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ゾーンに入った時に起こったこと(Voicy 2023/4/17放送)

おはようございます。西任暁子です。月曜日になりました。新しい1週間のスタートです。お目覚めは、ご機嫌はいかがですか。
週末はいかがお過ごしでしたでしょうか。私は衣替えをしながら、部屋を片付けたりして過ごしていたんですが、友人からある動画が送られてきました。今朝はそれをシェアしたいなと思います。なぜかっていうと、月曜の朝に、きっとみんなちょっとワクワクが生まれてくると思うから。

何の動画かと言いますと、雨が降っているときに、道路の端っこで車に水をかけられて遊んでいる動画なんです。道路の端にできた水溜りを車が走って、歩行者に水がかかってしまうことってありますよね。それを逆手にとって、むしろ楽しんでしまおうという動画なんです。

道路際に、「私達に水を浴びせてください」という看板を立てています。すると、通りかかった車がわざわざその水溜りに突っ込んでくれて、歩道に座ってる人たちにビシャアって水がかかる。それを、友達と一緒にやって本気で遊んでるっていう動画です。

いいなって思いました。なかには、「バカじゃないの?!」ってしらけちゃう方もいるかもしれません。でもちょっとだけ、自分もやってみたいなっていう気持ちが湧き起こってくるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか?!
子供の頃に雨が降っていると、わざと水溜りにビシャビシャ入ったり、傘をささずに歩いてみたことってありませんか。
結構、楽しいんですよね。他にも、落ち葉の上を歩いてカサカサ音を立ててみるとか、霜をザクザク踏んでみるとか、そうやって感覚を楽しむ遊びを、誰もが子供の頃にやったんじゃないかなって思います。でも大人になるとね、なんとなくそういうことは無駄というか、ちょっと馬鹿馬鹿しく思えてしまうことがあるかなと思うんですね。

本当は後先考えなければ、「ちょっといいな」って思うんじゃないでしょうか。あ、パイ投げはやったことありますか?顔にバーっとクリームがかかっちゃう遊びです。あれも、食べ物の無駄だと言われてしまうかもしれません。

もちろんそうなんです。食べ物を無駄にしてはいけないんです。
でも、楽しいんですよ。私は高校時代にアメリカへ留学したとき、卒業式でパイ投げをやりました。それやって何になるの?って言われたら、何もなんないんですよ。でも楽しいんです笑。

こういうことって世の中にいっぱいあるんじゃないかと思います。例えば、F1という、車を速く走らせるレースがありますが、車を1台走らせるのに最低でも100億円ぐらいかかるらしいです。

100億円もかけて、ひたすら車を速く走らせるって、それ必要なの?って言われちゃったら、必要ではないのかもしれません。でも、その必要のないことに命をかけてやってるんですね。

同じ車関連でいくと、パリダカールラリーっていう、本当に生死をかけた冒険もありますね。車やバイクに乗って砂漠をレースするパリダカに、友人が行ったことがあるらしいんです。30年ぐらい前で1000万円ぐらいかかったそうです。今なら、その倍ぐらいかかるんじゃないかって言ってました。

そんなに大金をかけて、命もかけて、わざわざ砂漠へ行って走って何になるのよって正直思いますね(笑)。でもとんでもなく楽しいらしいです。世界中の人たちが集まって、ひとつになって、また来年もここで会おうって言いながら別れていくそうです。

さらにとんでもないところで言うと、レッドブルというエナジードリンク、ストラトスというチャレンジをしたのをご存知ですか?成層圏からフリーフォールをするという挑戦です。なんと音速を超えたらしいですよ!

動力を何も使っていないフリーフォール。わざわざ成層圏まで行ってそこから落ちるだけなんですけど、これも命がけです。予算はどれくらいかかってるのかわかりませんが、とんでもない技術と労力をかけたこういう冒険を、せずには生きられないのが人間なんだという気がします。

レッドブルの成層圏からの音速越えフリーフォール、どうぞ見てみてくださいね。

(フリーフォール実際にし始めるのは真ん中過ぎからなんで、早送りしてみてください)

いやぁ、ただ落ちてる映像ですが、なんでしょうね。震える感覚があります。やっぱり馬鹿馬鹿しい、意味あるの?って思われるようなことかもしれませんが、人間が自らの限界にチャレンジしようとする姿って、大きなワクワクとか勇気をくれますね。

