作り人は苦労する 第1回
導入
語り手(創造者):私
聞き手:藤井尚枝(ふじいひさえ)さん。(架空の人物です)
藤井:今年も残り少なくなってまいりましたが、皆様ごきげんいかがでしょうか。
私:みなさま、ごきげんいかがでしょうか。この文章を読む時間帯によって、おはようございますの方がいたり、こんにちはの方がいたり、こんばんはの方もいたりすると思いますので、時間に絡む挨拶は、以後割愛させていただきたく存じます。
藤井:そういうことですので、みなさん、よろしくお願いいたします。さて、私は、あなたのことを、どうお呼びすればよろしいでしょうか?
私:そうですね。とりあえず『創造者』とでも呼んでいただければ、幸いかと思います。
藤井:はあ、『創造者』ですか。随分と神々しいというか、すごい呼ばせ方のように思いますが、それでこの文章の読者は読んで下さるでしょうか。
私:おそらくは無理だと思いますが、もし奇跡的に読んでいただける人がいるのであれば、この「作り人は苦労する」シリーズ、連載できればと半ば期待しているところであります。
藤井:はい、わかりました。それにしましても、タイトルであります、「作り人は苦労する」ですが、どのような意味を込められて、このようなタイトルにしたのでありましょうか。
私:いえ、もうその通りですよ。齢50も過ぎてしまいますと、いざ小説みたいなものを書こうと致しましても、他の人に読ませることが到底難しい物語になってしまったりと苦労が絶えないのでございます。
藤井:なるほど、つい最近まで小説めいたものを書かれていらっしゃったのですか。失礼ですが、どのような内容の物語を小説として書こうとしていらっしゃったのか、お教えいただければ幸いなのですが。
私:ええ、まず、女子高生が・・・
藤井:結構です。その先を語られますと、大変な誤解を招きかねない恐れもございますので、小説の詳細については、残念ながら割愛ということにさせていただきます。
私:そうですか、語らせてもらえないのですか。それは残念です。
藤井:では、小説を書くことを趣味としてここ数か月間過ごされていたということですが、そのことによって様々な悪影響が出たりはしていませんでしたか?
私:あまり話したくないことではあるのですが、私は依存と呼ばれる領域にまで熱中してしまう悪い癖がありまして、案の定、睡眠時間を削ってまで小説を書いていました。
藤井:それはあまりよろしくございませんね。職場でも体調を崩されて、仕事に多大な影響が出たと聞いていますが、どうなんでしょうか。
私:はい、職場というよりはむしろ作業所という類の場所で働かせていただいているのですが、それはもう迷惑を数多くかけてしまって、申し訳なく思っているところです。
藤井:そういうことでしたら、今回のこのトークスタイルのエッセイ?も、一旦中断をして、ゆっくり睡眠を取って、ちゃんと昼間にテーマになるものを集められるように、生活を修正することを希望いたします。
私:はあ、そうですか。
藤井:ということですので、第1回ではございますが、この文章のシリーズをここで終了させていただきます。創造者の方、ありがとうございました。
私:ありがとうございました。
(了)
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