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永遠の少女アリスを追いかけて。国際アンデルセン賞画家イングペンが繊細な線で描く、表情豊かな「アリス」の世界。

アリス_ウインドーで2

◆時を超えて愛されつづける「アリス」の魅力。

世界が金色に染まる昼下がり                     のんびり舟遊びに出かけます                    (中略)                              そこへ姫さまからご命令。                     「お話! お話!」  ・・・           

19世紀イギリス。のどかな川遊びの最中に生まれたお話が、1865年、『不思議の国のアリス』という1冊の本になりました。その刊行から150年以上、今なお私たちを惹きつけてやまないアリスをめぐって多彩な展示が一堂に会する「不思議の国のアリス展」が、最終巡回地となる新潟市新津美術館で開催されています(2020年6月27日~9月6日)。

◆あたたかみと、存在感。いきいきとした魅力あふれる、イングペンならではの「アリス」がここに。

3章立ての展示構成になっている「不思議の国のアリス展」。現代作家の挿絵とともに『不思議の国のアリス』と続編『鏡の国のアリス』のストーリーをたどる第2章では、国際アンデルセン賞受賞画家ロバート・イングペン(同展では「インペン」と表記)が繊細な線を重ねて描いた素晴らしい原画にも出会うことができます。ぜひ、お出かけになってみませんか。

「アリス」「鏡」書影

(左)不思議の国のアリス/(右)鏡の国のアリス (ルイス・キャロル 作 ロバート・イングペン 絵 杉田七重 訳)

子どもの本に貢献した長年の業績に対して授与される国際アンデルセン賞を1986年に受賞し、近年は特に、『アリス』をはじめとする古典童話の挿し絵創作でも高い評価を受けているロバート・イングペン(オーストラリア/1936年-)。

イングペンコレクション目録とイングペン4冊


不思議の国のアリス鏡の国のアリス巻末に収録されている「挿し絵画家からのメッセージ」のなかで、イングペンは、初版の挿し絵を描いたジョン・テニエルの絵に対する限りないリスペクトや、「彼(ルイス・キャロル)の道と並行して、想像の森のなかに自分の通り道をつくるというやり方」で創作にのぞんだ経緯について述べています。

何世代もの子どもたちの心をときめかせてきた優れた児童文学に対する深い愛情。それこそが、挿し絵創作を通して物語に新しい生命を吹き込もうとする画家イングペンの尽きない原動力になっていたことがうかがえます。

◆イングペンのイラストが愛らしいグッズにも!

ポストカード、ミラー

「不思議の国のアリス展」ショップでは、イングペンのイラストによるポストカードやミラーも販売されています。展覧会お出かけの際には、ぜひチェックしてみては。

絵葉書と9章とびら(ウミガメ・・)

法廷で待つアリス(見開き、ポストカード)

夢から覚めるアリス(見開き、ポストカード、ミラー)


アリス2冊と展覧会図録


*写真中央は「不思議の国のアリス展」公式図録です


【西村書店が刊行するロバート・イングペンの絵本・児童書】