声楽タイムズ第10回「オンラインと音楽について考える②」

日本声楽家協会事務局の木村雄太です。
先日、友人の声楽家も出演していた
とある団体のオンラインオペラガラコンサートを観ました。
世界各地のオペラ歌手が参加し、
曲の途中にリアルタイムでの出演者のトークも交えてのオンラインコンサートは、
音楽の新しい発信方法の可能性を示した、希望に満ちたものでした。

「新しい生活様式」が提唱される現在、
音楽業界においても、上のようなオンラインコンサートや、
オンラインレッスンなど、オンラインでの試みが行われております。
日声協でも、会員の方を対象に、Zoomを用いてのオンライン研究会が開催され、
60名に近い皆様にご参加いただきました。
次回以降も色々なテーマで行われる予定です。

オンラインの利点は、
レッスンや講座などに、どこからでも参加ができることです。
地方に住んでいた場合など、遠くてなかなか受けることができなかった講座も、
家から参加することができます。
そしてそれは日本国内だけでなく、海外のプログラムであっても参加が可能になります。
自分が最近見た中ですごいと感じたものは、
アメリカの講師陣によるオペラの役一本分のコーチングです。
もちろん日本からでも参加でき、要項に書かれていた充実した内容に驚きました。
このような時代だからこそ、オンラインでの新たな試みは増えていくと思います。
世界中から参加できるオンラインでの講座が増えることは、
より勉強の機会が得られることに繋がります。

ソーシャルディスタンスが唱えられ、
感染予防のために人々の物理的距離の保持が求められていますが、
オンラインによって、人とのつながりがより近くなった側面もあるのかと思います。
もちろん自分はホールで生の音楽を奏でること、
また同じ空間で奏でられる音楽を浴びることが大好きです。
そのような同じ空間・時間での音楽活動が自由できるようになった時も、
世界中のどこからでも参加できるオンラインでの音楽活動は残っていくように感じます。
オフラインとオンライン、二つの方向性でさらに音楽の世界が広がり、
音楽によって人々がつながりが深まっていくと良いなと思います。

次回の「木村雄太の声楽タイムズ」もどうぞお楽しみに!

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