【読書メモ】海をあげる(上間陽子 著)

「本屋大賞2021 ノンフィクション本大賞」受賞スピーチ※ に衝撃を受けて読んだ。沖縄は遠いから、本土にとって他人事という印象があります。フィールドワークで集められた実体験から、沖縄の課題が伝わりました。
表現が凄いと思った箇所。共感するメッセージ。以下に抜粋。

【読書メモ】
海をあげる
上間陽子 著(2020/10/29発行)
https://www.amazon.co.jp/dp/4480815589/

咀嚼して咀嚼して、これはもう私には受け入れることができないとわかったとき、私の前に現れたのは、まったく音がなくて、ごはんが食べられないという時間だった。何をしていても痛みがあり、どんな言葉もどんな音楽もどんな食べものも意味がない。
p.17

七海がひとりで乗り越えてきた過去の重さと、目の前の患者の語りを徹底的に信頼する医師の聞き取りに私は圧倒されていた。私が二年間かけて聞き取ってきたことを、医師と七海はたった二時間で共有した。
p.185

沖縄に基地を押しつけているのは誰なのか。三人の米兵に強姦された女の子に詫びなくてはならない加害者のひとりは誰なのか。
p.234

※「Yahoo!ニュース|本屋大賞2021 ノンフィクション本大賞」受賞スピーチ
https://www.youtube.com/watch?v=F-TI3UONAHY

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