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ギフトに気づかず忘れてしまうこと【怖い話】

昨朝、祖父母の家で使わなくなった布団を15セットビニール紐で結んだ。

そして、時間になると業者があっという間に回収。

収納していた押し入れがスッキリとするなかで、何か自分の気持ちはスッキリとはしていなかった。

小学生のときは夏休みになると親戚が祖父母の家に集結するのが恒例で、夜は打ち上げ花火を観て、夜遅くまで楽しんでいた。

とにかく可愛がってもらった記憶が溢れてくる。

みんな大人になり、いつしか誰も泊まることはなくなったため布団は役目を終えたのだ。

お盆か正月に親戚が集まり、寝泊まりをすることは当たり前だと思っていた。

だけど、その時のためだけに寝泊まりできるよう布団を揃えていたこと。いかに、その日が待ち遠しいものであったのかを想像すると感謝の気持ちが溢れてくる。

もし、昨朝に布団を片づける役割じゃなければいつの間にか、そういったモノがなくなり、祖父母のギフトに気づけなかったかもしれない。

大切な人からもらうことが当たり前となってしまうこと。

そして、その好意に気づけないまま離れてしまうのは、とても怖いことだなと感じた。

大人になるということで、1人でできることも増えた。その分、ちょっとずつ周りも歳を重ねていき、別れの数も増える。そんな人として避けられない定めをまだまだ受け止められていない。

それでもできることは、当たり前ではなく誰かのギフトに気づける人であることと、届けられる人でありたいということだ。

取り止めもない話だけど、布団の整理をしながらそんなことを感じていた。

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