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ワークショップ第04回[20200427-0503]『僕らはみんな生きていく』【テーマ型】

この記事はコミュニティ内部向けの記事になります。ご了承ください。

心機一転ニューワークショップを初回から連続で担当してきました、どうも僕です。

今回で導入の担当はいったん終了となります。改めて導入を振り返ってテーマの意味を確認しておきます。全て計算通りです(キリッ

一回目で考えることの「動機」の話をし、二回目でその「伝達」の困難さに触れ、三回目でそれでも「表現」は存ることについて示しました。

ワークショップを進めていく上での僕からの線引きは以上になります。皆さんには、以後僕の引いた手書きの線を多少の目安にして助走をし、各々の「表現」へと僕の作った枠組みを跳び越えていって欲しいと思います。そんなわけで、今回は「場」を提供します。

では、れでぃごー!

「僕らはみんな生きている」のフレーズでおなじみ、『手のひらを太陽に』という童謡があります。「みんな!生きてるんだよ!」というとっても明るく元気なポジティブソングだと感じている人がわりかし多いと思います。僕はこの歌を聴くととても「難しい」気持ちになります。素直に肯定感を得られません。ご存知かわかりませんが、この歌の作詞はやなせたかしさんです。やなせたかしと言えば『アンパンマン』ですかね。『アンパンマン』も原作を読めばわかりますが、本来は作者の従軍経験に基づく「飢え」という暗いテーマを以って「死」を対比として「生」を描いた「難しい」作品です。いまのアニメの「底抜け!アンパンマン」を見ると一層複雑に難しい気分になります。『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』というアニメの最終盤にタチコマ(AIを持つロボット的なやつ)が『手のひらを太陽に』を歌うシーンが出てきます。あの感覚が本来のものかと思います。とても素晴らしい演出で、攻殻を観てきてよかったという「救い」すら得られます。興味のある方は、とてもとても長い道のりになりますが、『攻殻機動隊 S.A.C.』2シリーズ全て(26話x2)ご覧になってください。救いが得られます笑

やなせたかしさんご本人の言葉を少し引用してみましょう。

人生の楽しみの中で最大最高のものは、やはり人を喜ばせることでしょう。すべての芸術、すべての文化は人を喜ばせたいということが原点で、喜ばせごっこをしながら原則的には愛別離苦、さよならだけの寂しげな人生をごまかしながら生きているんですね。

これがアンパンマンの正体の、作者によるある種のネタバレです。アンパンマンは本来、作者公認の、死を忘れるためのごっこ遊びです。そう思って『手のひらを太陽に』を改めて聞いてみてください。あのとても強い「生」の肯定は、「死」の自覚の裏返しに感じませんか?

僕らはみんな生きている。つまり、生きている「だけ」なんですね。生きていたのでもなく生きてゆけるのでもなく、生きているだけ。哲学の根っこですね。生きているという事実しかない。その事実を死ぬまで見続けることが哲学であり、それはそうとしか生きることができない根っこからの「哲学者」に任せましょう。一般的には、それは皆さんの仕事ではありません。

そう、皆さんは哲学者のようにただ生きているだけではダメで、生きてゆかねばならないのです笑 その文脈における「生きる」とは社交性の高いものです。そして、人間にとっては社交的(非社交も含めて)な生しかありません。生物本来としての生など、人間にはありません。人間には「意味」こそが全てだからです。僕らはみんな生きている、は「事実」です。「意味」ではありません。皆さんは、意味を解釈し意味の世界で意味を消費して生きていくのですよね?

さて、相変わらず癖の強い前置きを書いてしまいました。すいません笑

今週のワークショップは、皆さんが「生きていく」ことについて少し話し合ってみたいと思います。これは、昨晩コミュニティメンバーの皆さんといわゆる「Zoom飲み」をやっているうちに感じたことです。今週分はどのみち「演習」回として想定していたので、これといった予定も決めてませんでしたし、自由にやっていきましょう。

テーマ:僕らはみんな生きていく。その未来、夢、目標、希望、あるいは絶望。

今週は求められない限り、僕から水を差すような無駄に哲学的なチャチャは入れませんので、皆さんの自分語り(未来志向で)を爆発させていただければ嬉しいです。学生の方も、ある程度自分の未来について長めの文章できちんと言語化しておくことは重要だと思います。また、自分の未来だけでなく、広く社会全般の未来について語ってもらっても良いです。未来の技術についてでも良いし、未来の社会問題、未来の思想でも良いです。

皆さんの未来、はじめましょう(そろそろ冷やし中華が食べたいですね)

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