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研究所だより 1/23 日声協オンライン研究会: 宝福英樹

【オンライン研究会一覧】


今回は1/23に開催されました、会員の皆さまを対象とした【日本声楽家協会オンライン研究会 in Zoom】〈発表者(講師):宝福英樹先生〉 の模様をお届けします。

「1/23 日声協オンライン研究会 発表者:宝福英樹先生」
テーマ《G.ヴェルディはオペラの王様?》
要旨:1813年、アルプスをはさんで二人の偉大な作曲家が誕生しました。一人はヴァーグナー、もう一人がヴェルディです。ヴェルディはヴァーグナーが確立した「楽劇」という様式に関心を示しましたが、パレストリーナ以来のイタリア音楽の伝統に戻り、その継承を行ない、その様式を確立して行きました。ヴェルディは、己自身の内的欲求を作品に表出して行き、人間の内面のドラマにスポットを当て、それを作品として仕上げました。そのことで人は内在するものに共感し感動することでしょう。これが、ヴェルディがオペラの王様であるということの証明となるかもしれません。そんなヴェルディの作品について、『トロヴァトーレ』と『リゴレット』を題材に、理解を深めて行きましょう。

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参加された皆さまからは、

「初めて参加させていただきました。難しいかと思っていましたが、とても分かりやすく興味深かったです。オペラの形式から歌のパートだけでなくリリコ、ドラマティコ等の特徴などで役割が決まること、当時の素晴らしい演奏を聞けたことは本当に良かったです。歌の時に映像が無いのも良いですね。当時の初演と日本初演が60年以上間があるのも当時の距離感と文化の違いだなぁと思いました。
宝福先生のご自分の経験談を入れてお話しなさっていたのが印象的でした。
このような講座を家にいて受けられたのは本当に嬉しいです。有難うございました。」

「オペラのアリアをストーリーに沿って鑑賞できたことは、大変理解が深まったと同時に、ゆっくりと音楽に浸ることができた良い時間でした。その時のソリストについての先生自身の思いや、先生ご本人の経験から知りえるお話も貴重でした。そればかりでなく、声楽という視点でのお話も。オペラを鑑賞する際の様々な視点を学べました。題名だけは知っているという、有名なオペラ沢山あります。歴史的背景から、ストーリー、アリアと、経験豊かな先生が、楽しそうに語るお姿は、作品を鑑賞しようという意欲を駆り立ててくれた気がしました。拝聴してよかったです。有難うございました。」

「往年の貴重な録音を聴くことができました。幻や伝説のように感じられるベルカント。
『今は声帯をしっかり鳴らして息の量もしっかりという傾向』というご解説にヒントをいただいたような。所どころにオリジナルのエピソードがちりばめられ、お話に深く引きこまれます。先生ならではの楽しく含蓄に富んだお話です。」

など感想をいただきました。

次回のオンライン研究会もぜひご参加ください。お待ちしております。

【次回オンライン研究会のご案内】

岩見真佐子(ソプラノ)

【日時】2021年2月20日(土)15:00~16:45

【テーマ】Schubert“AveMaria”~古典に学ぶ~

【要旨】「詩と音楽と声」に触れる歌手にとって聴衆の期待に応える演奏の実現には、作品の美しさゆえに悩ましい難しさがあります。シューベルトのAveMariaを題材に、その演奏上のヒントをMozartやイタリア古典歌曲などの「古典作品の演奏に通じる学び」から得るとともに、エレンの歌の詩から讃歌、祈り、嘆きという作品の性格に触れてみたいと思います。

– 参加資格 -
アカデミー会員、アカデミー准会員、コレペティトル会員、 正会員、研究員、研修⽣(研究科、本科、別科、コレペティトル科)
※参加費無料
※現在会員でない方は、正会員にお申込みいただくことでオンライン研究会にご参加いただけます。正会員についての詳細・お申込みはこちらから

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《日本声楽家協会オンライン事業部ページ》
https://nisseikyo.wixsite.com/seigaku
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