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J LAB ch0 #ワークショップ

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コミュニティメンバーによるワークショップ関連の記事を投稿する場所。
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#思想

ワークショップ「所長所感」 - 第18回[20200803-0809]『読書について』

ショウペンハウエルの『読書について』は、読書論としてはド定番の古典ですね。僕も中学生時代から何回か読み直してます。 多少の含意を捨ててバッサリ言い切りますと、「具体に過ぎた情報に本質はない」ということです。もうちょっとだけ丁寧に言いますと、「構造そのものではなく構造化する行為に本質が立ち現れる」ということでしょうか。いま適当に言語化しました笑 もっと言いますと、「知性とは静的なものではなく動的なものである」ということですね。その辺が本質です。 さて、何事も初手はものまね(

ワークショップ「所長所感」 - 第17回[20200727-0802]『ひとり』

かつては、「人前でひとりでいることが恥ずかしくて耐えられない」という空気の支配が、日本にはありました。嘘だと思うでしょう? ありました。でも、いまはそんなことは、ほぼなくなってきていると思います。時代は「当たり前」をある程度許容してくれるようになりました。わざわざ「ひとり○○」なんてことを自意識過剰にアピールして言い聞かせなくとも、ひとりで何かをやるということは、むしろ格好良いまで「ある」時代になりました。 元々、日本人、日本という国が持っていた文化というのは、特に「身体性

ワークショップ「所長所感」 - 第16回[20200720-0726]『菊と刀』

今回のワークショップは、少し背伸び感もありましたが、やってみようと考えてくれたことは、とても嬉しいことではありました。 ただ、思うに、それなりに読むのが面倒な書籍を課題として取り上げる際は、そもそも自分でその書籍を事前に読み込んで十分に理解しておくことと、その理解をワークショップの場にプレゼンテーションとして一定量投下することは必要な気がします。これに関しては、現状どのようにワークショップを進めるのか特に明文化したルールを決めていませんので、一周したらもう一度考えてみたいと

ワークショップ「所長所感」 - 第05回[20200504-0510]『戦争の条件』

今回は「具体的に」という主催者の意図があったため、変に僕が触らない方がいろんな意見が聞けると思い、傍観しました。今後も、基本的に僕が担当しないワークショップは薄目でチラ見しながら後からレビューする方式でいくのが良いかなと考えてます。入った方が良さそうなら入りますが、もう少し様子を見させてください。 で、『戦争の条件』という課題図書が設定されておりまして、僕もざっと読ませていただきましたが、どちらかというと具体的というより普遍的視点での戦争の乗り越えを検討する内容になっており

ワークショップ第02回[20200413-0419]『宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃』【読書会】

この記事はコミュニティ内部向けの記事になります。ご了承ください。 今回、選んだ書籍はこちら。 望月新一先生が提唱している『宇宙際タイヒミューラー理論』 なんて厨二病心をくすぐるネーミングなのだろう。インターナショナルではなく、インターユニバース。そう、数学という抽象の枠組においては、国でもなく、世界でもなく、宇宙なのだ。 僕には、この理論の詳細を現時点で理解することは不可能です。ですが、以前から、望月先生のマインドについては触れてきました。なので、どちらかと言えば、マ