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【表現評論】メモリーズオフ ゆびきりの記憶  コアレビューその28 織姫ルート4【全作再プレイシリーズ】

●メモオフシリーズ、その他作品、様々なネタバレが含まれます。

⚫︎前回の記事

⚫︎織姫の手料理

中華を注文すると回鍋肉に青椒肉絲に蟹玉酢豚炒飯はパパッと出てくる。どんだけ料理上手なんだよ。でもさ〜、これ純也さんのために練習したんでしょ。何この腑に落ちない感じ。過去に嫉妬する唯一のヒロイン。なーにが純也さんだよほんま。よくよく考えたら元カレありヒロインって元カレの名前は出てきてないんですよね。名前が出てきたらイラつく説ない? いやないわ。よく考えたら瑞穂は旦那の名前出てるけど、ミッキーにイラつく要素全くなかったし。なんで純也さんだけピキっと来るのか。謎。かおるの元カレも希の元カレもどうでもいい。元彼どころか婚約者持ちもいたけど、それもどうでもいい。純也だけは許せねえよ。あーでもりかりんがショーゴの話してる時はピキッと来ましたね。元カレの話じゃないけど。何にせよ女性の過去の話は聞かない方が無難です。聞いてて楽しくなる可能性が存在しないので、ひとつも良いことがない。

⚫︎ビデオテープ

姫ちゃんが貸してくれる海外ドラマのビデオテープ。この頃まだ現役だったんですかね。2010年くらいを思い出してもビデオテープを使ってた記憶が全くない。と思ったら直樹君はビデオデッキを持ってなかった。そうだよな。PS3もとっくに出てたはずだし、ビデオテープはレトロだよ。

「……ということで、DVDで録画してませんか?」
「そんなムズかしいの、使えないもん」

メモリーズオフ ゆびきりの記憶

姫ちゃんも機械音痴なことがわかる。数学やってたとはいえ、機械に強いわけではない。見る方法がないので、織姫の家で見ることになりましたよと。家に行く口実作りが上手い。

⚫︎織姫の意図

なぜあれこれ誘ってくるのか。単なる気の合う教え子なのか。そんなことを考えている直樹君です。直樹君の方は好意があることは間違いない。問題は向こうよ。ここまで読んでる限りでは、どう思ってるのかは読めない。教え子以上の感情があって誘ってるのか、そうではないのか。この後織姫視点が入って、直樹君が毎日のように家に来ていることがわかります。直樹がいなくなるとちょっと寂しいと思ってる自分に驚いたんだよね、みたいな心理描写が入る。これ見ると、やっぱりヒロイン視点って難しいですね。この心理は開示しない方が面白いんじゃないか。こういう考えは古いのかもしれない。とにかく何でも説明するのが現代の風潮なので。しかし純也さんとイチャついてる描写が入ってきてイラッとしてる自分に驚いたんだよね。感情が動くという意味では神シナリオなのかもしれない。詩名ルートといい、織姫ルートといい、神シナリオばっかりですよ。リサ? リサは可愛い。それだけでいい。可愛い以外に何が必要だというのか。

⚫︎無敵のちなつ

相変わらず無敵のちなつ。織姫と予定がある日にマリンランドに誘ってきたりと、このルートでは直樹君の頭痛のタネとして登場し続ける。織姫直樹ちなつで文芸部の部室で昼食を取っている時のシーンです。

「こういうコトも嫁のつとめですから。任せてください」
「だから、嫁じゃないだろ……」
「またまた〜。なおくんは恥ずかしがり屋さんですね」
「う〜……」

「はい、キレイになったですよ。ーーサンドイッチはどれにしますか? タマゴ? ハム?」
「わざわざ取ってくれなくていいから。自分で食べるよ」
「はい。あーん……」
「だから、自分で食べるって言うのに……」

メモリーズオフ ゆびきりの記憶

こういうの見ると、ちなつは息子の話を一切聞いてない甘やかしオカンに近いものがある。靴下まで履かせてあげるようなやつ。ろくな息子になりませんよ。本当に。ダメ男製造マシーンの素質があるな。メモリーズオフのダメ男製造マシーンといえばいのり智紗静流ですが、その3人と比べてもかなりハイレベルではなかろうか。これだけヒロインがいてダメ男製造機がたったの3人しかいないことを考えると、主人公に厳しいヒロインがあまりにも多い。もうちょっと甘やかしてくれよ。

直樹君は智紗を切れない志雄君に通ずる物はありますが、付き合いの長さが違いすぎるので多少は同情の余地がある。そもそも恋人ですらないし。嫁嫁うるさいのはちなつ側にも意図があるので、直樹君だけを責めるわけにはいかないなぁ。志雄君は責めまくるけど。

ちなつと直樹君がいちゃついてるのを見て、なんかイラッとしてる姫ちゃんの描写が入る。やっぱりヒロイン視点は開示しない方がいい。開示するとしても、リバースカット方式で、全てが終わった後に開示した方がいいですね。それがわかってしまったらもう考察の余地がありませんよ。この時点で直樹君に好意を持ってることは確定ですねとなって終わり。雅師匠の時なんて、いつから一蹴君に好意を持ってたのか、記事を書いてる間、永遠に考えてましたからね。僕がいいたいのは永遠。永遠に考えるのがいいことなのかは知らない。


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