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サーフィンとキャリアカウンセリング

サーフショップで働いていた頃、もう20年も前でしょうか、お客さんとサーフィンスクールによく行っていました。申込みで一番多いのは20代から40代の社会人でした。

サーフショップは当時とても入りづらい存在で、店員がとにかく怖い、常連客がたむろしているという印象でした。私が働いていたお店はそのようなことはありませんでしたが、個人店だったので、お客さんはそのような先入観を持っていたかもしれません。

サーフィンスクール

 カランコロンと扉の鈴が鳴り、お客さんが入ってくる。初めて来店するお客さんはかなりの緊張のようで、まずは店員に監視されている感覚になるそうです。そのため、商品をとにかく見てまわることになります。近くの初心者用のサーフボード、その後、Tシャツやサングラスのショーケースを眺めながらお店をぐるっと回ります。そして出口のところで「サーフィンスクール受付中」と書いたポップに気づきます。

サーフィンをやってみたいと思いながらも、近くにサーフィンを趣味としている人もいないし、どんな道具を準備して、どこの海に行けばわからない、どちらかというと始めづらいスポーツかもしれません。

『サーフィンスクールやってるんですか?』

力を振り絞ったその言葉を大切に返答をする。

『行きましょうか!』

仕事に疲れ、自分を変えたい気持ち

サーフィンスクールは千葉の九十九里か湘南でした。朝3時にお店の前に集合して車で海へ向かう。お店は横浜でしたので、千葉なら2時間半、湘南なら1時間、車で移動になります。

『どうしてサーフィンをしようと思ったのですか?』

この質問をすると、大抵のお客さんはお話が止まらなくなります。(笑)仕事で辛いことがある、または自分のこれからのキャリアに悩みがある、自分の性格を変えたい、、、。みなさんきっかけがありましたが、不思議なことに多くは仕事の悩みからくる「自分を変えたい」気持ちからでした。

車中でのキャリアカウンセリング 

 海に到着するまでの車の中では、仕事の悩みについて盛り上がります。若かった私(もちろん資格は持っていない)はとにかくその話に頷くだけで興味深く聞き続けました。お客さんにとってはサーフィンへの興味と合わせて、サーフィンを始める理由にも自分自身が興味を持っていることがわかりました。話せる時が来た、と生き生きとした姿でした。

その後、サーフィンスクールで波に乗る不思議な感覚に達成感を感じ、帰る車中では仕事の会話は減っていました。また、サーフィンの楽しさがお店に通っていただくきっかけになり、また、サーファーらしいオシャレをしようと洋服をお店で見ていくお客さんも多く、出発前とは高揚感が高まっています。つまりサーフィンスクールを通じて良い循環(悩みの発信→サーフィン(運動)→オシャレ→サーフィン(運動)→仕事以外の趣味や拠点→悩み軽減)ができたのだと思います。

 この経験を通じて人の話を聴いてその人が元気になる、私の中でそれがいつの間にかやりがいになっていました。キャリアコンサルタントを取得して10年以上経ちますが、私の原点はここにあります。

 サーフィンは波の状況で簡単には楽しめない場面もありますが、その難しさも魅力の一つです。また、サーフブランドもかっこよく日常に身につける洋服などの変化によって気持ちに彩りを加えることもできます。また、仲間と海へ行くこともあるでしょうから、仕事と私生活の切り替えをする良いきっかけにもなります。私は当時サーフショップで働き、そのようなことを感じました。

皆さんもサーフィン始めてみてはどうですか?

私がサーフショップをオープンたら遊びに来てくださいね。

ではその時まで。(笑)

#サーフィン #キャリアカウンセリング #キャリアコンサルタント #仕事の悩み

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