まずはお金の使い方である。

今回はお金の使い方について考えていきます。

1.小学生でもお金は使う

お金は、お金を受け取る①お金を稼ぐという側面とお金を渡す②お金を使うという側面に分けられます。ちなみに、貯めるという場面は実際には何にも交換していないので、今回は省略します(ちなみに銀行に預けることは、お金を銀行に投資していることなので、使うに入ります)。

①お金を稼ぐ場面というのはほとんどの小学生は経験しません。子役として活動している子やスポンサーがつくほどのスポーツエリートくらいかと思います。だから、小学生の子どもにとってお金を稼ぐということがどれだけ大変かを実感させることはできないと考えていいでしょう。だからお金のトラブルが起きるのです。

一方で、②お金を使う場面は小学生のほとんどが経験すると思います。お小遣いなりお年玉なりなど1度は経験するでしょう。かつて担任した子のなかには、月5千円お小遣いをもらえる子もいました。しかし、お金を使うときの心構えをしっかりと伝えている家庭は少ないのではないでしょうか。お金は使うことに何も努力もいらないのに、いろいろなものがもらえたり、サービスが受けられたりする魔法のようなものにも関わらずです。ここに私は危機感を覚えます。

2.100円の価値はある?

では、お金を使うときの心構えとはなんぞやというのが本題です。では、お子さんと一緒に考えてほしいお題です。「よい買い物とはどんな買い物か」です。

ここからは私の持論です。私が考えさせたいのは、ものの価値についてです。ものには値段がついています。しかし、その価値というものは様々な要因で変化します。

たとえば、1皿100円の回転ずしに行きました。まぐろが好きな人にとってのまぐろは100円以上の価値のあるものです。しかし、サーモンが好きな私にとっては、まぐろは100円を出してまで食べたいものではありません。それよりもサーモンが食べたいからです。ましてや、まぐろが苦手な人にとっては100円どころか0円でも嫌でしょう。同じまぐろなのに、人によって価値の感じ方は違います。

また、同じ人でも価値の感じ方が違うこともあります。さきほどの回転ずしの例でいうと、おなかがすいた状態の1皿目のまぐろは絶品でしょう。私がつくった格言に「最高の調味料は空腹である。」があります。あ、どうでもいいですね(笑)。しかし、1時間たって満腹の状態のまぐろはおいしいかもしれませんが、「味わう」というより「口に入れる」という感じでしょう。同じ人なのに、まぐろの価値はこうも変わってしまうのです。

3.投資か消費か浪費か

価値の感じ方が変わるので、お金を使うときに気を付けてほしいことは、そのものの価値は、値段と比べてどうかということです。難しい言葉でいうと、投資か消費か浪費かを考えることです。

当然ですが、お金は使えばなくなります。100円の商品を買えば、100円を失います。つまり、100円で得られるものやサービスの価値が自分にとって100円以上と感じられるものがよいお金の使い方だと思います。

子どもにもわかりやすい問いにします。例えば、回転ずしの場合

「100円玉とまぐろがもらえます。どちらがほしいですか。」

これで、100円玉を選ぶなら買わないほうが正解です。答えがまぐろならそれは100円よりもまぐろの方が価値が高いということです。しかし、100円を選ぶようだと、まぐろよりほかの何かの方に価値を感じているということなので、やめた方がよいという判断になります。

この質問ですべてがわかるわけではありませんが、子どものお金に対する考え方は深まるかと思います。お金の使い方を学んで、親御さんにとってもお子さんにとっても、お金が素敵なものでありますように。長文を最後までお読みいただきありがとうございました。素敵な一日をお過ごしください。





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