東大入試は知性をダブつかせ医学部入試面接試験は教育を放棄している（偏在による知性のコモディティ化とマージンを取らない硬直思考）…国際医療福祉大学と鎖国的グローバリズムの重要性を添えて

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前回、学歴の話を少ししたので、ついでにもう少し話を進めてみる。

日本の大学入試は、現時点において、鉄緑会という集団に完全に攻略されてしまっている。鉄緑会を批判しているわけではなく、むしろそれ自体は凄いことだと認識している。もちろん、一定以上の能力、家庭環境が前提であるが、その上で既に道は完成してしまっている。だから、日本の大学入試はある意味もう「終わっている」と言える。終わらされているのだ。大学入試の頂点である東大理科三類の入学者はほぼ毎年「同質」な集団が過半数を占める。そこに地方の優秀な学生がチラホラ混じる。僕の知っている時代は少し古いが、まあその中の空気感がどんなものかは概ね想像がつく。ひとつの集団に完全攻略されてしまっているため、それなりに偏った空気感が漂っているはずである。正直、多様性は、低い。もちろん、どこまで多様性を担保すべきかというそもそもの問題には、議論の余地はある。

鉄緑会に在籍している学生と話す機会はたくさんあったが、非常にステレオタイプな者が多かった印象がある。もちろん、これは僕の多分に偏った経験に基づく話であるから一般論ではないし、第一、まだ若い彼らのことである。これから多くの経験を経て才能を開花させていく人材も多く含まれているだろう。だから、彼らを責めているわけでは、全くない。責めてないので反論も不要である。これから大いに開花して欲しい。しかし、あくまで僕の非常に偏った経験に限って言うならば、型にはまった印象を受ける生徒が多かったのも事実だ。なぜか。理由があるはずである。念の為に付け加えるが、僕は、勉強もできない人間が勉強ができる人間を叩くための材料を提供したいわけではない。勉強できる人間がそれ自体で価値があるわけではないのと同様、勉強できない人間も、まず、勉強ができないことを先にちゃんと自覚した方が良いのは当然である。