は、香港映画と歌謡曲のこと以前に、インド映画と音楽の関わりについていろいろ調べていた時期があったわけです。これも面白かった!  しかし、今日書いておき

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 tidbits vol.2

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 tidbits vol.1

           というわけで、〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭、無事終幕を迎えました。ごらんいただきました皆さん、どうもありがとうございました。  ここでは映画紹介の中では書ききれなかったことを、ちょこっとずつ拾っていきたいと思います。  ツイッターとかでは書きましたが、実はもう第2期のラインナップも自分の中では決まってるんですよ(笑)。まあ、これはまた機会があったら発表させていただくということにします。  今回の第1期でも、本当はこれに加えてもう1本、参考上映枠として『香港の夜』(

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 tidbits vol.1

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.14 太太萬歲

          太太萬歲 Darling, Stay at Home1968年/キャセイ/カラー/94分 製作=朱國良(チュー・クォクリョン)、監督=王天林、脚本=楊青(ヤン・チン)、撮影=何鹿影、美術=羅文(ロー・マン)、音楽=顧嘉輝(ジョゼフ・クー、周藍萍 出演=樂蒂、張揚、田青 [あらすじ]  クイーンズホテル広報部主任の張衛明(張揚)は古風で堅物な男。美人で有能な王瑞元(樂蒂)と結婚したものの、女性は家を守るべきとの考えから、彼女が外で仕事をすることを許さない。瑞元がそのことを隣人

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.14 太太萬歲

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.13 香江花月夜(香港ノクターン)

          香江花月夜(香港ノクターン) Hong Kong Nocturne
1967年/ショウ・ブラザーズ/カラー/123分
 製作=邵逸夫、監督・脚本=井上梅次、撮影=賀蘭生、美術=李治華(リー・チーワー)、編集=姜興隆、音楽=服部良一
 出演=鄭佩佩(チェン・ペイペイ)、何莉莉(リリー・ホー・リリー)、秦萍(チン・ピン)、蔣光超、陳厚、凌雲(リン・ユン) (トレーラー) [あらすじ]  マジシャンの賈似真(蔣光超)と歌と踊りが上手な3人の娘たちは、ナイトクラブの舞台で今日も観

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.13 香江花月夜(香港ノクターン)

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.12 梁山伯與祝英台

          梁山伯與祝英台 The Love Eterne 
1963年/ショウ・ブラザーズ/カラー/129分
 製作=邵逸夫、監督・脚本=李翰祥、撮影=賀蘭生(ホー・ランサン、西本正)、戴嘉泰、美術=曹年龍、編集=姜興隆、音楽=周藍萍(チョウ・ランピン)
 出演=樂蒂、凌波(アイヴィー・リン・ポー)、任潔(ヤム・キット)、李昆(リー・クヮン)、陳燕燕(チェン・ヤンヤン)、井淼(チン・ミャオ) (オリジナル・トレーラー) (オフィシャル・トレーラー)
 https://bit.ly/

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.12 梁山伯與祝英台

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.11 桃李争春

          桃李争春 It’s Always Spring 1962年/キャセイ/カラー/98分 製作=鍾啟文、監督=王天林、脚本=張徹(チャン・チェー)、易文、撮影=何鹿影、美術=包天鳴、費伯夷、編集=王朝曦、音楽=劉宏遠(ラウ・ワンユェン) 出演=葉楓、李湄(ヘレン・リー・メイ)、雷震、喬宏(ロイ・チャオ・ハン)、張慧嫻(アネット・チャン・ホイシェン)、田青、劉恩甲 [あらすじ]  シンガポールの歌姫、李愛蓮(葉楓)と妹の小蓮(張慧嫻)が香港にやってきた。 愛蓮の狙いは、許兆豐(喬

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.11 桃李争春

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.10 千嬌百媚

          千嬌百媚 The Belles 1961年/ショウ・ブラザーズ/カラー/113分 製作=邵仁枚(ショー・ランミン)、監督・脚本=陶秦、撮影=高詩綿(コー・シーミン)、美術=莫蘭詩(モク・ランシ)、編集=姜興隆、音楽=姚敏 出演=林黛、陳厚、范麗(ファニー・ファン・ライ)、麥基(マク・ゲイ)、高寶樹(カオ・パオシュー) (タイトルバック) (トレーラー) [あらすじ]  仕事をしていた舞踊団がなくなり、馬氏の舞踊団に移籍した蘭蘭(林黛)と梅梅(范麗)。団長(高寶

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.10 千嬌百媚

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.9 南北和

          南北和 The Greatest Civil War on Earth1961年/キャセイ/モノクロ/108分 製作=鍾啟文、監督=王天林、脚本=宋淇(スン・ケイ)、撮影=何鹿影、美術=包天鳴、費伯夷、編集=王朝曦、音楽=劉宏遠(ラウ・ワンユェン) 出演=白露明(クリスティーン・パイ・ルーミン)、雷震、丁皓、張清(チョン・チン)、劉恩甲、梁醒波(リョン・シンボー)、黎雯(ライ・マン)、吳家驤 [あらすじ]  広東人の張三波(梁醒波)が経営する洋服屋の隣に、外省人の李四宝(劉

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.9 南北和

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.8 野玫瑰之戀

          野玫瑰之戀 The Wild, Wild Rose
1960年/キャセイ/モノクロ/128分 
製作=鍾啟文、監督=王天林、脚本=秦亦孚(チャン・イクフー)、撮影=黃明、美術=費伯夷、包天鳴、編集=王朝曦、音楽=服部良一、姚敏 
出演=葛蘭、張揚(チャン・ヤン)、王萊、蘇鳳、田青、沈雲(シェン・ユン)、劉恩甲 [あらすじ]
  ナイトクラブで人気絶頂の歌手、鄧思佳。「野生のバラ」という渾名をもつ彼女は、多くの男を手玉にとるが、心は誰のものにもならないと噂されていた。思佳は、

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.8 野玫瑰之戀

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.7 倩女幽魂(真説チャイニーズ・ゴースト・ストーリー)

          倩女幽魂(真説チャイニーズ・ゴースト・ストーリー) The Enchanting Shadow1960年/ショウ・ブラザーズ/カラー/82分 製作=邵逸夫(ランラン・ショウ)、監督=李翰祥(リー・ハンシャン)、脚本=王月汀、撮影=何鹿影(ホー・ルクイン)、美術=沈灝(スム・ホウ)、編集=姜興隆(チャン・シンラン)、音楽=姚敏 出演=樂蒂(ベティ・ロー・ティ)、趙雷(チャオ・レイ)、 唐若青、楊志卿(ヤン・チーチン) (抄) (1) (2) (3) (4) [あ

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.7 倩女幽魂(真説チャイニーズ・ゴースト・ストーリー)

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.6 入室佳人

          入室佳人 A Challenge of Love
1960年/新華影業公司/カラー/92分
 製作=童月娟、監督=王天林、脚本=陳蝶衣、撮影=徐增宏、美術=梁海山(リャン・ホイシャン)、編集=宋明(スン・ミン)、音楽=姚敏
 出演=鍾情、金峰、林靜、藍天虹(ラン・ティンハン)、張意虹(チャン・イーハン)、蔣光超 [あらすじ] 
 葉小霞(鍾情)は「豪華飯店」のひとり娘で、高校を卒業して家に戻ってきたばかり。小霞の部屋の向かいには、金剣雲(金峰)という青年が住んでいるが

          〈ラグジュアリー! 香港〉在宅映画祭 vol.6 入室佳人