言ってみれば、サッカーも野球もやらなくてもいいんですよね。生きてくために必要かって言ったらやらなくてもいいかもしれない。でも、それがどれほど世界中の人に夢や希望を与えることでしょう。

人は、挑戦せずにはいられない。進化しようとせずにはいられない。
それが「水をかけて」っていう遊びとどう繋がるかというと、意味があるとかないじゃなくて、どんなことも真剣にやることが人間にとってめちゃめちゃ楽しいってことなんじゃないかって思ったんです。

「楽しい」と「楽をする」って日本語では同じ漢字を書きますが、全然違いますよね。
私の経験をお話ししますと、歌手仲間と一緒に半年以上、練習を続けて、たった一度だけのコンサートを開くということを何年間かやらせてもらったことがあります。
その当時私はTOKYO FMの朝の番組やらせてもらってたので、毎朝5時ぐらいに起きて、半蔵門というところにあるスタジオから生放送をやっていました。夜遅い練習が続くのは、結構大変だったんですが、睡眠時間を削って、スタジオ代も自分たちでお金を出し合って、最後に教会でチャリティーコンサートをやるんです。これがもうね、めちゃめちゃ楽しかったんです。

めちゃめちゃ大変で、めちゃめちゃ楽しかった。
なかでも忘れられない体験があります。リハーサルでどんなに練習してもうまくいかない。ボイストレーナーの先生も呆れちゃうくらい、本当に1回もできなかった曲があるんです。10人くらいで歌うのですが、ハーモニーが全然合わないんですね。お互いの声をよく聞きなさい、自分の音に集中しなさいって言われるんだけど、これができない。

ところが本番で1回だけ、できたんです。それまで1度も音が合わなかった曲のハーモニーがついに一つになったんです。

そのとき、時間が止まったような感じがしました。もちろん自分は歌っているし、扇形みたいになって歌っていたからお互いの顔も見えます。みんなの声も聞こえてきます。でも今まではバラバラだった歌声が、完全に一つになっていたそのとき、なんていうんでしょう、自分が歌ってるというか、その音と自分と、歌ってるみんなが一体化して、時間が止まっていたような感覚だったんです。

ああいう体験を、ゾーンに入るっていうのだと思います。音楽で体験したのは、あのときだけです。あれが最初で最後。忘れられない体験です。
その後、講演やラジオで話すときにゾーンに入ることは起こっていますが、音楽でみんなとハーモニーを奏でながらゾーンに入ったのは、あのときだけですね。

でもそれは楽じゃなかった。めちゃめちゃ大変でしたが、めちゃめちゃ楽しかった!魂が震える楽しさです。子供の頃には、きっと持っていた純粋な感覚だと思うんですよ。シンプルに楽しい。ただ楽しい。

子供のときに冒険とかしませんでしたか?私は田舎に住んでいたから小学校の裏山に行って、あれ防空壕なんでしょうね。穴があるんです。そこに入ってさ、ろうそくを点けたり、なんかいろんなことやってました。放課後に冒険とか言いながら、体育館の床の下に入り込んだり。すごい小さい穴に体フィットさせなきゃいけなくて、それなりに大変なんですが、後のことは考えてなかった気がします。

ただただ楽しい。大人になると忘れがちになる感覚ですが、無くなってはいないと思うんです。そういう遊びは、今を生きることを楽しむ心を思い出すきっかけになれるんじゃないかと思います。
というわけで、スプラッシュアス!という動画、よかったらご覧ください。

さて、マスタークラスもいよいよ水曜日から授業が始まりますが、大変で面白いのがマスターです。
私達があとどれぐらい生きられるか、それは本当に神のみぞ知るというところですが、大変だな〜って命を燃やしながら本気で生きるのは、最高に楽しいん生き方じゃないかと思います。

マスタークラス第2期は、また最高の仲間が集まってくれています。あなたにも参加して、一緒に大変な思いをしながら、めちゃくちゃ楽しい半年を過ごしてほしいなと思っています。扉を開いてお待ちしております!

それでは皆さん、今日も素敵な1日、素敵な1週間になりますように。
気をつけていってらっしゃい。
西任暁子でした。

こちらの記事は、音声配信アプリ、Voicyの話の書き起こしです。
🎧音声はこちらからお聴きいただくことができます。


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